人口減少とプレミアムビールの関係とは?
今年は、ビール大手各社、プレミアムビールに力を入れています。
ビール大手が中元商戦に向け高級ビールを相次ぎ発売する。キリンビールは素材や製法にこだわった「一番搾りプレミアム」をギフト専用で投入。サントリー は「ザ・プレミアム・モルツ」の季節限定商品を売り出す。各社は高級ビールのギフト需要は根強いとみており、顧客獲得競争が激しくなりそうだ。(2014年4月14日付 日経新聞電子版)
サッポロビールは1日、通販Webサイト「サッポロビールネットショップ」の専用商品として「サッポロ 空模様」シリーズ3品種を発売した。(2014年4月1日付 マイナビニュース)
セブン&アイ・ホールディングスとサントリー酒類は22日、両社にて共同開発した「セブンゴールド 金のビール」を、全国のセブン-イレブンやイトーヨーカドーなどのセブン&アイ・ホールディングス各社の酒類取扱店舗で発売する。350mlは212円(税別)、500mlは274円(税別)。(2014年4月7日付 マイナビニュース)
景況感の回復により、高くても価値のある商品が売れるのだから、この消費トレンドに対応したのでしょう。サントリーのプレミアムモルツの大躍進、アサヒのドライプレミアムの成功も、プレミアムビール開発の後押しになったはず。しかし、人口減少・高齢化を考えると、プレミアムビールを売らなければならないという事情もあるのです。
というのも、人口減少・高齢化により、ビール消費量は自然に減少するからです。飲む人が減ればもちろん、高齢化により飲める量も減少します。この販売数量の減少を避けられない中で売上を伸ばそうと思えば、客単価を引き上げるしかありません。そこで、登場するのがプレミアムビール。通常のビールよりも単価が高く、さらに特売で安売り対象になりにくいので、値下がりしにくいという特性を持ちます。客単価引き上げには、ぴったりなのです。
ビール会社の本音は、第三のビールをできるだけ売らずに、第三のビールユーザーをできるだけプレミアムビールにシフトさせることかもしれません。そういえば、甲子園でもドライプレミアムの販売が始まりましたね。
☆今日のまとめ☆
ビール大手がプレミアムビールの開発・販売に力を入れるのは、人口減少・高齢化により販売数量の減少が避けられない中、客単価を引き上げるためだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
キリンは、一番絞りのプレアム版をギフト専用品で出すみたいですが、一番搾りそのものをプレミアムビールとして認識しているみたいです。
味も変わったのですよね?
今度飲んでみたいです。