【梅田阪急ワインフェア】入口好立地のシャンパンブースが閑散だった理由
もう一度、阪急のワインフェアをネタにしたいと思います。こういう食関連のイベントは、本当に増えたと思います。逆に言えば、イベントがないと食関連商品は売れないとも言えるわけですが。このあたりは、また別の機会に取り上げたいと思います。
ちょうどクリスマスシーズンだからでしょう、シャンパンの販促に力が入っているように感じました。それはブース立地にも表れていまして、上りエスカレータのすぐ前の好立地には、シャンパンに特化したブースが設置されていました。ワインフェア目当てに来た人に、真っ先にシャンパンを試飲してもらい、季節商品として買ってもらおう。こういうシナリオでしょうね。
しかし、実際にはこのシナリオは機能していないようようでした。私が視察したほんの30分間だけのことですが、シャンパンブースが一番閑散だったように記憶しています。一方で、訳ありコーナーや自然派コーナーには販売員と談笑する来店客の姿が多々見受けられました。
立地だけを見ると、シャンパンブースに分があるのに、実際の集客には効果を発揮していません。その理由は、
消費者ニーズに合致した販売方法ではないから
ではないでしょうか。シャンパンブースと自然派ブースを比較すれば、
【シャンパンブース】比較的知名度の高いシャンパンを試飲販売
【自然派ブース】比較的知らない人が多い自然派ワインを試飲販売
になります。違いは、知名度の差。阪急で買物をする人なら、ほとんどがシャンパンを知っているでしょう。だから、試飲はしたくても、わざわざ店員の説明を聞きたくない人もいるでしょう。一方、自然派ワインは、まだ知名度はそう高くないので、知らない人も多いはず。ならば、この機会にじっくり説明を聞きたい、となるのでしょう。
販売商品の違いというよりも、商品選択のコンセプトの違いと言えるのではないでしょうか。みんな知っている商品をわかりきった切り口で販売するのでは、集客は難しい。ならば、「自然派」のように知らない人がまだ多い切り口にすれば、好奇心を掻き立てられるわけです。ちなみに、各ブースのタイトルは、
【シャンパンブース】シャンパーニュ、スパークリングワイン大集合
【自然派ブース】ポルトガルからスイスまで自然派ワイン探求の旅
であり、タイトルからしてその面白さに大きな差を感じてしまいます。
どのような切り口で商品を展示・販売するかは、その売場への集客・売上に大きな差を生み出すでしょう。どのような切り口にするかこそ、各社の知恵の見せ所なのかもしれません。
☆今日のまとめ☆
好立地のシャンパンブースよりも、自然派ブースの方が集客数が多かったのは、好奇心を掻き立てる切り口で販売していたからではないか。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
阪急ワインフェアの販売商品の単価は、全体に高め。
阪神は1000円以下がもっとあったように記憶しています。(当時はユーロ円100円近かったからかな?)
客層の違いでしょうか。