セブン-イレブンの恵方巻きチラシから学べること
正月・年始のセールもほぼ終わり、食関連企業の販促は恵方巻き・バレンタインへとシフトしています。最近見つけたのが、セブン-イレブンの恵方巻きチラシ。セブン-イレブンは、売上が低迷気味のコンビニ業界の中にあって、唯一既存店売上高を伸ばしているチェーン。恵方巻きに限らず、セブン-イレブンの販促にはいろいろ学べる点が多いようです。
セブン-イレブンの恵方巻きチラシの特徴をまとめると、以下の様になります。
【セブン-イレブンの恵方巻きチラシの特徴】
[1]4品5種類と意外に種類が多い
[2]ウリの厳選素材を強調
[3]巻き寿司意外にも蕎麦・大福などサイドメニューも掲載
[4]すべてセブンミールで宅配可能
[5]複数注文を促すポイント付与
1について、詳しくは、
レギュラー品 420円
レギュラー品ミニ 298円
プレミアム 580円
洋風・ヘルシー(サラダ) 390円
シーフード主体 480円
になります。単価の高いプレミアムだけではなく、洋風・シーフードなど全部で5種類も販売します。コンビニで恵方巻きを買う人は多いのか、種類は多め。予約商品ながらも、店舗数が多いので、5種類も提供できるのでしょう。この種類の多さは、意外な強みとも言えます。
2について、さすがコンビニだけあって、価格をウリにしていません。素材がウリです。その素材の説明だけに1ページを費やしています。厳選した素材を丁寧に伝えないと、売れないのかもしれません。もちろん、「こだわりの○○」というありきたりの説明ではなく、画像まで入れた丁寧なものです。
3について、客単価向上策でしょう。節分の夜を巻き寿司だけで終わらせる人はほぼおらず、何かしらおかずを食べるもの。その需要も逃さず獲得しようとしています。
4について、これも隠れた客単価向上策。宅配のセブンミール対応商品にすることで、利便性を高めるだけではなく、客単価を500円以上に誘導できます。送料無料にするには、500円以上の注文が必要だからです。
5について、これも客単価向上策。コンビニでよくある、セット購入でポイント付与するというものです。このチラシでは、恵方巻き3品注文で50ポイント付与。このキャンペーンがあるおかげで、夫婦のみのシニア世帯なら、セブンミールで恵方巻きを注文しようと考えるかもしれません。3本購入すれば、客単価が1000円ぐらいまで上昇します。
このようにセブンの恵方巻きチラシを見ると、客単価引き上げに力を入れているように思えてなりません。「良い物なら少々高くても欲しい」という最近の消費行動に沿った、極めてオーソドックスな販促とも言えます。
このチラシから学べることは、
商品の特徴・ベネフィットを詳しく丁寧に説明している点
でしょうか。これだけ情報量が多い世の中では、単に伝えるだけではなかなか頭に残らないもの。画像を入れて大きく表示するなど、「わかりやすさ」が高くても売れる必須条件なのかもしれません。
当たり前のことですが、これが出来ていないお店、特に飲食店で多いのではないでしょうか。
☆今日のまとめ☆
セブンの恵方巻きチラシでは、客単価引き上げを目指していることが読み取れる。
また、素材の説明に1ページを費やすなど、「わかりやすさ」もその特徴。
「わかりやすさ」は、高くても売れる必須条件なのかもしれない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
他のチェーンの恵方巻きチラシと比較すれば、おもしろいかもしれないですね。
今度調べてみます。