「統計データが語る日本人の大きな誤解」を読んでわかった、高くても売れる店舗の秘密
正月休みに、本川裕さんの「統計データが語る日本人の大きな誤解」を読んだのですが、その中でとても興味深い事柄がありました。それは、日本人の時間の使い方について。
肌感覚で忙しい人が増えたと感じますが、かといって労働時間が増えたわけではありません。労働時間に関しては、全体では減少しています。ただし、長時間労働が減少している一方で、一部の人の長時間労働は深刻化しています。それが、過労死の一因となっています。
では、何に使う時間が増えているのか。それは、楽しみの時間。具体的には、趣味・娯楽・学習・スポーツの時間、休養・くつろぎの時間など。特に女性の場合は、おしゃれをする時間の増加が特徴的です。いわゆる自由時間の活動が増えているのです。その結果、睡眠時間が減少しています。
何が言いたいかと言うと、消費者が時間を費やしているのは、楽しみであり、逆に言えば楽しくなければ、時間を費やしてくれないということになります。これは、食品購入・飲食店利用にも当てはまります。つまり、食料品を購入する場合でも、楽しければ時間を使って買い物をしてくれるのです。外食する際も、楽しければ、少々高くて利用してくれるのです。成城石井の業績がいいのは、成城石井での買い物が楽しいからではないでしょうか。ロイヤルホストの業績がいいのは、ロイヤルホストでの食事が楽しいからではないでしょうか。単に食品購入・外食ではなく、楽しみの一つと認識されるからこそ、高くても売れるのだと思います。
百貨店も然り。都市部の百貨店の既存店売上高がいいのは、そこで買い物をするのが楽しいから。逆に、地方の百貨店が売上不振に悩むのは、買い物が楽しくないから。スーパーも同じでしょう。
結局何を売るかというよりも、どう売るかが重要。業績は、楽しさをいかに演出できるかにかかっているのではないでしょうか。当たり前と言えば、当たり前ですが。
☆今日のまとめ☆
消費者が消費する時間を増やしているのは、楽しいコト。
成城石井やロイヤルホストの業績がいいのは、単に食料品の購入や外食ではなく、そこでの消費が楽しいからではないか。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
昨日食べたキムチ鍋のせいでしょうか、少しあたりました。
賞味期限切れの発酵しすぎたキムチを使ったからかもしれません。
昨晩遅くにひどい下痢を起こし、今日の昼間に少し収まりました。
当分、味噌汁とご飯という粗食にしたいと思います。