ハンズメッセで大黒ソースがバカ売れしていた理由とは?
8月終わりから9月初めに掛けて行われたハンズメッセ。大丸梅田店の店舗に行ったのですが、土曜日とあってすごい盛況でした。最上階の催事場も使い、ハンズもかなり力を入れている模様。その中で特に印象的だったのが、大黒ソースのセット販売。ハンズでソースとは少し異色な感じがしますが、食材コーナーで扱っているのでしょう。その大黒ソース、一部売り切れが出るほどの売れ行きでした。
そこで、大黒ソースがハンズメッセでよく売れていた理由について、考えてみました。
【大黒ソースがハンズメッセでバカ売れしていた理由】
[1]2個500円という割安な価格だったから
[2]価格よりも品質にこだわる消費者が多かったから
[3]社員らしき販売員が説明していたから
1について、大黒ソースは、350円前後(楽天)で売られている地ソース(地方のソース)。決して、特売商品ではありません。その商品が2個500円となれば、かなり割安感があります。しかし、スーパーでの特売では、500ml200円を切ることもザラ。たまに100円というのもあるほどです。だから、大黒ソースにしては割安ですが、一般のソースにしては特に安いわけではないのです。だから、価格が低いからよく売れたというのは、考えにくいかと思います。
2について、ハンズの取扱商品は、品質や話題性の高いモノがほとんど。低価格で販売する小売業態ではありません。よって、その顧客も価格よりも品質を重視する人がほとんどです。少なくとも、ハンズで低価格を期待する人は、ほとんどいないでしょう。それは、ハンズのセールであるハンズメッセでも同じ。ハンズが販売する品質の高い商品が割安で販売されるから来ているわけで、ディスカウントストアのような飛び抜けて安い値段を期待しているわけではありません。だから、品質にさえ納得してもらえれば、そう安くしなくても売れるのです。
対照的なのが、スーパーの買い物客。スーパーで期待される一番ものは、値段の安さ。それはチラシを見てもわかります。チラシ内容で、品質訴求したモノ・スペースはほとんどなく、たいていの掲載商品はその安さが強調されています。
【ハンズとスーパーの顧客の違い】
[ハンズの顧客]価格よりも品質を重視→品質に納得すれば少々価格が高くても買う
[スーパーの顧客]品質よりも低価格を重視→安くなければ、なかなか財布の紐を緩めない
もちろん、このスーパーというのは、一般的なスーパーであり、成城石井のような高級スーパーでは、顧客層が全く異なります。ハンズメッセでは、価格よりも品質を重視する”いい”消費者が多いので、すば抜けて安くない大黒ソースでもよく売れたのではないでしょうか。
3について、これはサブ程度の効果でしょうか。大黒ソースを知らない人でも、メーカーからの説明を聞けば、購入動機が起こるかもしれません。逆に、販売員とのやりとりを嫌がり、売り場を避ける人もいるでしょう。(比較的好奇心旺盛なハンズの買い物客は、販売員を避ける人は少ないと思われますが)プラスマイナスゼロか、少々のプラスでしょうか。
ハンズメッセの顧客は、価格よりも品質を重視する消費者の可能性が高いので、付加価値の高い高単価商品を売る場所として、ハンズメッセはうってつけなのではないでしょうか。高品質の商品が割安価格で手に入る、ギフト解体セールと同じ顧客特性とも言えます。
☆今日のまとめ☆
ハンズメッセで大黒ソースがバカ売れしていたのは、ハンズメッセの顧客が価格よりも品質を重視する“いい”買い物客だったからではないか。
ギフト解体セールと同じ顧客特性と言えるだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
今年のハンズメッセでは、無添加石鹸が110円(税抜き)で販売されていました。
確か昨年は100円(税込み)だったような。
石鹸価格も上昇しているようです。