楽天物流部門が教えてくれる常識を疑う重要さ
by courtesy of Peter Mooney
またまた楽天の物流に関する記事から。楽天の物流部門には、トヨタ出身の執行役員がおられるようで、トヨタ流のジャストインタイム方式を導入しているようです。
ジャストインタイム方式を物流に当てはめると、
必要な商品を、必要な時に、必要な量だけ届けること
となります。つまり、この理論の中には、
早く届けること
が入っていないのです。ヤマトやAmazonが当日配達の拡大に力を入れるのとは、大きな違い。トヨタ出身の執行役員は、物流企業が抱く「できるだけ速く届けることが最優先事項」という考え方に疑問を抱いていたようです。
実際、配達サービスへの希望に関するアンケートでは、次のような結果が出ました。
【配達サービスへの希望に関するアンケート結果】
[1位]配達時間帯の指定 68%
[2位]配達日の指定 62%
[その他]翌日配送9%、当日配送4%
消費者が配達の速さを対して求めていないことがわかります。それよりも、日時指定できることを求め、受取の面倒さを解消したいと考えているのです。
このアンケートを行った団体名は忘れましたが、業界団体だったと思います。よって、それなりに信頼できるでしょう。また個人的にも、当日や翌日の配送よりも、より細かい日時指定できる方がありがたいと感じるので、日時指定へのニーズはそれなりに高いと思われます。
何事もついつい「速さ」が優先されると思われがちですが、宅配に関しては、その常識が当てはまらないことがわかります。そう言えば、コンビニでスイーツが売れているのも、「美味しさ」や「安さ」ではなく、「一個から気兼ねなく買えるから」だそうです。常識を疑うことはから始めると、大きな発見・ビジネスチャンスに巡り会えるかもしれませんね。
☆今日のまとめ☆
楽天の物流部門の凄さは、物流企業が抱きがちな「できるだけ速く届けることが最優先事項」という常識を疑ったこと。
実際、速さよりもより細かい日時指定を消費者は求めている。
常識を疑えば、新しい何かが見えるかもしれない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
ネット通販市場が増えるほど、物流の重要性が増します。
よって、物流企業には注目しています。
成長性が高い割に、安定しているビジネスではないでしょうか。