カルピス(from Flickr

 

先日、JR神戸駅前の書店で、なんだか見覚えのある商品の本を見つけました。その本は、

カルピス社員のとっておきレシピ

という、カルピスを使ったレシピ本です。カルピスの大きな風船とともに目立つところに積まれていたので、かなりインパクトがあります。

この本の特徴と言えば、

  1. カルピス社員が開発したレシピが満載
  2. カルピスを通常考えられない料理に利用

でしょうか。パッとしか見ていませんが、飲み物やカクテルの材料だけでなく、ドレッシングやパスタソースにまで利用しています。「本当にこんな料理にカルピスを使って、美味しいのだろうか?」と感じるレシピまでありました。

私がこのカルピス本を見つけて一番驚いたことは、

これはそもそも無料で提供するレシピではないのか。

ということです。この本の著者は、カルピス株式会社。消費者に自社商品を使ったレシピを提供して、自社商品を買ってもらおうとする方法は、食品メーカーの常套手段です。その時、当然レシピは無料で提供します。商品パッケージに載せたり、ネット上の商品ページに掲載したり、もしくはスーパーと組んで入り口近くにレシピの印刷された紙を設置したり、することさえあります。しつこいですが、なんせ消費者には無料で提供されるものなのです。

ただ、無料のレシピを本にするだけでは、芸がありませんし、売れる見込みはありません。だから、カルピスからは到底想像できない使い方をしたレシピが満載なのでしょう。恐らく、この本を見れば、ほとんど人が驚くかと思います。

そうはいってもレシピはレシピ。書店には、著者が料理専門家から有名タレントまで、レシピ本はたくさんあります。そんな中で、果たして売れるのだろうか。そんな疑問が湧きますが、その回答については、

レシピを開発した社員の名前やイラストを本に載せることにより、その社員やその家族・友人の売上が期待できる

ので、比較的売りやすいのではと感じました。また、

通常では考えらないカルピスの使い方が掲載されている

点も見逃せません。今でこそカルピスをスーパーで購入する人は増えましたが、この時期多いのはお中元でもらうというパターン。子供がいる世帯では多いかと思います。ただ、一つのお中元に何本も入っているので、消化に困っているお母さんも多いのではないでしょうか。さらに、カルピスは甘い飲み物なので、子供にはあまり多く飲ませたくないし、ましてやダイエットへの関心が強いお母さんにとっては、自分が飲むなんて考えられません。このように、お中元でもらったカルピスは、不良資産化される確率は高いのでしょう。

ここで、このレシピ本の登場。カルピスの処理に困ったお母さんが、この本を見て思うことは、

料理に使えば、処理に困ったカルピスが無くなる。

ということです。これは

カルピスで料理すれば、食費を節約できる。

ということにつながります。このレシピ本を使えば、不良資産と思っていたカルピスが、優良資産に変わるのです。カルピスに困ったお母さんにとっては、このレシピ本は福音書に思えるかもしれません。思わず、買ってしまった人も多いのではないでしょうか。このレシピ本は、お中元でカルピスをもらったもののその処理に困ったお母さんという特定の極めて小さな消費者層をターゲットにした商品なのです。だから、この層が手に取れば、売れる確率はかなり高いかと思います。

このように、カルピスは無料で配るレシピで売上を上げることができるのですが、それで終わりません。

きっと、先ほどのお母さんは、せっかくこの本を買ったからには、

本を見て作った料理を友人に自慢する

行為に及ぶのではないでしょうか。なんせ、カルピスをパスタに使うほどの奇抜なレシピのですから、話題性は満点です。そう、これは口コミを産み出したことになります。カルピスは、このレシピ本を販売することにより、

日常会話でカルピスの出現回数を増やし、口コミを生み出す

ことができるのです。もちろん、この口コミはカルピスにとってポジティブなので、売上増につながります。

このように、カルピス社は、このレシピ本を販売することにより、本来無料で提供されるレシピから売上を上げられるだけでなく、カルピスの口コミを増やすことにより、カルピス自体の販売を増やすこともできるのです。このレシピ本の裏には、したたかな戦略があるように思えます。

☆  今日のまとめ☆

カルピス社は、「カルピス社員のとっておきレシピ」を販売することで、無料で提供されるレシピで売上を上げることができる。

レシピ本のターゲットは、カルピス社員の関係者やお中元でカルピスをもらったもののその処理に困っているお母さんに定めており、売上はある程度期待できる。

また、このレシピ本で、カルピスの口コミが増えれば、カルピス自体の売上を増やすことも可能だろう。

このレシピ本の裏には、カルピス社のしたたかな戦略があるように思う。

 

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☆  昨日のこぼれ話☆

そういえば、この夏はカルピスを一度も口にしていないように思えます。

カルピスの思い出で一番大きいは、カルピスウォーターでしょうか。

ありそうでなかった商品で、自分で薄めるよりもずっと美味しかったのが、印象的です。

また、大学時代には、カロリーオフのカルピスウォーターにもお世話になりました。

今思いましたが、私は相当カルピスが好きなのでしょう。

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→◯

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯

◎部屋や家の掃除をする→☓