海外の楽天by courtesy of  priceminister

 

9月16日号の日経ビジネスでは、物流ビジネスが特集されていました。そこで取り上げられていたのが、楽天。楽天は、ネット通販業者を一つにまとめる通販モールを行っていますが、物流にもかなり力を入れているようです。その理由は、物流投資を続けるAmazonに勝つため。楽天は、通販モールという独自のビジネスモデルで成功しましたが、このモデルが物流に関しては大きな欠点となります。というのは、

 

Amazon→購入品を一括配送

楽天→各ネット通販業者がそれぞれ配送

 

だからであり、消費者が感じる利便性では、今のままではAmazonに勝てないからです。

 

そこで、Amazonに負けじと物流投資に注力しているのですが、その物流強化の一環として、楽天スーパーSALEと楽天マートがあるそうです。

 

楽天スーパーSALEは、電車内の吊り広告やテレビCMを活用するなど、楽天にとって重要な特売セール。さらに、楽天マートは、利用頻度の高いネットスーパー事業。一見、両者の狙いは、

 

楽天スーパーSALE→特売による既存事業の売上拡大

楽天マート→新規事業による売上拡大

 

というように、売上拡大のように見えます。もちろん、売上拡大も大きな目的でしょうが、それ以上の目的が記事の中で触れられていました。それは、物流強化。もう少し詳しく説明すると、以下のようになります。

 

【楽天スーパーSALEと楽天マートで目指す物流強化】

[楽天スーパーSALE]物流に負荷を掛けることにより、物流の潜在能力を高める

[楽天マート]生鮮品を配送することで、ユーザーの在宅時間の傾向を掴み、再配送機会を減らす

 

楽天スーパーSALEは3日ほどの期間限定セール。大きな値引きを行うので、この期間に注文が殺到します。大変なのが物流業務。一度に注文を裁き、配達しなければならないからです。逆に捉えれば、このような負荷の高いセールを行うことで、物流能力を高めることができます。言ってみれば、マラソンを早く走るために、体に錘(おもり)を付けて走るようなもの。負荷を掛けることで物流をより強くしようという目的で、楽天スーパーSALEを実施しているようです。

 

楽天マートでは、配送物の多くが生鮮品。できるだけ新鮮な食料品が欲しいユーザーは、配達指定時間に在宅している確率が高くなります。つまり、楽天マートで指定する配達時間がわかれば、ユーザーがいつ在宅しているかの傾向をつかむことができるわけです。ならば、同一ユーザーが楽天市場で注文した商品を、楽天マートの注文品と一緒に届ければ、再配達しなくて済むことになります。宅配ビジネスでは、再配達コストが無視できないほど大きいので、この仕組は大きなコスト削減につながります。

 

このように、売上拡大のために行われているように見える楽天スーパーSALEと楽天マートは、物流強化が本当の目的なのです。これは、ネット通販ビジネスにとって、物流が重要であることの証左でもあります。

 

☆今日のまとめ☆

楽天スーパーSALEは、物流に負荷がかかるセールだけに、逆に物流能力を伸ばすことが可能となる。

楽天マートは、生鮮品主体のネットスーパー事業なので、ユーザーの在宅時間の傾向を掴むことができる。

これらを行うことで、楽天は、売上拡大だけでなく、物流を強化することができる。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

楽天は、通販モールだけでなく、金融や旅行代理店、物流まで行っています。

小売と金融を行うセブン&アイやイオンが競合になるのでしょうか。