阪急うめだ本店の100円パンの売れ行きと消費動向
5月中旬の週末に阪急うめだ本店に行ったのですが、相変わらずの人の多さ。ゴールデンウィークと母の日も終了し、イベント消費が期待できない週末でしたが、それなりに売れているようでした。
印象的なのが、アンデルセンなどベーカリーが集積した箇所。常設のアンデルセンが一番集客していますが、その前の期間限定店舗にも行列が出来ていました。この場所は、ベーカリー専門の期間限定店舗スペース。ベーカリーを集めた場所なので、それなりに競争は激しく、物珍しさを誘う期間限定店舗と言えども、行列ができる店舗ばかりではありません。どちらかというと、販売に苦労している店舗の方が多いという印象。閉店間際に値引きする店舗もあり、それでやっと行列ができるほど。今回のベーカリーについて、私は知らないブランドでしたが、行列ができるところを見ると、それなりの知名度があるのかもしれません。
概して、百貨店のパン売り場は、集客力の高い売り場です。100円パンの阪急ベーカリーもしかり。しかし、今回は違っていました。利用客はいましたが、賑わっている様子は全くなし。どちらかというと、レジで店員が時間を持て余しているようにも見えました。これまでにはない光景です。
期間限定のベーカリーやアンデルセンの賑わいを見ると、パン売り場は消費増税の影響が全くないように思えます。しかし、阪急ベーカリーを見ると、税抜き100円ですが、消費増税の影響をかなり受けているように見えるのです。この好対照なパン売り場から、消費動向について次のような予想をしてみました。
【阪急うめだ本店のパン売り場から予想した消費動向】
[楽観的]価格よりも品質を重視する消費者が増えたので、品質で売るベーカリーが賑わっていた。
[悲観的]これまで阪急ベーカリーを利用していた消費者が節約志向を高め、阪急うめだ本店の来店回数を減らした
楽観的な予想では、景況感の好転が引き続き、価格よりも品質を重視する消費者が増えたと考えます。これまで阪急ベーカリーを利用していた阪急ユーザーが、より美味しいパンを求めて、アンデルセンや期間限定店舗にシフトしたと思われます。
一方、悲観的な予想では、そもそも低価格志向の強い阪急ベーカリーユーザーが、消費増税により節約志向を高め、阪急うめだ本店の利用回数を減らしたと考えます。阪急ベーカリー目当ての阪急ユーザーが、百貨店を利用しなくなったということになります。
5月の阪急うめだ本店の客数が、どちらの予想が正しいかを教えてくれることになります。
☆今日のまとめ☆
100円パンの阪急ベーカリーに賑わいがなかったことは、楽観的に考えれば、品質重視の消費者が増えたことになる。
しかし、悲観的には、節約志向を強めた消費者が阪急うめだ本店の利用を減らしたとも、考えられる。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
100円ですが、阪急ベーカリーのパンをよく見ると、昔懐かしい素朴なパンが多いみたい。
思わず、食べたくなりました。