12000円もする男性向け美容セミナーが満員御礼になる理由とは?
先日、どこかのサイトか忘れましたが、高額な商品にも関わらず、売り切れたという体験サービスを見つけました。それは、こちら。
その商品とは、男性向けの美容セミナー。「今風」と表現したのは、モノではなくコトだから。インフレ基調ですが、モノはまだまだあふれています。クリアランスセールに行けば、特に実感します。モノの値段が下がるのは、供給に比べて需要が小さいから。
一方のコト消費は、人気沸騰中です。今その筆頭格は、ハリーポッターの新アトラクションのできたUSJ。そして国内旅行も、コト消費の最右翼。コト消費は、価値が伴えば、高くても売れるのです。そして、今回取り上げた男性向け美容セミナーは、高くても売れる好例。実技指導が受けられるとしても、12000円もする高価格商品ながら、完売したそうです。
そこで、12000円の男性向け美容セミナーが完売理由について、私なりに考えてみました。
【12000円の男性向け美容セミナーが完売した理由】
[1]参加しやすい朝という時間に実施されたから
[2]参加しやすいオフィス街で実施されたから
[3]所得に余裕のある大企業サラリーマンがターゲットだったから
[4]将来手遅れになる脅しが隠れた商品だったから(将来の困難回避につながるから)
[5]仕事・プレイベートで得をすることだから(投資にあたるから)
[6]話のネタになるから
[7]比較的即効性の高いことだから
1・2は、参加ハードルの低さに起因します。もしこれが、面倒な時間帯と場所で行われたならば、完売はしなかったでしょう。面倒なことはできるだけ排除しなければ、なかなか売れないということを教えてくれます。
3は、高単価商品を売るならば、買える人に売らなければなりません。これ、意外に盲点ではないでしょうか。例えば、人口は多くても所得の低い地域では、グラノラの専門店はなかなか成立しないのです。
4は、販売の裏に脅しがあれば、嫌でも買わざるを得ません。好例は、期間限定商品。「期間限定」という単語が付けば、「今買わないともう買えないけど、いいの?」と言っているのと同じ。やんわりとした脅しなのです。美容関連商品・健康食品には、この脅しが組み込まれているので、高くても売れるのです。
5は、勝間さん風に言えば、消費ではなく投資だから。(少し古いですが)将来的に得・儲けになることは、少々高くても売れます。高額な投資ソフトが売れるのは、このためです。
6は、特に若者向けの商品に当てはまるかもしれません。SNSなどでネタになることなら、少々高くても買ってくれます。ネタへの投資と考えれば、5に近いかもしれません。美容=女性という一般公式が成り立つ中、「男性向け美容」というのは、ネタとして結構価値の高い部類に入るのではないでしょうか。また、異性に対してのネタにすれば、モテにつながることも期待できます。モテも一種の投資です。
7は、シンプルさと言えるかもしれません。記事にも書かれてありましたが、実技指導中にその効果は表れ、その美白に驚く参加者も多いようです。「すぐに効果が表れる」というシンプルさが、12000円というコスト負担を軽くしているのではないでしょうか。これがダイエットのように、3ヶ月継続してやっと効果が表れる商品ならば、完売するほどの売行にはならないと思われます。
単なる備忘録のようですが、高くても売れる商品には、何かしら共通点があると考えています。例えば、プレミアムビール・地ビールが売れるのは、7の要素が大きいのではないでしょうか。飲んでその差がすぐわかるからこそ、20円以上の差額を喜んで支払うのです。
☆今日のまとめ☆
12000円の男性向け美容セミナーが完売したのは、参加しやすい時間帯、参加しやすい場所、所得に余裕のある層をターゲット設定、脅しの組み込み、投資の要素、話のネタ、即効性というシンプルさがあるからではないか。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
このセミナー、関西ではちょっと高すぎると思います。
百貨店や有名ブランド主催なら、イケるかも。