アローツリーのプリンアラモードby courtesy of alphalead

 

昨日、阪神百貨店本店のデパ地下で、思わぬ行列に遭遇しました。正確には行列ではなく人が押し寄せている状態で、要は来店客が商品欲しさに殺到している状態です。その売場は、フルーツたっぷりケーキで有名なアローツリー。

 

殺到する人を掻き分け、その先を見ると、来店客が集中する理由がすぐにわかりました。それは、

 

値下げ

 

です。具体的には、

 

781円のケーキ→581円

700円相当のケーキ→2個1000円

1500円相当のロールケーキ→1000円

 

です。アローツリーと言えば、以前取り上げたかと思うのですが、フルーツたっぷりのボリュームのあるケーキが有名で、一方その単価の高さも際立っています。確か、一番高いショートケーキで900円近くしたかと思います。とっても高いのです。そのためでしょうか、阪神デパ地下の店舗で混んでいる事を見たことはありません。だから、今回の殺到が衝撃的であり、一方でそれ以上に衝撃的だったのは値下げです。

 

デパ地下で値下げが行われるのは、特に珍しいわけではありません。総菜店舗のほとんどは、閉店時間に近くなれば、値下げを始めます。しかし、それは総菜など料理系の店舗だけであり、スイーツ系の店舗はほとんど値下げをしません。その理由は知りませんが、恐らくブランド価値や価格の低下を恐れてしないのでしょう。だから一層、アローツリーの値下げが目立つわけです。ちなみに、私が人の殺到を目にしたのは、夜19時~20時頃であり、惣菜店が値下げを始める頃。しかし、店舗の光景を見たところ、特に今始めたというわけではなく、店員が声を出して販促していることもありませんでした。恐らく、終日行われていたのだと思います。

 

アローツリーの値下げ理由として考えられるのは、アローツリーの販売不振。そこで、アローツリーの公式サイトを見たところ、その店舗網が大きく縮小されていることに気付きました。閉店情報の掲載はないのですが、グーグルで「アローツリー 閉店」を検索すると、閉店情報がわんさか出てきました。(現在3店舗+海外1店舗)そう、アローツリーは、販売不振のためか、その規模をかなり縮小しているのです。

 

ならば、気になるのが、アローツリーが販売不振に陥った要因。デパ地下全体の菓子販売が縮小している可能性もあるので、百貨店協会のデータを見たところ、確かに10月・11月は前年を割っています。しかし、それ以前はプラスに推移していたので、デパ地下の菓子は、百貨店の好業績に乗って、売上を伸ばしていることがわかります。よって、アローツリーだけが売上を減らしている可能性が強いのです。

 

アローツリー販売不振の要因として考えられるのは、その単価の高さ。だからこそ、値下げを実施していたのでしょう。実際、標準的なケーキ店であるアンテノールケーニヒスクローネの価格と比べると、1個あたり1.5倍ほどするケーキもあるほどです。(その分、アローツリーのケーキはフルーツたっぷりですが)この大きな価格差がネックとなり、客数・売上の大幅減を招いているのではないでしょうか。

 

単価の高いケーキが売れない理由として、ケーキ以外の菓子の存在も無視できません。その最有力は、いちご大福やクリーム系どら焼きなどの洋風和菓子です。阪急のいちご大福店・一心堂はいつも行列です。また、あんこの代わりにクリームなどを詰めたどら焼きも目にすることが増えました。そして、これらの単価は、高くても300円台であり、ケーキ1個に比べて割安なのです。ケーキよりも割安感のある洋風和菓子が、ケーキ市場を食っているのではないでしょうか。一番割を食うのは、単価の高いケーキであり、アローツリーです。

 

アローツリーの値下げは、洋風和菓子の脅威にさらされるケーキ業界を物語っているのかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

値引きをしないケーキ業界に属するのに、アローツリーが値引き販売を実施したのは、それだけ販売が不調だからではないか。

その販売不振は、割安な洋風和菓子に顧客を奪われているからではないか。

 

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☆    今日のこぼれ話☆

アローツリーのケーキを食べたのは、いつだろう。

美味しそうとはいつも思うのですが、なかなか手が伸びない価格ですね。