【447号】マックカフェの低価格コーヒーに負けない方法
※東日本大震災で被災された方に、心よりお見舞い申し上げます。
◎本日のニュース
1)見出し
Tracking the Loyalty of Coffee Drinkers
【出典】
http://goo.gl/mxXzD
2)要約
市場調査会社カスタマーDNA社が行った
消費者のコーヒーチェーンに対するロイヤリティ調査によると、
マクドナルドの顧客は、
マクドナルドを利用する比率が高いという。
つまり、マクドナルドの顧客は、
他チェーンに浮気をすることが少なく、
マクドナルドへの忠誠心が高いことになる。
この理由は、マクドナルドのコーヒーの値段が、
ダンキンドーナツやスターバックスよりも安いからである。
コーヒーチェーンにとって、
顧客のロイヤリティを高めることは、
ますます重要になっている。
それは、店舗を拡大する余地が少なく、
景気悪化の影響で集客が難しくなり、
また原材料コストが上がっているので、
シェアを拡大することでしか収益を伸ばすことができないからである。
3)キーとなる英文
Fickle coffee drinkers are most loyal to
a purveyor better known for burgers, a new study found.
4)キーとなる英文の和訳
新たな調査によると、気が変わりやすいコーヒー愛飲者は、
ハンバーガーで有名なレストランに最も高い忠誠心
を抱いているという。
5)気になる単語・表現
fickle 形容詞 気まぐれの、変わりやすい
purveyor 名詞 調達人、御用達業者
6)今日のヒント
カスタマーDNA(CustomerDNA LCC)社の調査について詳しく書くと、
◎調査方法→15000人のファーストフード利用客を対象に、
コーヒーと外で食べる朝食について質問した。
対象のファーストフードチェーンは、
ダンキンドーナツ・スターバックス・マクドナルド。
◎調査結果
→ダンキンドーナツ・スターバックスをよく利用する顧客の53%が、
マクドナルドも利用する。
→マクドナルドをよく利用する顧客の29%が、
ダンキンドーナツやスターバックスも利用する。
となる。
ダンキンドーナツ・スターバックスの顧客の約半数が、
マクドナルドに浮気しているのに対し、
マクドナルドの顧客でダンキンドーナツや
スターバックスに浮気をするのは、約三分の一。
マクドナルドの顧客の方が、
マクドナルドへのロイヤリティが高いのがわかる。
その理由は明白で、マクドナルドのコーヒーの方が安いからである。
記事には、スターバックスとマクドナルド二つのお店を利用する
59歳の消費者が紹介されている。
この消費者は、スターバックスのコーヒーの方が好きとしながらも、
5日のうち4日はマクドナルドを利用する。
マクドナルドのコーヒーがより安いことを、
その理由として答えている。
マクドナルドが、ダンキンドーナツやスターバックスと競合するようになったのは、
3年前からである。
マクドナルドが、スペシャルティコーヒーを全国(アメリカ)で発売したことが、
そのきっかけとなっている。
それまで、ダンキンドーナツやスターバックスは、
低価格のスペシャルティコーヒーがコーヒーチェーンで売られるとは、
思いもよらなかったであろう。
マクドナルドの参入という外部環境の変化によって、
顧客の一部が奪われたことになる。
値段で対抗するしか方法がないかというと、
そうではない。コーヒーチェーンは、
顧客に何度もお店に来てもらい、
他のチェーンに行かないようにすれば、
顧客の来店頻度は高まり、収益が向上する。
何度も来てもらうためには、来店動機を持たせる必要がある。
コーヒーを飲みたくなった時に、選んでもらわなくてはならない。
その方法は二つあるだろう。
まずは、記事にも書かれてあるように、
スターバックやダンキンドーナツが導入する
リワードプログラム(reward program)のような、
常連客がメリットを享受できる仕組みを作ることである。
割安でコーヒーが飲めるコーヒーチケットもその一つだろう。
何度もお店に行くことで、経済的に何か得することがあれば、
お店に行こうという気になる。
もう一つは、お店から顧客に向けた情報発信。
例えば、新しいコーヒーメニューを顧客に伝えることによって、
顧客はそのメニュー目当てにお店に来ることになる。
コーヒーショップのように利用頻度の高い店舗の場合、
店舗に対して飽きることが多い。
その結果、違うチェーンに足を運ぼうという気になりかねない。
お店に変化があると、飽きることがないだけでなく、
お店に行くことが楽しみになる。
ただし、この変化を事前に顧客に知らせる必要がある。
他のチェーンに浮気をされないためには、
他のチェーンにはない魅力を持つ必要がある。
それは、差別化によって可能になる。
例えば、ホットコーヒーやカプチーノだけに特化するのもいいし、
パソコンを使いやすいように電源を提供するのもよい。
差別化によって、顧客にベネフィットを提供できれば、
浮気される確率は低くなる。
(できれば、ゼロにしたいが、難しいだろう。)
これらの方法は、コーヒーチェーンのみならず、
レストランなどの店舗運営に活用できるだろう。
特に、今後人口減少が予想される日本では、
顧客の新規開拓が大変難しくなるので、
既存顧客の来店頻度を高め、
他社に奪われないように努める必要がある。
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《今回のヒントのまとめ》
1)市場調査によると、マクドナルドの顧客の方が、
ダンキンドーナツやスターバックの顧客よりも、
お店へのロイヤリティが高く、浮気する確率が高い。
2)その理由は、マクドナルドのコーヒーの方が、
安いからである。
3)ただ、価格で対抗する以外で、
顧客ロイヤリティを高める方法はある。
4)顧客の来店頻度を高め、他店に浮気しないようにすれば、
ロイヤリティを高めることができる。
5)来店頻度を高めるためには、常連客にメリットを与え、
お店の情報を顧客に発信する必要がある。
6)また、他店に奪われないようにするためには、
差別化によって、他店にはない魅力を備える必要がある。
7)これらの方法は、コーヒーショップのみならず、
店舗運営に活用することができる。
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6)おすすめ商品・サービス
◎Winecarte 簡単ワインの選び方
一番新しい記事は、
機内でワインを飲むべきかどうか?
http://wine.ryotarotakao.com/archives/632
です。
最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/
編集後記
こんばんは、高尾です。
店舗運営以外でも、顧客ロイヤリティを高めることは重要だと思います。
例えば、スーパーで販売されている食品。
売場で競合商品ではなく自社商品を選んでもらうには、
他社にはない魅力を備えるとともに、
リピート購入すれば得になる仕組みを導入し、
商品・会社のことを消費者に知ってもらう必要があります。
特に、差別化と情報発信が重要と思います。
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