以前、ローソンで絹の贅沢を見つけた時に気付いていたことですが、何やら当初の予測が外れたようなので、今回取り上げたいと思います。ちなみに、絹の贅沢とは、サントリーが販売する第三のビールです。

 

コンビニで絹の贅沢が売っていることは特に珍しいことではありません。ローソンで見つけた時も、何気なく見ていたのですが、そのリニューアルに気付くとともに、それ以上に大きな変更が目に入りました。それは、

 

350mlが330mlに変更になっている

 

点です。ただ、この時は、それほど大きな驚きではありませんでした。というのも、コンビニ専用商品として、プレミアムモルツ330mlが既に発売されているからです。以前の記事でも取り上げたのですが、これはコンビニ専用商品です。恐らく、他のプレミアムビールよりも単価を低くすることで、トライアルユーザーを獲得しようという目的が、この330mlには込められているのでしょう。そして、絹の贅沢も同じ目的で330ml缶が発売されたのだと思っていました。

 

しかし、グルメシティ(ダイエーのスーパー部門)で同じ規格の絹の贅沢が販売されているのをみて、その予測が外れました。サントリーのサイトを見ると、絹の贅沢は330ml缶の画像が商品ページに大きく掲載されていました。つまり、330ml缶は絹の贅沢の主要規格ということになります。そこで、リニューアル後、350ml缶が330ml缶に変更された理由を考えてみました。

 

  1. 消費増税による将来の実質値上げを行うため。
  2. 今後の原材料価格上昇を見越した実質値上げを行うため。
  3. 金麦と差別化して第三のビールのプレミアム版として売り出すため。

 

1・2はほぼ同じ意味です。つまり、将来店頭価格を値上げしなければならないことを見越して、今のうちから容量を小さくしてしまおうという狙いです。例えば、消費税が7%・10%に増税されると、絹の贅沢350mlの店頭価格は以下のようになります。

 

【絹の贅沢350mlの店頭価格シミュレーション】

128円(消費税5%)→131円(消費税7%)→134円(消費税10%)

これを、330mlにすることにより、次のような価格の変遷に変わります。

【絹の贅沢330mlの店頭価格シミュレーション】

121円(消費税5%)→124円(消費税7%)→127円(消費税10%)

 

つまり、330mlにすることにより、消費税10%になった時でも350mlの現状の価格を維持できることになります。さらに、缶や小麦など原材料価格が高騰した場合、消費税増税分にプラスして店頭価格を引き上げなくてはなりません。その場合、350mlまま引き上げるよりも、一旦330mlに容量を下げてから引き上げた方が、値上げ幅が小さくなるので消費者により受け入れられやすくなります。

 

消費税の増税時期は、国会審議が混乱することで2014年以降に延びるかもしれません。ただ、いずれ増税されるのは確実視されています。(国の予算とその財源を考えると、歳出削減しても増税はやむ無し。)ならば、今回のリニューアル時に330mlに容量を減らして、2014年の増税に控えようと、サントリーが考えてもおかしくはありません。

 

さらに、330mlという規格は、グローバルスタンダードです。楽天で輸入缶ビールを調べてみると、ヒューガルデンホワイト(ベルギー)・ドラフトギネス・バーバーバー(ベトナム)・グロールシュ(オランダ)・シンハー(タイ)などは330ml缶で販売されています。ちなみに、350ml缶のバドワイザーやハイネケンは日本の麒麟麦酒が製造しているので、330ml以外の輸入缶ビールはコロナ・エキストラとクアーズライトぐらいしかありません。よって、絹の贅沢を330ml缶に変更しても、国際的には特に不具合はないばかりか、グローバルスタンダードの缶を利用することで、缶の調達コストを下げることができます。もしかしたら、330ml缶をプレミアムモルツ・絹の贅沢の2商品に採用を広げることで、日本の350ml缶を国際規格の330ml缶に変えようという、サントリーの野望があるのかもしれません。サントリーが海外でのM&Aを進めていることを考えると、330ml缶を日本のスタンダードにしようという野望は、あながち間違っていないと思います。

 

3については、可能性として低いかと思います。というのも、絹の贅沢はプレミアム価格=比較的高い価格で販売されているわけではないからです。他の第三のビールと同じ価格で販売しているお店がほとんどです。さらに、サントリーの第三のビールの中では、決して販売が好調な商品ではありません。よって、さほど販売数量が大きくない商品で330ml缶への消費者の反応を確かめてから、他の商品へ広げるかどうかを決めようとしているのではないでしょうか。絹の贅沢を330ml缶に変更したことで、消費者の反発を受ければ、330ml缶の採用は絹の贅沢で打ち止めにすればいいし、販売数量にさほど大きな影響が無ければ、金麦などの主力商品に広げることができるのです。

 

絹の贅沢の330ml缶採用が成功すれば、サントリーのみならず他の大手ビールメーカーも、雪崩を打ったように330ml缶を採用するかもしれません。

 

☆  今日のまとめ☆

サントリーは、リニューアルした絹の贅沢で、規格を350mlから330mlにひっそり変更している。

これは、将来の消費増税や原材料価格高騰を見越した、将来の実質値上げのためではないか。

ただ世界的に見れば、330ml缶を採用するビールは多く、330ml缶採用により、缶の調達コスト削減が期待できる。

また、サントリーは、販売量の比較的小さな絹の贅沢で330ml缶に対する消費者の反応をテストすることができる。

これが成功すれば、他の大手ビールメーカーも、350ml缶を330ml缶に雪崩を打って変更するかもしれない。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

第三のビールの性格上、値上げはなかなか難しいかと思います。

よって、今後330ml缶を採用する第三のビールが増えるのではないでしょうか。

そして、最終的には、発泡酒・ビールにも330ml缶が採用されるかと思います。

普段330ml缶を飲んでいるのですが、20mlの差は結構大きいですよ。

二缶飲んでも少し物足りなく感じます。

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→◯

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯

◎部屋や家の掃除をする→☓

◎営業日誌を付ける→◯