サッポロのメジャTキャンペーンの思い切った割り切りとは?

やっとありつけた麦とホップでメジャTが当たるらしい

 

普段お世話になっているビール系飲料(決してビールではありません)と言えば、サッポロビールさんの麦とホップ。麦とホップでは、現在消費者キャンペーンを行っています。(麦とホップだけの企画ではなく、サッポロビールのほぼすべての商品が対象です。)そのキャンペーンは、

MLBメジャT当たる

という名前で、

3万名様に990種類のメジャーリーグのTシャツが当たる(もちろん、当たるのは1枚です。)

という内容。

 

プレゼント内容が膨大な中から選べる

 

という点が目を引きますが、それ以外は特に目新しい点はありません。一見すると。

 

缶には、応募用と思われるシールが付いているので、このシールを送って応募するのだろうと思っていました。普通、応募用はがきは6缶パック一まとまりにする紙に印刷されています。だから、ケース買いする消費者(私みたいな)にとっては、6缶パック用の紙を切って、シールと切手を貼ればすぐに応募ができます。だから、わざわざスーパーで応募シートを取ったり、官製はがきにあて先などを書き込んだりする手間が省けます。

 

しかし、麦とホップの6缶パックの紙には、メジャTキャンペーンの応募用紙が印刷されていません。キャンペーンの告知は印刷されているので、この商品が古い(キャンペーン期間前に製造された)というわけでもありません。

 

そこで、6缶パックの紙に書かれた告知をよく見ると、

 

応募は携帯電話またはwebのみとさせていただきます

 

と書かれてありました。そう、このキャンペーンは、インターネットのみの受付で、ハガキで応募することはできないのです。

 

インターネットのみで受け付けるメリットは、

(企画した企業にとって)

l         ハガキを受け取る・保管する・選ぶという作業が発生しない。

l         抽選までコンピューターを使って行える。

l         スーパーなどに応募用紙を配布する必要がない。

(消費者にとって)

l         郵送代を負担する必要がない。

l         応募用紙や官製ハガキを手に入れて、手で必要事項を書き込む必要がない。

が考えられます。

 

企業の一番のメリットと言えば、膨大な応募ハガキの塊から開放されることではないでしょうか。私は経験があるのですが、続々と届く応募ハガキを管理し、ハガキの山の中から当選者を選ぶには、大きなエネルギーを要します。これがすべてパソコン上・ネット上で済むことは、大きなコスト削減になります。

 

また、スーパーなどの小売店に応募用紙を設置するのも、意外に大変なのです。企画が終わればゴミとなるし、設置する場所を確保しなければならないなど、多くの小売店は設置に難色を示します。業界に入った当初、メーカーが無料で応募用紙を用意するので、小売店は設置を歓迎してくれると考えていたのですが、現実は全く違います。また、小売店本部に各店舗への設置をお願いしても、設置してくれるとは限りません。だから、メーカーの営業担当が、一店舗ずつまわって設置することも多々あります。(特に、少数の店舗しか持たない小規模小売企業の場合。)応募用紙を作成するのもコスト。応募用紙がなくなるだけで、企画の負担は大きく変わるのです。

 

消費者のメリットは、なんと言っても、

気軽に応募ができる

ことではないでしょうか。切手や官製ハガキを買う必要はありません。たった80円と思うかもしれませんが、当選する保証のないものにお金を使うのに躊躇する人もいるはず。(私はいろいろ応募するのですが、いまだに当たったことがありません。)買う手間も要りません。シールの裏に書かれたシリアルナンバーを、ネット上の特別なページに打ち込むと応募が済むようです。缶にはQRコードが印刷されているので、QRコードを読み込める形態電話があれば、缶を買った瞬間に応募することも可能です。

 

このように、メーカー・消費者ともメリットを享受できるネット限定企画ですが、問題点がないとは言えません。その最たるものは、

ネットが使えない人はこの企画から排除される

ことではないでしょうか。ネット利用人口が増えているとはいうものの、ネットを使えない人も少数ですが必ず存在します。(恐らく、私の両親は応募できないと思います。)

 

応募方法をネット限定にすることには、サッポロビール内でも喧々諤々の議論があったことでしょう。恐らく、これまでの消費者キャンペーンへの応募の統計を取って、その属性を割り出し、応募をネット限定にしても応募数は大きく落ちないと読んだのでしょう。郵便による応募をやめることによって削減できたコストを、新商品の開発や既存品の改良、または価格による還元に使った方が、消費者利益が高まる、と考えたのだと思います。もしかしたら、麦などの原材料コストの上昇分を、ネット限定の応募にすることで吸収しようとそろばんをたたいているのかもしれません。

 

いずれにしても、このサッポロの割り切りは、メーカーによる消費者キャンペーンの応募方法に変化を及ぼすような気がします。(もちろん、消費者の属性を考えた上のことですが。)さらには、消費財を作る企業による、ネットを介したユーザーとのコミュニケーションが、今後増えるようにも思えます。

 

☆今日のまとめ☆

サッポロビールのメジャT当たるキャンペーンの応募は、ネット限定。郵便では受け付けていない。

ネット限定にすることにより、キャンペーンにかかるコストが削減できるだけでなく、消費者にとっては気軽に応募できる。

ネットを使えない人を排除する思い切った割り切りであるが、その分商品開発や価格などで還元すれば、全く問題ない。

この事例により、キャンペーン応募のネット化が進み、メーカーによるネットを介した消費者コミュニケーションが増えるかもしれない。

 

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☆今日のこぼれ話☆

今回、初めてサッポロビールさんのサイトを見ました。

北海道限定のビールってあるんですね。

サッポロクラシック。

その樽生が無性に飲みたくなりました。

そして、エビスビールはその他のビール(ビール系飲料含む)とは別のページに掲載されてあります。

エビスは、サッポロビールさんにとって特別な存在なのですね。

 

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→☓

◎毎日情報を発信する→☓

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→×

(ただし、1時間以上歩きました。)

◎部屋や家の掃除をする→☓

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