ポンパレが新聞折込チラシを入れた理由とは?

ポンパレBy icoro.photos

昨日、変わった折り込みチラシを見つけました。(折込チラシ・ポスティングチラシは毎日調査しています。)それは、

格安クーポン販売のポンパレ。

なぜポンパレのチラシを見て驚いたかといいますと、ポンパレはネットサービスだからです。わざわざチラシを使わなくても、ネット広告を使う方がそのサービス特性に合っているはずです。そこそこの会員数もいるので、メルマガを使うこともできるはず。(メルマガは毎週のように来ていますが。)なぜ、新聞折込チラシを使ったのは考えてみました。

ちなみに、折込チラシの内容は、

会員全員に千円分のポンパレギフト券をプレゼントする

というもの。この企画の目的は、容易に推測できます。それは、

  1. 現会員の利用促進
  2. 新規会員の募集

そして、このようなキャンペーンを行わなければならないのは、

売上・利益が落ちているから

でしょう。会員登録はしたもののほんんど使わない(というか、サイトへもほとんど訪問しない)自分を省みれば、売上が落ちているのは容易に推測できます。(実を言うと、最近リクルート共通ポイントが期限切れするという理由で、とあるチケットを買いました。ただ、それ以外でサイトを見るのは、本当に久しぶり。)

ポンパレの売上状況を見ようと、ポンパレのサイトに訪れました。関西版で掲載されているクーポンは146種類。そのうち、6種類はすでに売り切れ(SOLD OUT)していました。これだけを見ると、そこそこ売れいていると感じます。ただ、この売り切れクーポンの特徴を考えると、この売り切れ状態はそう喜べるものではありません。

6種類のクーポンは、以下の通り。

  1. 和食居酒屋の半額クーポンX1
  2. 和食レストランの半額クーポンX1
  3. ディナー付きクルーズの半額クーポンX1
  4. 焼肉店の半額クーポンX2
  5. 洋風居酒屋の半額クーポンX1

共通点は、

飲食店

です。この飲食店クーポンの売れ行きから推測できるのは、

ポンパレには、飲食店クーポンだけを購入するヘビーユーザーがいる

ということ。恐らく、ポンパレの売上の大部分は、飲食店クーポンのヘビーユーザーによるものではないでしょうか。

逆に言えば、飲食店クーポン以外の販売は芳しくないということになります。飲食店ビジネスは、ホテルやエステなどのサービス業と比べて変動費(食材費ですね)が大きい分、利益率は低くなります。それは、飲食店クーポンの利益率の低さにつながります。また、利益率の低いビジネスモデルゆえ、一度ポンパレのような格安クーポンサービスを利用すると、再度利用することは少ないと思われます。つまり、飲食店クーポンの売上が増えるに従って、ポンパレは以下のような悪影響を被ることになります。

  1. 利益率が低下する
  2. 新規顧客開拓を余儀なくされる

この悪影響から逃れるためには、

飲食店以外のクーポン販売を拡大

しなければなりません。特に、ホテル・エステなどイールドマネージメントを要するビジネスのクーポン販売こそ、その注力するべき領域です。これらのビジネスの特徴は、飲食店とは異なり、変動費が小さいこと。それゆえに、たとえ半額でサービスを提供しても、店舗が混んでさえいなければ、利益を上げることができます。

ただ、これでは、メールやサイトで広告を打てばいいはず。わざわざ新聞折込チラシを活用したのには、理由があります。その理由とは、

価格に敏感なネットユーザー以外の消費者を開拓したいから

ではないでしょうか。

ネットユーザーは、カカクコムやその他比較サイトを駆使して、できるだけ価格の低いお店を探します。ポンパレでも、その価格を見る目は鋭いはず。だから、本当に安いクーポンしか売れないという結果になります。その本当に安いクーポンの代表例は、飲食店のクーポン。飲食店の代金を半額にできれば、友人との交際費という必要経費を下げることができるからです。ネット広告を使って新規顧客獲得をしても、結局は飲食店クーポンしか購入しないネットユーザーの獲得になるだけです。そこで、新聞折り込みチラシに目を付けたわけです。新聞折り込みチラシを使って、これまでリーチできなかったネット利用頻度の低い消費者を獲得できれば、ホテルやエステのクーポン販売につながります。

ここまでをまとめると、次のようになります。

ポンパレが新聞折込チラシを使って新規顧客の開拓・現会員の利用促進を行った理由は、ネット利用頻度の低いユーザーの獲得・利用促進によって、ホテルやエステなど利益率の高いクーポンの販売を拡大したいから。

新聞折り込みというアナログ広告に頼らざるを得なくなったことを考えると、一世を風靡した格安クーポン販売ビジネスが低迷していることは間違いないかと思います。それともポンパレは、競合他社がリーチしなかったネット利用頻度の低い消費者という、ブルーオーシャンを目指しているのかもしれません。

☆  今日のまとめ☆

ポンパレが新聞折込チラシという広告手法を採ったのは、ネット利用頻度低い消費者を獲得するため。

その背景には、利益率の低い飲食店クーポンしか売れていないという現実があるのかもしれない。

価格に敏感なネットユーザー以外を開拓することにより、利益率の高いホテル・エステなどのクーポン販売に力を入れたいのだろう。

アメリカのビジネス最新事情メルマガ
今飲んでいるワインのこと知っていますか?

WSJメルマガからスピンアウトした英単語サイトです。
Twitterやっています
FaceBookはほぼ引退しました
Tumblr本格的に始めました

☆ 今日のこぼれ話☆

ちなみに、最近ポンパレで購入したのは、USJにある温泉付きのホテル。

USJに行く予定はありませんが、温泉に行きたいために購入しました。

いきたい日に予約できるかどうか、これが不安ですね。

また、半額クーポンで集客した購入客をどうリピート客につなげるか、とても興味深いです。

おもしろい工夫があれば、また紹介したいと思います。

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→◯

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓

◎部屋や家の掃除をする→☓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です