神戸オクトーバーフェスト2012、他のビールイベントよりも価格が高い理由とは?

神戸オクトーバーフェスト2012

 

先日(4/28)、神戸オクトーバーフェスト2012に参加しました。神戸ハーバーランドという観光地での開催だったこともあり、多くの人で賑わっていました。ビール関連のイベントに行った時にいつも感じることですが、ビールの消費量が減っていることが信じられません。それほど、ビール片手に楽しんでいる人が多いんです。

 

オクトーバーフェストに参加したのは、初めて。本場ドイツでもありません。(当たり前ですが。)そこで、今回参加して感じたことをまとめてみると、次のようになります。

 

  1. 飲めるビールの種類が意外に少ない。(ドイツビール約15種類、日本の地ビール約5種類)
  2. ビール・料理の価格が高い。

 

そして、これらの要因は、ずばり

 

イベント開催に掛かるコストがバカでかい

 

からではないでしょうか。特に、2の価格の高さについては、本当に驚きました。

 

価格に関して、私の知っているビールイベントと比較すると、以下のようになります。

 

  1. 神戸オクトーバーフェスト2012→350mlジョッキ800円~1000円、500mlジョッキ約1500円、1000mlジョッキ約3000円、料理400円~2200円(600円が一番多い)、ジョッキディポジット1000円(ジョッキを返却すると返ってきます)
  2. ビアフェス東京・大阪・名古屋→入場料・試飲料金4300円~4900円(前売り3900円~4500円、入場後飲み放題)
  3. ニッポンクラフトビアフェスティバル(東京・秋葉原)→10杯分のチケット4000円

 

3のニッポンクラフトビアフェスティバルは、5/2の日経新聞朝刊にて知りました。写真から推測すると、1杯分の容量は約250mlほどだと思います。

 

2のビアフェスは飲み放題なので比較できないですが、3と比較すると、神戸オクトーバーフェストの価格は、ずば抜けて高いわけではありません。少し高い程度です。

 

ただし、この手のビールイベントに参加する人の目的は、

 

普段飲めないビールが(樽生で)飲める→いろいろ飲み比べてみたい

 

ことなので、ユニットプライス(100mlあたりの価格)にそれほど差はなくとも、一種類を飲むコストは約2倍の開きが生まれます。多くの参加者のニーズは、

 

量を減らしてでも、いろんな種類を飲みたい

 

ということなので、3の方が目的に合った価格設定になります。

 

それでは、

 

神戸オクトーバーフェストも3のような価格設定が可能なのか

 

について考えてみると、大変難しいのではないでしょうか。その理由は、

 

神戸オクトーバーフェストはイベントの収益に依存するのに対し、2・3のイベントはイベント後の収益も期待できる

 

からです。3つのイベントの収益源を比較すると、以下のようになります。

 

  1. 神戸オクトーバーフェスト→イベントにおける飲食の収益
  2. ビアフェス→イベント入場料、イベント後の地ビールの売上
  3. ニッポンクラフトビアフェスティバル→イベントのチケット収入、イベント後の地ビールの売上

 

1の神戸オクトーバーフェストは、ビールと料理を飲んで終わりです。唯一地ビールメーカーで参加した六甲ビールを飲んだお客さんが、イベント後に六甲ビールを購入したり、六甲ビール直営バーに行ったりするかもしれません。しかし、このイベントのメインは、ドイツビールとドイツ料理です。六甲ビールのアピールがイベント中に大きくされていればいいのですが、特にありませんでした。イベント中の収益しか期待できないとなると、ビールメーカーの協賛はあまり期待できず、人件費がまるごと掛かることになります。

 

2・3のイベントは、地ビールのPRも兼ねています。地ビールばかり集めたイベントで、イベントに参加するには4000円ほど必要なので、誰でも気軽に参加できるわけではありません。参加するのは、地ビール好きか地ビールに興味のある人に限られます。そのような人は、イベントで飲んだビールを気に入ると、イベント後に注文する確率はかなり高いのではないでしょうか。特に、地ビールのネット通販が伸びていることを考えると、「売っているお店がない」という購入障壁が無くなったと言っても過言ではありません。(地ビールのネット通販については、同じく日経新聞で述べられていました。)そうなると、地ビールメーカーさんの協賛が容易になり、メーカーさんの人員派遣が期待できます。さらに、ビアフェスの運営は、ほとんどがボランティアで行われていることを考えると、人件費を大きく削ることができます。

 

この

◯神戸オクトーバーフェスト→人件費がまるごとかかる

◯ビアフェス・ニッポンクラフトビアフェスティバル→人件費を大きく削減できる

の差は、参加者が支払う料金に跳ね返ってくることになります。

 

神戸オクトーバーフェストは、他の地ビールイベントよりもお金が掛かっていることは理解できます。

◯場所代→ハーバーランドという海沿いのショッピングセンターという好立地

◯原料代→ドイツからリーファーコンテナ(冷蔵コンテナ)で樽生ビールを輸入、輸入食材を使ったドイツビール

などが、神戸オクトーバーフェストの開催コストを押し上げていることでしょう。また、国内企業が作る「地ビール」ではなく、「ドイツ」という切り口でイベントを行なっていることも影響するかもしれません。しかし、「ドイツ」という切り口ならば、

 

◯ドイツ旅行につなげることで、旅行代理店とのコラボレーション

◯ドイツ料理とつなげることで、地元神戸のドイツ料理レストランとのコラボレーション

 

など、イベント売上以外の収益につなげることも可能です。イベント以外の収益につなげることで、コストが下がり、それは参加者が負担する料金の引き下げにもつながります。その結果、参加者の参加ハードル・購入ハードルが下がれば、イベントの売上や盛り上がりにプラスに働くのではないでしょうか。

 

☆  今日のまとめ☆

イベント売上だけに依存するのではなく、イベント後の売上につなげることができれば、他の企業の協賛が期待できるようになり、参加者が負担する料金も下がるのではないか。

その結果、参加者数や客単価が増えれば、イベントの売上・盛り上がりにプラスに働くようになる。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

地ビールの記事を書いていると、地ビールを飲みたくなりますね。

ただ、近くで売っているお店があまりなく、さらに種類が少ないのがネック。

地ビールバーでもあれば、いいのですが・・・

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→◯

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓

◎部屋や家の掃除をする→☓

◎営業日誌を付ける→☓

 

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