ダイエーがエバラとPBしか焼肉のタレを売らないワケとは?


2009.12.19. 004



先日、岡本(神戸市東灘区)のグルメシティ(ダイエーのスーパーマーケット業態)に行った時に、ハッとしたことがあります。それは、焼肉のタレ売り場でのこと。


焼肉のタレと言えば、エバラ食品が大きなシェアを占めています。トップブランドは、エバラの黄金の味。また、エバラ以外でも、NBメーカーではキッコーマン、レストランブランドの焼き肉のタレなど、他の調味料と同じように多種多様の焼肉のタレが販売されています。年に何度か焼肉のタレを買うのですが、いつも迷っていました。なんせ、焼肉のタレで焼肉の味わいが変わると言っても過言ではないので。


競争の激しい焼肉のタレ業界ですが、グルメシティで販売されている焼肉のタレは なんと8種類ほど。(常温の加工食品棚。精肉売り場では、モランボンのジャンなどがあると思います。)エバラの黄金の味とイオンのPBトップバリュが各3種類、それにエバラの他ブランド商品2種類だけなのです。(すいません、もしかしたらその他に1・2種類あったのかもしれません。)日本では多く種類の焼肉のタレが製造・販売されているのに、なぜ大手スーパーのグルメシティで8種類だけなのでしょうか?


それは、

◎     売れ行きのいい商品に絞っている

からなのです。デフレ状況の日本では、スーパーで大量に売れる商品は特売商品。消費者の多くは、特売チラシを見てスーパーに足を運びます。以前ならば、特売を買うついでに少なくなった調味料などを買い増ししたものですが、今では特売価格になるまで待つ消費者が多い。消費者は本当に買い物上手になったのです。この消費行動の変化が引き起こすことは、定番棚に置いた商品の回転率が低くなるということです。顧客の選択肢を増やそうと、いろんな種類の商品を並べたのはいいですが、それほど売れない。一方で、販売商品の種類が増えれば、品出し・発注の手間が増えます。コストばかり増えて、利益は増えない状況に陥るのです。そこでスーパーは、売れる商品だけを置くようになる。今回のグルメシティの状態が、これに当てはまります。ほとんどの顧客がトップブランドの黄金の味を買うので、黄金の味は販売しなくちゃいけない。ただ、トップブランドは比較的利益率が低いので、その分利益率の高いPBでカバーする。PBはトップブランドよりも安いので、低価格志向の顧客はPBを買う人が多くなります。その結果、スーパー側は、望む利益を確保できるのです。


このように、小売店が販売商品を絞るって困るのが、メーカー側。(もちろん、消費者も選択肢が減るので困りますが、消費者は他のお店で買うという選択ができます。)トップブランドとPBしか置かないというのは少し極端かもしれませんが、売れる商品しか置かない傾向は今後強まると思います。メーカーは売れる商品しか、スーパーに卸せなくなります。CMをバンバン打てる大手企業ならば、資本力にモノを言わせてスーパーの棚を確保できますが、資本力で劣る中小企業にはそんな余力はありません。今後、中小企業にとって、新商品を販売することがどんどん難しくなると思います。


かといって、新商品を開発しなければ、市場シェアを大きくすることができず、売上・利益ともジリ貧になってしまいます。では、どうすればいいのか?私は、ネット通販で実績を作ればどうかと考えます。ネット通販である程度売れた実績があれば、小売店も売れる確率が高いと判断して棚に置くのではないでしょうか。また、小売店での販売が始まった後も、通販サイトを通じて新商品の認知を広め、小売店での売上につなげることが可能です。


価格競争の激しいスーパー業界。コスト削減のために、販売商品の種類を絞る可能性は高いと言えます。このような状況だからこそ、メーカーは、販売店経由ではなく直接消費者に販売・情報提供する必要があるように思えます。


☆     今日のまとめ☆

価格競争で利益低迷に悩むスーパーは、今後販売商品の種類を絞る傾向にある。この結果、メーカーにとっては、新商品の販売がどんどん難しくなる。よって、販売店経由ではなく直接消費者に販売・情報提供する必要性が大きくなるだろう。


☆12/1の目標 ☆

1  プライベートブログの更新 ◯

2  午前6時起床 ☓

3  毎朝、鏡の前で笑顔の練習 ☓

4   腕立て・腹筋を各30回 ◯

5  部屋・事務所などの掃除をする ☓

6  手帳に今日の反省の明 日の希望を書く。☓

7  読書(書籍・雑誌)をする ◯

8  毎朝、ツイッターでつぶやく ×


☆     今日のこぼれ話☆

事業アイデアは、ザクザク出てくるのですが、どれも今の私の力だけでは実現できません。

サイトを作ることはできますが、プログラムは作れないから。

プログラムを勉強するのも一つの方法ですが、時間がかかってしまい、それまでにキャッシュが枯渇してしまいます。

だから、どれも温存しておこうと思います。(ウェブ上で公開することもアリですね。)

今私ができることで、商売になりえることは、やはり知識を売るということになってしまいます。

コンサルタントみたい仕事です。

ただ、少し違和感があるんですよね。

自分の思いがこもった商品を、世間に広めたい。

企業家ならば、当たり前ですが、自分が商品になるのではなく、自分の分身としての商品を世間に売り出したい。

こんな感じで、今日も悩みに悩み…(自分の能力で提供できるサービスもあるのはあるんですが、競合や自分の将来像を考えると、少し違うんですね。)

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