雇用形態から考えるとマクドナルド業績悪化の原因がわかる

 

 マクドナルドの店舗

 

前回、雇用形態から百貨店好調の原因を考えました。今回は、マクドナルド業績悪化の原因を、雇用形態から考えてみたいと思います。

 

結論は簡単で、百貨店とは別のことが起こっていると考えることができます。つまり、

 

マクドナルド業績悪化の要因は、余裕のない非正規をメインターゲットにしているから

 

ということになります。

 

ただし、これだけでは不十分。というのは、非正規雇用者に余裕がないのは、今に始まったことではなく、昔からであり、ならば今マクドナルドの業績が悪化したことの要因とはなりえないからです。そこで、考えられるのが、

 

節約のために他ファストフードやコンビニへのスイッチ

 

です。

 

非正規雇用者は、時給が増えたからと言っても、依然給与水準は低く、さらに正規とは違い雇用は安定していません。よって、景況感が回復しても、まだまだ節約志向が強いのです。一方で、マクドナルドは、客単価引き上げに動いているので、非正規にとってはマクドナルド利用のハードルが高くなります。そこで、支出を抑えるために、マクドナルドの利用回数を減らして、他ファストフードチェーンやコンビニにスイッチしているのではないでしょうか。

 

例えば、吉野屋を利用すれば、一回の食事を300円以内に済ませることができます。コンビニ弁当を店舗のイートインスペースで食べる人もいるでしょう。マクドナルドでセットを食べれば500円以上掛かるので、大きな節約になります。

 

つまり、マクドナルド業績悪化の要因をまとめると、次のようになります。

 

【雇用形態から考えたマクドナルド業績悪化の要因】

[1]非正規をメインターゲットにしたから→アベノミクス効果の恩恵なし

[2]他ファストフード・コンビニへ顧客が流出したから→非正規の節約志向は依然強い

 

正規雇用者をメインターゲットにしていたら、値上げしてもこれほどの客数減少は起こらなかったのではないでしょうか。

 

☆今日のまとめ☆

マクドナルドの業績が悪化したのは、依然余裕のない非正規をメインターゲットにしたから。

節約志向が依然根強いため、値上げによって、他ファストフードやコンビニに顧客が流出したのではないか。

 

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