「経営戦略の教科書」、残存者利益が成立する条件とは?
「経営戦略の教科書」(遠藤功さん著)は、それほど期待していなかったのですが、内容が面白く、思わず読み込んでしまいました。この書籍から学んだことを何回かに分けて紹介します。
今日は、
残存者利益
について。
残存者利益の意味は、「経営戦略の教科書」を読む前から知っていました。ただし、どちらかというと少しマイナスな印象を持っていたのは事実。この本の終わりの方で“補講”として、残存者利益について触れられていました。短い章でしたが、とても簡潔に説明されていました。
残存者利益が成立すれば、高収益を享受できるようです。例として挙げられていたのは、産業用モーターなどの成熟製品を製造する企業、米エマソン。モーター事業を日本電産に売却したことで有名かもしれません。エマソンの高収益は、
44年連続増収・54年連続増配
という驚異的な記録が物語っています。
ただし、このオイシイ残存者利益も、ある条件が整わないと成り立ちません。その条件とは、
- 大きな成長は期待できないものの、絶対になくならない製品であること。
- 市場の成熟期を耐え忍ぶだけの体力があること。
- 競争相手は多いものの、それほど強くないこと。
です。外部環境に関係する3が特に大きな問題ですが、エマソンは
高い技術力やブランドを有する企業を次々と買収
することで克服しました。
これら3つの条件が当てはまる市場として真っ先に思い浮かんだのが、
畳。
そう、和室に使われる畳です。たいていの家には、畳が敷かれた和室が最低一つはあるのではないでしょうか。築分譲マンションでも、部屋の一つは、和室に設定していることが多いと思います。また、年をとるほど、なぜだか和室が恋しくなるのも事実。(少なくとも私は。)畳に馴れ親しんだ高齢者の住宅購入・リフォーム需要を考えると、成熟市場と侮ってはいけないかもしれません。
畳以外にも、上記3条件を持つ市場は結構見つかるのではないでしょうか。残存者利益に注目すれば、みんなに見逃されたオイシイ市場が浮かび上がるかもしれません。
☆ 今日のまとめ☆
残存者利益が成り立つ条件とは、「成熟しているが絶対になくならない製品であること」「市場の成熟化に耐えられる体力を持っていること」「競合は多いものの強くないこと」の3つ。
この条件を持つ市場は、通常見逃されている場合が多いだけに、残存者利益を得られればオイシイ。
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☆ 今日のこぼれ話☆
視力が急激に悪くなったのか、最近見えにくい事が多いです。
特に、パソコンのモニターを見ている時や、新聞・雑誌の文字を読んでいる時。
まさか、老化なんてことはないかと思いますが・・・
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→◯
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓
◎部屋や家の掃除をする→◯
※机の上にあって最近1ヶ月触っていないものを撤去しました。