地ビールの地域別増減率からわかる、地ビール最大の顧客とは?
東京商工リサーチのサイトにて、地ビールに関するデータを発見しました。たまたま、こちらのサイトを見たのですが、日経新聞には登場しないような様々なデータが存在しています。今後も参考にしたいと思います。
その地ビールのデータには、意外な発見がありました。地ビールの出荷量が伸びていることは、地ビールを扱うレストランやバー・小売店が増えていることは実感としてあるので、なんとなく想像が付きます。そして、地ビールブームは、日本で最大の人口を擁する関東地区から全国に広がっているということは、首都圏で大きく出荷量を伸ばしていると予想できます。
しかし、その予想は、増加率という割合で考える限り、間違いということが、今回のデータには記されています。地ビールの出荷量増加率一位は、中部地区なのです。その理由は、
観光客の増加
です。今年、日本の観光名所の中で一番集客したのは、伊勢神宮であり、その伊勢神宮のある三重県は中部地区に含まれるのです。1000万人もの人が伊勢神宮に押し寄せたことが、地ビール需要を大きく伸ばし、その結果、中部地区の地ビール出荷数量の増加率が日本一になったのです。
普段生活していると、地ビールと言えば、レストランや百貨店・高級スーパーで飲む(または買う)ものという認識です。特に、百貨店の物産展では、そのほとんどで地ビールを販売し、その場で飲めます。(特に阪神百貨店梅田店)また、レストラン・バーでも、地ビールを取り扱うことを大きくアピールしている店舗が増え、外食時に飲むモノという認識という人も多いのではないでしょうか。しかし、実際には、旅行時に飲まれているのです。地ビールの最大の顧客は、マニアではなく旅行者なのです。地ビール需要の拡大は、シニアによる国内旅行の増加が要因とも捉えることができます。
ならば今後目指すのは、旅先から地元での購入へのシフト。旅行先で飲んで気に入った地ビールを、ネット通販などで旅行後にも購入してもらう取り組みが、必要とされているように思えます。特に、シニアに飲んでもらえるかどうかで、売上が安定するかどうかが決まるように思えます。
☆今日のまとめ☆
地ビールの出荷量増加率日本一は、伊勢神宮への参拝客が激増した中部地区。
これにより、地ビール最大の顧客は旅行者であることが、わかる。
今後、旅行後に注文してもらえるような取り組みが、求められるだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
JR駅建物内のファミリーマートで売っていました。
その場で一缶を飲みましたが、やはりグラスに入れて飲んだ方が美味しいですね。