パッと知ったルクアイーレから考えたこと

  LUCUA 1100 -ルクア イーレ-ルクアイーレ公式サイトより

 

ルクアイーレがオープンしました。このブログでも何度も取り上げたJR大阪三越伊勢丹が閉店し、ルクアの別館としてスタートしたということです。ただし、テナントとしてイセタン売場は残っています。ルクアイーレをまだ視察(来店)していませんが、日経新聞でパッと知った内容から、その影響・ビジネスチャンスまで考えてみました。

 

まず影響から。ルクアイーレの開店で一番打撃を受けるのが、グランフロント大阪でしょう。その理由は、よく似たイメージ・来店動機のテナントが多いから。逆に、阪急うめだ本店にとって打撃は殆ど無いばかりか、逆にルクアイーレ目当てに梅田にやってきた消費者を獲得できるチャンスでもあります。グランフロント大阪は、SC全体の面積が大きく、ルクアイーレ前でさえゆったりした印象があるので、ルクアイーレの開店でガラ空き状態に陥る可能性さえ否定できません。地理的にも、JR大阪駅に近いのはルクアイーレなので、グランフロント大阪には不利です。

 

ルクアイーレで一番の注目は、前出のイセタンショップ。これが成功すれば、三越伊勢丹の今後の出店が、イセタンショップのテナント出店主体に変わるかもしれません。(今でもそうかもしれませんが)地方の不採算店舗は、ルクアイーレのようにSCにして、そのテナントとしてイセタンショップを入れるというやり方の方が集客もうまくいき、収益性が上がるのではないでしょうか。ルクアイーレのイセタンショップが成功すれば、伊勢丹のイメージが百貨店から生活ファッションブランドに変わるかもしれませんね。

 

ルクアイーレのオープンが一番の痛手を受けるのが、JR大阪駅から離れた立地のSCなど。例えば、ブリーゼ・ブリーゼや茶屋町Nuなんて、さらに来店客数が減る恐れがあります。しかし、これをきっかけに大きく生まれ変わることも十分可能かもしれません。ルクアイーレにより、ブリーゼ・ブリーゼ近辺や茶屋町の店舗が、売上を急激に落とすのは避けられません。閉店するお店も出てくるでしょう。逆に、家賃水準が下がるかもしれません。その結果、これまで梅田に進出できなかった飲食チェーンや個人が店を出せるチャンスが生まれるのです。その際注意したいのは、全国チェーン・有名店舗主体のルクア・イーレ・グランフロント大阪との差別化。音楽で言うインディーズような店舗が集まれば、昔の裏原宿のような面白い界隈になれるかもしれません。ただし、値段はJR大阪駅周辺よりも割安な設定が必要でしょう。近くて便利だけど少しお高いルクアイーレと、面白くて割安な茶屋町。この対比に成功すれば、茶屋町も捨てたものではありません。(確か、茶屋町にはグローバルダイニングの店舗もありますね。)

 

ルクアイーレのオープンで、梅田にやってくる訪日外国人が増えることも期待できます。ちなみに、訪日外国人の数で言えば、梅田よりも難波の方が多いのが現状。よりゴミゴミしていて大阪らしいのは、ミナミ(難波・心斎橋など)ですから。しかし、ルクアイーレの開店で、グローバルブランドやハイセンスブランドの買い物がしやすくなれば、梅田への訪問動機は高まります。そして、その増えた訪日外国人の獲得に力を入れて欲しいのが、茶屋町などの”裏梅田”ですね。

 

 

☆今日のまとめ☆

ルクアイーレで一番打撃を受けるのはグランフロント大阪で、広いだけに閑古鳥が鳴く場所も出てくる恐れあり。

客層の違う阪急うめだ本店は、逆に集客増のチャンス。

茶屋町などの裏梅田は、集客激減の恐れあるが、逆に差別化をするチャンス。

ミナミに流れていた訪日外国人が、キタにシフトするチャンスでもある。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

ちらっとしたテナントを見ていないので、今回は記事を読んだイメージで書いてみました。

実際に来店したら、また印象は変わるんでしょうね。

こうやって、どんどん駅チカのSCに人が吸い寄せられていることは、便利な反面、つまらなくなるとも言えませんかね。

企業にとっても、家賃高騰というマイナス面も否めません。

 

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