英マイスーパーマーケットの日本上陸、ネットスーパーが価格競争から逃れる方法とは?
By Orin Zebest
今週の日経ビジネスに、
小売りに押し寄せる“比較”の波
というタイトルの記事がありました。イギリスのネットスーパー価格比較サイトのマイスーパーマーケットが、来月日本に上陸し、ネットスーパーも価格比較にさらされるようです。
ネット上の情報が比較にさらされることは、これまでのネットの歴史を見れば一目瞭然です。だから、ネットスーパーの価格比較サイトが出現するのも、特に驚きはありません。しかし、マイスーパーマーケットは、単なる価格を比較して終わりではなく、購入に直結しています。この部分は、ネットスーパーの集客・販売に大きな影響を及ぼすように思えます。
詳しく話すと、
- 単品の価格比較ではなく、複数の商品の合計金額を比較できる。
- 比較後に一つのネットスーパーを選ぶと、買い物かごの中身がそのネットスーパーの買い物かごに移る。
- クリック一つでネットスーパーの決済画面に移動でき、決済できる。
になります。利用者にとっては、価格比較ができ、気に入ったネットスーパーで簡単に決済を行えるので、とてもありがたいサービスです。一方、小売店にとっては、顧客のサービススイッチが容易になるので、リピーターを確保しにくくなるという、どちらかというと「ちょっとやめて欲しい」サービスになります。ネットスーパーは、
- 価格競争にさらされる
- それゆリピーターを確保しにくくなる
という事態に陥ります。店舗での価格競争の激しさは言うまでもないですが、その価格競争がついにネットスーパーにまで及ぶことになるのです。配送コストをなかなか価格に転嫁できないなど、ネットスーパーは既になかなか儲からないサービスなのですが、マイスーパーマーケットの上陸によって、さらにその利益率が下がるのは間違いありません。
ただ、価格競争を回避する方法は存在します。それは、オーソドックスですが、
サービスを付加する
という方法を採るのです。例えば、
- 配送頻度を高くする
- 留守時でも受け取れる保冷ボックスを提供する
- 公共料金の支払いができるようにする
- 図書館で借りた本の返却を代行する
など。移動コンビニの機能が付いた宅配サービスに進化するかもしれません。ネットスーパーの大きな強みである宅配サービスを活用すれば、物販以外のサービスはいろいろ提供できるのです。
さらに、店舗同様
惣菜の宅配
に力を入れるのも、差別化になります。惣菜は、メニューで工夫する余地が大きく、味も企業によって異なります。さらに、利益率も高い。ネットスーパーのメイン商品が、惣菜になる日も近いかもしれません。
日経ビジネスの記事によると、マイスーパーマーケットの上陸によって、ネットスーパーの利用者が増える恩恵もあるようです。利用者が増えるということは、その分競争が激しくなることでもあり、ネットスーパーの乱立から淘汰に向かうのはそう遠くないように思えます。その後、単にモノを転売する商売から、サービスを付加してモノを売る、そしてモノよりもサービスがネットスーパーの主要商品になっていくと、私は予測すると同時にそう願います。
☆今日のまとめ☆
イギリスのネットスーパー価格比較サイト・マイスーパーマーケットが、来月日本に上陸する。
その結果、ネットスーパーに価格競争が起こり、リピーターは少なくなるだろう。
ネットスーパーは、モノの販売だけでなく、サービスを充実させることで差別化する必要がある。
差別化がしやすく利益率の高い惣菜が、ネットスーパーのメイン商品になるかもしれない。
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☆ 今日のこぼれ話☆
日経新聞は、今日から夕刊がお休みです。
29日から休みって、早くないですか?
明日まで株式市場は開いているのに。
もしかしたら、コスト削減なのかもしれないですね。
世間はお正月休みに突入していますが、世間が休んでいる時こそ仕事(または勉強)する意味がある。
そう思って、過ごしたいと思います。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→◯
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→☓