雇用形態から考えた、ファミリーレストラン好業績の要因とは?

ロイヤルホストのナプキン

by courtesy of ☀周小樹

 

今回も雇用形態から、企業業績を考えたいと思います。ファミリーレストランの業績が、かなりいいようです。普段全く利用しない業態のなので、ファミレス復活は本当に不思議でなりません。専門店化の進む外食業界で、総合力で勝負するファミレスが復活するのは、理屈に合わないからです。しかし、雇用業態から考えると、ファミレス復活の要因が何となく理解できます。

 

【雇用業態から考えたファミレス復活の要因】

[1]正規の営業職によるランチ単価が上昇したから

[2]正規雇用者の配偶者である主婦のランチ単価が上昇したから

 

つまり、正規雇用者が世帯主の世帯の利用が増えたからです。その背景にはもちろん、正規の給与増があります。

 

1は、営業車で移動する正規雇用者が、昼時に利用するシーンを考えました。給与が増加したならば、ランチセットのグレードを一段階引き上げても不思議ではありません。または、これまでマクドナルドなどのファストフードを利用していた営業マンが、ゆったりできるファミレスにシフトした、とも考えられます。いずれにせよ、正規本人の給与増が、大きく寄与していることは間違いありません。

 

2は、正規雇用者の配偶者の利用シーンを考えました。つまり、主婦仲間によるランチ会です。正規の給与が増えたならば、収入を管理する主婦の可処分所得も増加することになります。その結果、ファミレスでの主婦会にて、注文するメニューのグレードが上がるかもしれません。さらに、主婦会自体が増加することも、考えられるのです。

 

もちろん、比較的多額の年金を貰うシニア層が、子や孫と来店することも考えられますが、その頻度はさほど高くありません。所得の増加した正規雇用者の世帯利用が増えたことが、ファミレス復活の一番の要因ではないでしょうか。

 

さらにファミレスの中でも、客単価の高低によって、業績に明暗が分かれています。ロイヤルホストやデニーズなど比較的単価の高いチェーンは、売上を伸ばしている一方で、エムグラントフードサービスのけんなど低価格をウリにしてきたチェーンは、売上が低迷しているようです。

 

「これ以上店数を増やすのは難しい」――。エムグラントフードサービス(東京・渋谷)社長の井戸実(35)は今夏、「ステーキハンバーグ&サラダバーけん」の新規出店を凍結することを決めた。(2013年9月28日付 日経新聞朝刊)

 

これも雇用形態の違いで、説明が付きそうです。つまり、正規雇用者の世帯をメインターゲットにする単価の高いチェーンは、所得増の恩恵を受けて売上を伸ばす一方で、非正規の利用が多い単価の低いチェーンは、売上が低迷しているのではないでしょうか。

 

☆今日のまとめ☆

ファミレスが復活したのは、所得が増えた正規雇用者の世帯をメインターゲットにしているから。

また、ファミレスの中でも、正規をメイン顧客にする単価の高いチェーンが、低価格がウリのチェーンよりも、売上を伸ばしている。

 

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