フェースブックロゴBy Laughing Squid

 

◎本日のニュース

1)見出し
Big Brands Like Facebook, But They Don’t Like to Pay

【出典】
http://goo.gl/37OCt

2)要約
フェースブックを広告に活用する大企業が増えているが、
その一方でフェースブックに投入する広告費が思ったほど伸びてい

ない。
それは、ファンページやいいねボタンなどの無料ツールを使えば、
フェースブック内で口コミを生み出すことができるからである。
低コストで、大きなターゲット層にリーチすることができる。一方、フェースブックは無料ツールで企業を集客し、
有料広告に導く戦略を採っている。有料広告を使えば、
ファンページにユーザーを誘導しやすくなる。

実際、ユーザー一人あたりのフェースブックの広告収入は、
グーグルの一人あたりの広告収入の1/5に過ぎない。
しかし、口コミ効果を活用すれば
他のネット広告よりも低コストで広告を打てるので、
フェースブックなどのソーシャルメディアへの広告予算を振り分ける企業も
増えてきている。

ただし、個人同士の会話が主体のフェースブック内で、
企業広告がどの程度入り込むことができるかについて、
業界内で疑問を呈する人もいる。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
After some experimenting, the companies found they could reach
a target audience at a steep discount through what’s akin to
word-of-mouth campaigns that spring from free Facebook pages.

4)キーとなる英文の和訳
いくつかの実験後、企業は、フェースブックの無料ページから生じる
口コミのようなものを通じて、極端に低いコストでターゲット層に
リーチできることがわかった。

5)気になる単語・表現
at a discount           額面(定価)以下で;軽んじられて
akin    形容詞     同類の

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
フェースブックを広告に活用した大企業として、
フォード・モーター社(Ford Motor Co.)が取り上げられている。
フォードの小型車フォーカス(Forcus)を、
これまでフォーカスに興味を示さなかった若者に販売するために、
フェースブックが活用された。

活用したのは、フェースブックの無料ファンページ。
このファンページに、オレンジ色の小型犬ドーグ(Doug)というキャラクターを登場させ、
ページを介してドーグとユーザーが交流できるようにした。
集めたいいね回数は4万3千回以上。
いいねボタンを押したユーザーの友人にも拡散されるという、
口コミ効果も期待できた。

ただし、これだけのいいねを集めるのに、フォードは有料広告も活用した。
活用したのは、ヤフーメール・マイクロソフト・
オートモービルマガジン(Automobile Magazine、自動車専用サイト)、
そしてフェースブックの広告。これらの広告はすべてファンページにリンクさせ、
ファンページへ誘導させようとした。これらのことから、
フォーカスのネットプロモーションが、フェースブックのファンページを
主体にしたものだということがわかる。

面白いのは、フェースブックの広告は途中で止めたということ。
1万人のファンを獲得した後に、フェースブックの有料広告を中止した。
その理由は、広告から獲得したファンによる口コミが始まったからである。
広告に誘導されファンになったユーザーは、自分の友人に口コミしてくれる。
もちろん、これは無料で自然発生的。
だから、もうフェースブックに広告を打つ必要はなくなったのである。
ちなみに、フォードがフォーカスのプロモーションにかけた費用は約9500万ドル。
そのうちフェースブックに投じたのは、5%以下に過ぎない。

フェースブック以外の広告に関して、制限を付けたかどうかは記事には触れられていない。
恐らく、ファンの数とは関係なく広告を掲載したと思われる。
それは、フェースブック内で生じた口コミは、フェースブック内で拡散されるが、
フェースブック外には広がらない。フェースブックをあまり利用しないユーザーや
フェースブック非会員にアプローチするには、フェースブック以外の広告が必要になる。
そのために、ヤフーメールやマイクロソフト・オートモービルマガジンの広告は継続したのだろう。

フォードは、もともと口コミを期待してフェースブック内でプロモーションを始めた。
それは、フォードがフェースブックに対してプロモーション提案を依頼した時に、
フェースブックの有料広告という提案を不採用にしたことからわかる。
ちなみに、フェースブックが提案した有料広告とは、
フォーカスに関したユーザーの投稿をまとめて表示する広告。
フォードは、広告内でユーザー投稿を見せなくても、
無料のファンページに誘導できれば済むと考えたのだろう。

フォーカスのフェースブック内プロモーションは、
ファンの約61%がフォーカスを買ってもいいと答えていることから考えると、
大成功に終わったと言っていいだろう。実際、今年のフォーカスの売上は、
前年よりも上回っており、在庫確保が難しいディーラーが発生したぐらい、
売上は好調であった。

