【561号】企業サイトに求められる画像の性質とは?

カメラを構えた人By Matty Ring

 

◎本日のニュース

1)見出し
Picture (Not) Perfect
【出典】
http://goo.gl/nZDKd

 

毎週火曜・土曜の18時、メルマガにて配信。
(サイトへの掲載は、翌日以降です。)
ウォール・ストリート・ジャーナルの最新情報をいち早く知りたい人は、
メルマガの登録をお願いします。
(もちろん無料です。)

2)要約
中小企業の多くは、プロのカメラマンを雇う余裕がないため、
従業員に画像の撮影をさえる場合が多い。
この画像が企業サイトに掲載されると、
売上や会社の評判に悪影響を及ぼしかねない。

問題が生じる原因は3つ考えられる。一つ目は、
その画像が何を示すのかわからないという問題である。
企業に質問を寄せるサイト訪問者もいるが、
そのままサイトを去れば、売上機会を逃すことになる。

次に、画像に統一感がないという問題である。特に、
会社概要ページに掲載した従業員を紹介する画像に統一感がないと


会社が組織としてまとまっていないと受け止められかねない。

最後は、実在しない人の画像を使う問題である。
画像提供サービスの人の画像を、実際に働く人の画像のように使い、
他のサイトで同じ人の画像が見つかった場合、不信感を抱かれる。

このような問題を起こさないためには、外部のプロカメラマンに依頼するか、
撮影技術のある従業員の画像を外部で修正してもらう必要がある。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Whatever the problem, poorly considered pictures can
hurt a company’s sales and reputation.

4)キーとなる英文の和訳
問題がなんであれ、貧弱に思われる画像により、
企業は売上や評判を落としかねない。

5)気になる単語・表現
reputation名詞評判;名声、信望

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
今回の記事は、中小企業(Small Business)ページから。
タイトルの下には、次のようなサブタイトルが付いている。

Why the photos on company websites shouldn’t be just an afterthought
「企業サイトの画像をついで仕事にしてはいけない理由」

とでも訳せるだろうか。それだけ、中小企業の企業サイトに掲載される画像が、
適当(悪い意味)で決められているということである。

記事で紹介されている問題の画像は以下の通り。

◯よくわからない画像1:チョコレートメーカーの企業サイトで、
チョコでコーティングしたコーヒー豆の商品画像が掲載されていた
ただ、その画像は商品をアップで撮影したもの。そのため、
顧客から、何の商品なのかの問い合わせがあった。

◯よくわからない画像2:ブラウニーケーキ用の平鍋を紹介する企業サイト。
その巨大さを示そうと、大きな肉の塊を乗せた平鍋の画像を掲載。
これを見たサイト訪問者から、肉に関する質問や、
商品に関する質問を受けることになった。4月1日に掲載したこともあり、
ジョークを捉える訪問者もいた。

◯統一感のない画像:プレゼンテーション用デザイン会社の会社概要ページで、
従業員の画像と略歴を掲載した。画像は頭部のみ。
画像は複数の日にまたがって撮影したため、背景の色が画像によって異なる。
意思疎通がうまくいっておらず、組織としての統一感のない印象を与えることに。

◯実在しない人を含む画像:オフィスの様子や会議模様を表す画像に、
画像提供サービスの画像を利用。その画像に写る人が
別の企業サイトに写っていたとの苦情あり。

問題を引き起こす画像の特徴をまとめると以下のようになる。
1.実物がよくわからない
2.見た目が悪い
3.現実とは異なる

3の問題は、イメージ画像である点を説明すれば、
問題を解決することができる。ここでは、
特に前の2点について取り上げたい。

画像がこのように大きな影響力を持つのは、
見た人の頭の中に画像が残るからである。
サイトを訪問すれば、そのページに掲載されいている画像が
目に飛び込んでくるので、サイト訪問者の頭に画像が残ることになる。
その残った画像が

