おせっかいな飲食店でも生き残れる市場とは?
先日、久しぶりに利用したのがこちらのお蕎麦屋さん。5年前ほどに一度行ったのですが、その時はそのサービスの凄まじさに度肝を抜かされました。「凄まじい」とは言っても、サービスがすこぶる良いという意味ではありません。その逆です。(敢えて言葉にはしませんが。)にも関わらず、かなりの混み様で、行列が出来ていたことを覚えています。今回の再来店は、その後どうなったのかを知るという目的もありました。
オープンしたばかりの店舗でもないのに行列が出来ていたので、今回も行列覚悟で来店しました。結果は、行列なし。しかも、すぐに座れるほどの空き具合。14時過ぎて来店したので、まぁ仕方ないと言えば仕方ないのですが、5年前もお昼時を避けて行ったような記憶があります。このお店のブームはひとまず終わりを迎えていました。あのサービスじゃ、仕方ないか。
そして、今回もあの「凄まじい」サービスを覚悟したのですが、別の意味で「凄まじかった」のです。それは、単に商品を出して終わりではなく、食べ方までその場で示すというサービス(?)付きだったからです。ざるそばを食べたのですが、まずは塩と薬味の大根だけで食べて、その後はそばに薬味を付けて、それをそっとそばつゆにつけるという食べ方です。「凄まじかった」のは、そばを打つおやじさんが私の箸を割って、その箸でそばつゆにつけて、そのまま口にまで持っていったシーン。こんな飲食店は初めてです。
こう書くと、悪いイメージを持ったように受け止められるかもしれませんが、いい意味で楽しかったです。というのも、お店側と店側のコミュニケーションがこれほど濃い飲食店は、そうありません。通常の小苗ニケーションは、注文をして、注文品が運ばれてきて、支払うだけ。店側が食べ方を示すことはあっても、あくまで伝えるだけ。その場で「実演」することは、ほぼありません。日々の相対コミュニケーションが薄い人には、かなり新鮮に感じるはずでしょう。
その際たる人は、旅行者ではないでしょうか。旅行者のコミュニケーション相手は、たいてい宿の人だけ。飲食店を利用しても、先ほどの3回しかやりとりが発生しません。観光地を歩いても、まず話しかけられることもなければ、話しかけることもない。地元の人と接したくても、なかなか機会がないのが現実ではないでしょうか。そこに、このお蕎麦屋さんのような濃いコミュニケーションがあれば、旅が面白くなることも間違いありません。
観光客をターゲットにする場合、濃いコミュニケーションは強みになるのではないでしょうか。特に、話し好きのシニアをメイン顧客とするならば、「実演」まで行うコミュニケーションは、集客効果をもたらすかもしれません。
☆今日のまとめ☆
先日行った蕎麦屋では、食べ方の「実演」まで行うほど濃いコミュニケーションが提供されていた。
観光客をターゲットにする場合、この濃いコミュニケーションは強みになるのではないか。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
そばは本当に美味しかったです。
だから、再来店したのですが。
個人的には、好きなお店ですね。
二人で行くよりも、一人で行く方が楽しいかもしれません。