企業がフェースブックでプロモーションを行うのは、
フェースブックは多くのユーザーを抱え、さらにユーザーの滞在時間が長いからである。
フェースブックで情報を発信すれば、ターゲットにリーチ出来る確率が高くなる。
フェースブックユーザーのデータとして、
◯2011年9月、米消費者はネット利用時間の15%(平均6.8時間)を
フェースブック内で消費
がある。これだけ滞在時間が長いと、ネット上でプロモーションを行うなら、
フェースブックを活用しない手はないということになる。
その結果、全米の広告主トップ100企業のうち、
96企業が過去にフェースブック内で広告を利用しており、
世界の大企業100社のうち61社が、フェースブックを利用している。

しかし、その広告収入は、全ネット広告売上の約6.4%に過ぎない。
ネット広告最大手のグーグルと比較しても、ユーザー一人あたりの広告収入は、
グーグルの約1/5に留まっている。

この要因は、フェースブックの提供する無料プロモーションツールを、
企業が活用しているからである。ファンページにユーザーを誘導して、
いいねボタンを押してもらえれば、ユーザーの友人へ口コミ効果が期待できる。
企業は、ユーザーに共感を抱いてもらえる投稿をすれば、
口コミ効果をさらに高めることができる。企業がするのは、
ファンページを作って、共感を持ってもらえる投稿を行うだけ。無料である。
ただし、共感を呼ぶコミュニケーションが大変重要になる。
売り込み臭が強い投稿が行われると、口コミ効果は一気に地に落ちる。

これまでネット広告に大金を投じていた大企業がフェースブックの無料ツールを活用すると、
ネット広告予算が大幅に縮小することになるだろう。
その結果、ネット広告単価が暴落する可能性もある。

しかし、フェースブックの有料広告にも利用価値はある。
それは、ファンページの存在に気づいてもらうことである。
特に、ブランド認知の小さな中小企業の場合は、有料広告の効果は大きいだろう。
さらに、フェースブックの場合、広告にいいねボタンを押した人数や、
押した友人が表示される。ひと気のない広告とは全く異なる。

実際、
◯フォードは、巨額の費用を掛けた目立つディスプレー広告を減らす一方で、
徐々にフェースブックの有料広告を増やしている。
◯ソニーは、プレステの広告費の30%をソーシャルメディアに投じている。
◯スミノフやギネスの製造者・ディアジオは、
9月にフェースブック広告に対し1000万ドル以上を投じた。
など、大手企業のフェースブック広告利用は増える兆しがある。
有料広告をただ打てばいいというものではない。
有料広告はファンページに誘導する手段であり、
ファンページ内で共感を呼ぶコミュニケーションを行うことが、
最も重要である。共感が口コミを生み、口コミの拡散・ブランド認知につながる。

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《今回のヒントのまとめ》

1)フェースブックは、そのユーザー数・利用時間数は大きいものの、
広告収入はそれほど伸びていない。実際、ユーザー一人あたりの広告収入は、
グーグルの約1/5に過ぎない。

2)その理由は、ファンページやいいねボタンなどフェースブックが
提供する無料ツールを使えば、プロモーションを行えるからである。
ファンページにユーザーにいいねボタンを押してもらえれば、
ユーザーの友人への口コミ効果が期待できる。

3)しかし、フェースブックの有料広告にも利用価値もある。
それは、ファンページの存在に気づいてもらい、誘導することである。
特に、ブランド認知度の低い中小企業の場合は、有料広告の効果は大きい。

4)ただし、有料広告はあくまでファンページに誘導する手段にすぎない。
ファンページ内で共感を呼ぶコミュニケーションを行うことが、
最も重要と言えるだろう。共感が口コミを生み、
口コミの拡散・ブランド認知につながる。
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7)おすすめ商品・サービス

◎Winecarte 簡単ワインの選び方
一番新しい記事は、

ラモン・ビルバオ・ブランコ2009(Ram?n Bilbao Blanco2009)
http://goo.gl/vjfb1
です。

最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、
ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/

編集後記
先日、櫻正宗さんの蔵開きに行った時、
靴がやけに濡れているのに気付きました。
雨が降っているせいかと思ったのですが、
そんなに降っていなかったし、それにしてはずいぶん冷たい。
履いていたスニーカーをよく見てみると、
先に穴が開いているのを発見。
2年も履くと、靴も相当痛むのですね。
スニーカーに穴が開いたのは生まれて初めて。
こういう予期しない出費は、痛い。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!