1.内容がよくわからない
2.見た目が悪い

という問題を抱えていれば、その商品・企業はマイナスの
イメージを持たれることになる。

イメージを持たれるだけならまだしも、ク
リック一つで他のサイトに移動できるので、

マイナスイメージを持つ→即座に他のサイトに移動する

ということが起こる。いくら、文章で商品の良さや企業のすばらしさを
語ったところで、画像のイメージが悪ければ、その文章を読んでもらえず、
他のサイトに移動されてしまう。

その結果、

◯商品の販売機会を逃す
◯人材獲得機会を逃す

という機会損失が生じる。消費者の情報量が増えれば増えるほど、
情報を精査する時間が短くなるので、画像が与える影響は
大きくなることだろう。

だからこそ、画像を軽く考えてはならない。
上記のような機会損失を起こさないためにも、

◯一目でそのモノ・コトがわかる、わかりやすい画像
◯一目で企業のすばらしさがわかる、統一感のある画像

を掲載する必要がある。

記事では、画像撮影に関してプロへの外注が推薦されていた。
トップページなど影響力の大きなページの画像は、
少し投資してでもプロにお願いした方がいい。しかし、
頻繁に交換する必要のある商品画像などは、
外注するとそのコストが膨大になりかねないので、
撮影の基本技術を学んで内製化する方がいいと思う。

【記事で取り上げられていた企業】
Sweetriot http://www.sweetriot.com/
Baker’s Edge http://www.bakersedge.com/
ProPoint Graphics LLC http://www.propointgraphics.com/

***************************
《今回のヒントのまとめ》
1)中小企業は、その予算の制約上、企業サイトに載せる画像を
軽く考えがちである。しかし、適しない画像を掲載すると、
売上・評判に関わる問題が生じてしまう。

2)問題を起こしかねない画像とは、「何を示すのかよくわからない」
「統一感がない」という性質を持つ。画像を見て、
このようなマイナスのイメージを抱くと、即座に他のサイトに移動するため
、販売機会や人材獲得機会を逃すことになる。

3)これを防ぐには、一目でモノ・コトがわかる「わかりやすさ」や、
企業のすばらしさがわかる「統一感」を画像に持たせる必要がある。

4)トップページ画像など影響力の大きな画像はプロに外注するべきだが、
頻繁に変更が起こりうる商品などの画像は、できれば内製化したい。

*************************

毎週火曜・土曜の18時、メルマガにて配信。
(サイトへの掲載は、翌日以降です。)
ウォール・ストリート・ジャーナルの最新情報をいち早く知りたい人は、
メルマガの登録をお願いします。
(もちろん無料です。)

7)おすすめ商品・サービス

◎ウォール・ストリート・ジャーナルで学ぶ英単語

2008年よりウォール・ストリート・ジャーナルを
読んだ経験を活かして、頻出の英単語を
日々紹介しています。
頻出の英単語を知っていれば、
見出しや第一パラグラフを読んだだけで、
記事の概要を理解できることができるので、
時間の短縮になるはず。
世界に広がる英語情報のインプットが増えれば、
より個性的なアウトプットにもつながります。
http://english.ryotarotakao.com/

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、
ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/

編集後記
モノの画像を撮影する時、アップにすると迫力がでてよく見えます。
ただ、今回のチョコレートコーヒー豆のように、
アップにしすぎるとなんだかよくわからないという弊害も起こるようです。
例えば、泡が特徴のビールの画像に、
泡をアップで撮影した画像を使えば、何を示すのかがわかりません。
しかし、全体を撮っただけでは、躍動感が損なわれます。
この按配が難しいんでしょうね。

高尾亮太朗のツイッター⇒ http://twitter.com/ryotarotakao
高尾亮太朗の公式サイト⇒ http://ryotarotakao.com
高尾亮太朗のTubmlr⇒ http://ryotarotakao.tumblr.com
高尾亮太朗のGoogle+⇒ http://gplus.to/ryotarotakao
高尾亮太朗のPinterest⇒ http://pinterest.com/ryotarotakao/
今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です