ロイヤルホスト復活はアベノミクス効果ではない

ロイヤルホストのナプキン

 

ロイヤルホストの業績がいいようで、日経にも社長のインタビュー記事が掲載されていました。その中で、ロイヤルホスト復活の要因はアベノミクスではない、と発言されえています。

 

アベノミクス効果で今年から既存店売上高が増えているようにみられていますが、変化のポイントは実は2012年です。ロイヤルホストは百貨店と同じようにこの年に16年ぶりに既存店売上高がプラスに転じています。東日本大震災以降、確実に消費の流れは変化しました。これにアベノミクスが加わり、息の長い回復につながっているように感じます(2013年12月3日付 日経新聞朝刊)

 

アベノミクスによる資産効果で、ロイヤルホストの利用が増えたのではないです。震災により、家族や友人との絆を大切にする機運が高まり、ファミレスの利用が増えたようです。

 

そこで、改めてロイヤルホストの月次実績を調べてみました。

 

【ロイヤルホストの既存店実績】

[2010年]1月~8月がマイナス

[2011年]5・6・9・10・11・12月がマイナス

[2012年]1・6・7・10・11月がマイナス

[2013年]マイナスはなし

 

アベノミクスが全く業績に影響していないわけではなく、2013年の既存店売上高が全てプラスなのは、アベノミクスの賜物でしょう。それだけ、ロイヤルホストユーザーの懐に余裕が出てきた、と捉えることができます。ただ、社長の言うように、震災以降に機運が変わったというのは、少し違うようにも思えます。というのも、震災前の2010年9月からプラスに転じているからです。

 

では、2010年9月からプラスに転じた要因は何なのか。もちろん、ロイヤルホストの構造改革(サービス・メニュー・店舗の刷新)の影響も大きいでしょうが、シニア層の利用が増えたことが一番の要因ではないでしょうか。2010年と言えば、団塊の世代がリタイアして1~3年が経過し、引退生活にも慣れてきた頃。ファミリーレストランを利用しても、年金で十分生活できるとわかってきた頃と考えれば、ロイヤルホストの利用が増えるのも納得です。

 

要は、ロイヤルホストが復活したのは、高まったシニア層の需要をうまくすくい取ったからなのです。ここまで既存店売上高の良い飲食チェーンは、スタバ以外にありません。やはり、懐に余裕のあるシニア層を獲得することは、既存店売上高を継続的にうプラスにする上で、重要なのです。

 

☆今日のまとめ☆

ロイヤルホストが復活したのは、高まったシニア層の需要をうまくすくい取ったからではないか。

そこにアベノミクス効果が加わり、既存店売上高がさらに強化された。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

たまに、定食を食べたい時があるのですが、そんな時にシニアの方はファミレスに行くのでしょうか。

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