リンクトイン

(from Flickr

◎本日のニュース

1)見出し
LinkedIn Backs Off Ad Scheme Over Privacy Gaffe

【出典】
http://goo.gl/HPQaR

2)要約
ビジネス版SNSを運営するリンクトイン社は、
6月下旬から試験運用を始めたソーシャルアドの配信計画を中止し

た。
その理由は、ユーザー間でプライバシー漏洩の懸念が
起こったからである。ソーシャルアドとは、ユーザーが薦めたりフォローしたりした
企業や商品の広告に、そのユーザーの顔写真を載せて、
ユーザーの友人に配信する新型広告。

ユーザーは、リンクトインに登録した個人情報が、
第三者に公開されたのではないかと、
リンクトイン社を疑い、これがプライバシー問題に発展した。

これに対しリンクトイン社は、
第三者の広告主にユーザーの個人情報を公開していないと説明した
広告に利用した情報は、リンクトイン上ですでに公開された情報であり、
自分の友人とのネットワーク上で見ることができるものだけという

ソーシャルメディア上で獲得したユーザーの個人情報を
どのように利用するかは、ソーシャルメディアの課題とされている。
今回のリンクトインの問題は、未公開情報が公開されたわけではないが、
公開された個人情報が新しい形で使われたことに対し、
ユーザーがネガティブに反応したことを示す。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
LinkedIn Corp. backed away from an advertising scheme that
exploited users’ photos and recommendations, marking
a rare privacy gaffe for the social network.

4)キーとなる英文の和訳
リンクトイン社は、ユーザーの顔写真と推薦を利用する広告計画を取り下げた。
これは、そのSNSに珍しいプライバシー上の汚点を付けた。

5)気になる単語・表現
back away from  自動詞句    ~を敬遠する
exploit 他動詞     ~を利用する
mark    他動詞     ~に印を付ける
gaffe   名詞      失策、へま
※markingに対する主語は、全文全体。

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
プライバシー問題が頻繁に指摘される
世界最大のSNS・フェースブック(Facebook)に対して、
ビジネスに特化したSNS・リンクトイン(LinkedIn)には、
これまでプライバシー上の失敗はなかった。
ちなみに、リンクトイン社は、ユーザー数が1億2000万人以上を抱え、
今年5月にIPOをしたばかりのソーシャルメディア大手である。

プライバシー問題で取り下げざるを得なかったソーシャルアドの特徴は、
1.SNS上の友人が「いいね」ボタンを押したり、
フォローしたりする企業や商品の広告をリンクトイン上で配信。
2.その広告に、その友人の顔写真と名前を掲載する
というもの。知らない間に広告塔にされたわけであるから、
ユーザーが怒るのは理解できる。
ユーザーの中には、広告に掲載するなら、
広告収入をくれと言うビジネス志向の強い人もいるだろう。
なんせ、ビジネスに特化したSNSなのだから。

個人情報の漏洩も心配されるが、
広告を見る限り未公開情報が公開されたわけではない。
「いいね」ボタンを押したり、企業をフォローしたり、
その他リンクトインに関わる活動をすれば、
その活動はほぼすべて自分が属するネットワークに公開される。
(リンクトンをほとんど使っていないため、
すべて公開されるのか自分で管理できるのは定かではありません。
この公開情報を広告に使っただけである。

問題の本質は、ソーシャルネットワークの特徴にある。
ソーシャルネットワークとは、
リアル世界の人間関係をネット上に移したもの。
さらに、ソーシャルネットワークで知り合った人との交流もこれに追加される。
人間関係をベースにソーシャルネットワークが利用される。
そこでは、人間関係を基礎とした善意・議論・情報交換などはされるが、
経済活動はされない。ソーシャルネットワーク上では、
商品の売り買いは元々されないのである。
ビジネス臭が全くしない世界とも言えるだろう。

一方、広告は、商品の認知を広めるもの。
その目的は、その商品の販売である。
ビジネス臭が立ち込めた存在と言える。
その結果、広告はソーシャルネットワーク上に
そぐわないものとなる。

しかし、広告は、商品の認知を広めるために情報を
提供してくれるものでもある。
広告を情報と考えれば、
その広告はユーザーに役立つものかもしれない。
役立つかどうかの指標として、
友人の「いいね」表示やフォローは効果的である。
ただ、ビジネス臭をいかに無くすかという工夫は必要になる。

今回取り上げたリンクトンの失敗は、
広告にユーザーの顔写真を付けて、
あたかもユーザーがその商品や企業を友人に
売り込んでいる風に見えたから起こった。
顔写真を使われたユーザーも嫌だし、
友人もユーザーとの関係が打算的に見えて嫌になる。
それは、ユーザーにも友人にもその広告を見て、
ビジネス臭がプンプン臭ったから。
ビジネス臭はソーシャルネットワーク上で嫌われるということを、
リンクトンの失敗は証明したとも言える。

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《今回のヒントのまとめ》

1)リンクトインは、「いいね」ボタンを押したり、
フォローしたりしたユーザーの顔写真を、
その商品や企業の広告に掲載するソーシャルアドの配信計画を中止した。

2)その理由は、顔写真を広告に利用したことから、
それ以外の個人情報の漏洩を懸念するユーザーからの
反発があったからである。
しかし、実際には未公開情報は使っておらず、
ネットワーク上で公開済みの情報のみを利用していると、
リンクトインは説明している。

3)問題の本質は、ソーシャルネットワークの特徴にあるだろう。
その特徴とは、ビジネス臭を嫌うことである。
広告にユーザーの顔写真を使うことで、
ユーザーもそれを見た友人を、
広告やユーザーにビジネス臭を嗅いでしまった。

4)商品の販売を目的する広告は、
ソーシャルネットワークにはそぐわないと言えるが、
一方で広告は情報と捉えることもできる。
この情報をビジネス臭をできるだけなくした形で配信すれば、
友人のおすすめ表示を入れることは、
ユーザーにとって効果的になる。

5)ソーシャルネットワーク上での経済活動は、
いかにビジネス臭を無くすかでその成果が大きく変わるだろう。

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編集後記
こんばんは、高尾です。
ビジネス臭という言葉は、
子安大輔さんの「なぜお通しは必ず出るのか」
という本に登場します。
非日常が求められる飲食店に、
ビジネス臭がすると、
お客さんはしらけてしまうという文脈で登場します。
ソーシャルネットワークは非日常ではないですが、
仕事とは対局にあるものと言えるかもしれません。
その点、ビジネスに特化したリンクトインは、
特殊なSNSかもしれません。
ビジネスに特化しているからこそ、
広告という経済活動にユーザー情報を紐付けても、
問題なしと判断したのでしょうか。
消費者にモノやサービスを提供する事業の場合、
このビジネス臭をいかに消し去るかが今後重要になるかもしれません。

「お通し」はなぜ必ず出るのか─ビジネスは飲食店に学べ
http://goo.gl/Yc8hO

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