ららぽーと甲子園のファミリアに行くと気づく依然効果のある集客ワード

lala port tokyo-bay

Eric Lorentz

 

久しぶりに週末のららぽーと甲子園に行きました。最近平日に行ったばかりなのですが、やはり週末はスゴイです。3つの駐車場のうち、2つは満車ですから。クリアランスセールというのもあるでしょう。ただし、この手のショッピングモールに行くと、週末には大抵何かしらのセールをしているような・・・

 

家族で行ったこともあり、ファミリアの店舗に行くことに。モールの端という立地の悪さもあるでしょうが、ほとんど来店客はいません。ららぽーと甲子園の顧客層も関係するでしょう。どちらかというと割安感を重視する家族連れが多く、そのせいもあって四大ファストファッションブランド(ユニクロ、GAP、H&M、ZARA)がテナント出店しています。上質を求める阪神間滞在の消費者は、西宮ガーデンズに行くのでしょう。あそこには、西宮阪急もあり、ユナイテッドアローズやシップスなど百貨店ブランド・上質(?)ブランドがあります。ちなみに、西宮ガーデンズにあるファストファッションブランドは、ユニクロだけ。一方のファミリアは、上質感を訴求する子供服ブランド。西宮阪急にも出店し、子供服フロアの中でも、オーラ漂う店舗のように感じます。ららぽーと甲子園には、少し違和感がありますね。

 

それ以上にファミリアの集客の悪さに影響したのは、セールをしていないことでしょう。他のブランドが「セール」「SALE」「UP TO ○○%」と割安感・値引率を強調するのに対し、ファミリアにはそのような文言はどこにもありません。派手さもなく、いつものファミリア。あの中では、本来のオーラが質素さにも感じるほど。

 

何が言いたいかと言うと、やはりセールという割安さには大きな集客力があるということです。百貨店のほとんどは、今年セール時期を遅らせて、正規価格での販売を増やそうとしていますが、それが通用するのは、上質さがウリの百貨店だからこそ。割安さで集客する郊外型モールでは、なかなか難しい。百貨店の中でも、都市中心部の店舗が売上好調なのに対し、地方店舗が苦戦しているのは、地方では割安感を重視する消費者の割合が多いということでしょう。

 

あと感じることは、割安感で集客する場合、できるだけ派手に、できるだけ目立つ装飾が必要ということ。だから、SC出店ブランドの店舗では、でかでかとセールの文字や値引率を掲げるのでしょう。あの看板の大きさは、派手さ・わかりやすさの裏返し。そして、セールという一種の祭りを楽しみたい、消費者がそこに存在しているのです。

 

セールという言葉の訴求力をつくづく実感するのは、ユニクロの店舗を見る時です。ユニクロと言えば、週末セール(正確には金曜日から翌週月曜日までのセール)で大量に販売するという販売戦略を取っていますが、セール時期もこの戦略に変化はありません。つまり、世間がセールで沸いている時でも、ユニクロは愚直(?)にいつもの販売戦略を継続しているのです。しかし、店舗を見ると、「SALE」という文字がいくつも並ぶ看板が掲げてあります。実質的には特別なセールを行っていないユニクロでも、セールという言葉が持つ集客力の高さに期待しているのです。

 

ある程度の大きさの集客を求めるならば、割安さは避けて通れないのです。ただし、ただ安く売ればいいということではなく、価格競争に陥らない工夫は必要なのです。

 

☆今日のまとめ☆

来店客で沸くららぽーと甲子園にて、ファミリアにほとんど来店客がいないのは、セールを実施していないからではないか。

普段と変わらない販売手法を継続するユニクロでも、「SALE」の文字を掲げるのは、その言葉に集客力が備わっているからだろう。
ファミリアは楽天には出店していませんが、ブランド商品は販売されています
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  • 今日のこぼれ話☆

好業績の無印良品・セブン-イレブンでさえ、その要因は割安さの演出のうまさにあると私は考えます。

単に品質訴求だけでは、そう大きな売上は望めないのではないでしょうか。

 

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