神戸に上陸したセブンドーナツ、その売れ行きは?
先日、神戸の町中を歩いていると、セブン-イレブンでドーナツを販売しているのを発見しました。外から見えるように、店舗の窓にドーナツ販売開始のポスターが貼ってあります。
買うつもりはなかったのですが、店内で確認してみると、ドーナツを入れる什器を発見。ただし、既に売り切れていました。そこで、(勇気を出して)店員さんにいろいろ質問してみました。
【セブンドーナツに関するQ&A】
- 売り切れているのはなぜか?→たまたま昨日夜に大量に売れたから
- 店内で作っていないのか?→工場から入荷したものを並べている
日経新聞にあったように、店内で揚げているわけではないようです。どのようなオペレーションなのか実際に見たわけではないですが、入荷したドーナツを保温ショーケースに入れているだけのようで、さほど煩雑な作業でも無さそうです。さすが生産性を重視するセブンですね。
1のように、たまたま売り切れていたのですが、夜の需要は結構見込めそうです。というのも、スイーツ店で夜営業をしている所は少ないから。特に、飲食店などのサービス業の従業員にとって、営業後小腹が空いた時のおやつにぴったりかもしれません。
ちなみに、営業時間を調べたところ、ミスタードーナツ三宮本通り店は6時~23時。ミスタードーナツは、朝早くから夜遅くまで営業しています。よって、23時以降でないと、セブンは営業時間の強みを活かせないことになります。営業時間よりも、立地の利便性の方が大きいかもしれません。飲食店などサービス業の従業員は、営業後疲れている人が多いもの。ならば、できるだけ近くで買いたいと思います。そこで、店舗数の多いセブンに100円のドーナツがあれば、大変魅力的です。
その他、セブンのドーナツには、次のような特徴があるようです。
【セブンドーナツの特徴】
- 低トランス酸のパーム油使用→ヘルシーさ
- 低糖質の原料使用→ヘルシーさ
- 吸油率の低い安心なドーナツ→ヘルシーさ
- セブンカフェとの併売→おやつ需要喚起
- 6つの厳選フレーバー→飽きを回避
ヘルシーさを全面に出していることがわかります。ちなみに、ミスタードーナツは、商品ページでオイルへのこだわりを強調するのみ。どちらかというと、ヘルシーさよりも美味しさ重視のようです。セブンは、美味しさ重視のミスドとの差別化のために、ヘルシーさに着目したのでしょう。
5については、6つを多いと見るか少ないと見るかは意見が分かれるところ。恐らく、期間限定メニューを投入することで、できるだけ飽きを回避するとともに、ヒット商品を狙っているものと思われます。一つヒット商品が生まれれば、「ドーナツなら近くのセブンで」というイメージが一気に広まるので。
セブンのドーナツ投入を意識してか、ミスドは11月26日~12月2日まで100円セールを実施。イートイン主体のミスドは、セブンのドーナツの影響をさほど受けないとは思いますが、既存店売上がどのなるかは気になるところです。
☆今日のまとめ☆
セブンのドーナツは、23時以降の深夜のおやつ需要を獲得できるかもしれない。
また、近くにあるという立地上の利便性も大きな強みだろう。
ヘルシーさ重視で美味しさ重視のミスドと差別化。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
ドーナツというわかりやすいメニューというのも、注目点です。
食品・飲食業界は、ついつい海外の人気メニューなど物珍しい商品が注目を浴びますが、収益を着実に稼げるのは、オーソドックスなメニューなのではないか、と私は認識しています。
一時のブームで終わるよりも、じわじわ売上が伸びる方が魅力的です。