吉野家って本当に牛丼屋なのか?

"Gyudon revived! / 吉野家の牛丼(並・玉子付き)"

久しぶりに吉野家を利用しました。数少ない外食機会は、業績好調なチェーンや気になるお店・繁盛店を利用するのですが、その時は夕方で小腹が空いていたので、牛丼ぐらいがちょうど良いかと。味は安定の吉野家テイストだったのですが、接客はとっても残念なものでした。

その吉野家では、牛丼の露出がどんどん小さくなっていることをご存知でしょうか。店舗前に貼ってあるポスターでも、デカデカと販促しているのはとろろ飯定食。そして、うな重です。(「うな丼」ではありません)牛丼どころか、豚丼などの丼ものもポスターには掲載されておらず、販売の消極ぶりが伺えます。

そもそも吉野家の店頭ポスターは、販売に一番力を入れている季節限定品や新メニューを掲載するのですが、丼ものさえ姿を消したことは、注目に値します。その目的は、ずばり

客単価をどうしても引き上げたいから

ではないでしょうか。牛丼を一気に2割以上値上げしてから、客数の減少は続いています。ただし、大手外食チェーンのほとんどは、客数の減少に直面しており、客単価の引き上げで売上を稼いでいますので、吉野家の客単価引き上げ作戦は、特に珍しいことではありません。(大手チェーンで客数も伸びているのは、丸亀製麺ぐらい)

ならば、高付加価値の牛丼やその他丼を売ればいいはず。その方が、吉野家にとっても、調理効率が高いので、コストダウンというメリットを享受できます。でも、実際には丼ではなく、定食やうな重の販売を強化しています。なぜ、丼ではだめなのか?それは、

丼はそもそも安いというイメージが強いから

であり、

牛丼=300円程の安い食事

という印象が強すぎるからでしょう。つまり、単価の高いメニューは、相場が低く見られがちな丼物にすれば、なかなか売れないからでしょう。380円に値上げした牛丼でも苦戦しているので、500円超の丼は売るのが難しい。これが現実なのではないでしょうか。

思えば、牛丼チェーンで真っ先に定食に力を入れたのは、松屋。その松屋は、吉野家ほど派手な新商品はないもの、既存店売上高は比較的安定しています。丼よりも定食の方が、高単価メニューは受け入れられやすいのでしょう。このように考えれば、吉野家は松屋の成功事例を取り入れたことになります。

そう言えば、吉野家の看板には、「牛丼」という文字は無かったような。”祖業”の牛丼が、サブメニューになる日がいずれ来るかもしません。

☆今日のまとめ☆
吉野家が、牛丼やその他丼ではなく、定食やうな重の販促に力を入れるのは、丼物では客単価引き上げが難しいと考えているからではないか。

☆ 今日のこぼれ話☆
またもや、久々の更新となりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
WSJメルマガ・ブログは週二回の更新を継続中なので、そちらもよろしくお願いします。

丼物には、「お得感」というイメージが強いという印象です。
「がっつり」はあっても、「ヘルシー」はなかなか想起しにくいですね。
そう言えば、吉野家のベジ丼は売れているのでしょうか。
気になるところです。

とここまで書いたものの、アップロードするのをすっかり忘れていました。

失礼いたしました。

妄想ではないのですがね・・・

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