グルメイノベーションの宅麺.comが注目したターゲットとは?
By makototz
今日の日経MJにグルメイノベーションの記事が掲載されていました。グルメイノベーションは、宅麺.comという通販サイトを運営しています。宅麺.comとは、
有名店で提供されているラーメンそのままを冷凍した商品をネット上で販売するサービス
です。例えば、一風堂のラーメンを注文すると、店舗で提供されるスープ・具材を冷凍したものと生麺が送られてきます。自宅でその麺を茹でて、冷凍スープ・具材を温めれば、簡単に一風堂のラーメンができます。
このサービスについては以前から知っていたのですが、上手くいかないのではないか、と考えていました。それは、有名店のラーメンはお店で食べるから美味しい、という要素が多分にあると思うからです。スープの匂いが充満した空間で、お店の活気を肌で感じながら食べるからこそ、おいしく感じるのではないでしょうか。また、冷凍スープと冷凍具材と聞いて、あまり美味しそうに思えませんでした。食欲が湧かないという表現の方が言いかもしれません。
しかし、記事を読む限り、それなりに成功しているようです。その要因の一つに、宅麺.comが設定したターゲットを挙げることができます。
記事の中に、
ビジネスモデルを思いついたのは、個人的な体験がきっかけ。正月に帰省した際、「永福町 大勝軒」など行きつけのラーメン店のお土産を持って帰ると、予想 以上に反響が大きかったという。「小さな子供を抱える女性や高齢者などは行列に並べない。店の味をそのまま届けたら喜ばれるのではないか……」
という文章がありました。ここから、宅麺.comのターゲットは、
小さな子供を抱える女性や高齢者
と読み取ることができます。この消費者層を一言で表現すると、
したくても外食できない消費者層
となります。小さな子供がいれば、子供がうるさくしたり遊びまわったりして、お店の邪魔になるかもしれません。周りのお客さんでムッとする人もいるでしょう。高齢者は、外に出かけること自体が大きなハードルになります。
この「外食したくてもできない消費者層」を、外食業界は見逃しているように思えます。なかなか来店客数を増やせない店舗が多い一方で、行きたくてもお店に行けない消費者もいる。ならば、このお店にいけない消費者に、新たなサービスを提供すれば、取りこぼしていた売上をすくい取ることができるかと思います。例えば、
◯若者で賑わうお店の料理を、老人会に宅配する
◯有名シェフの料理を、保育園・幼稚園などの父兄に販売する(ただし冷凍などの加工が必要)
◯有名レストランで、子供連れの家族のみが利用できる時間帯を作る
など。もちろん、宅麺.comのように、お店で出す料理をそのまま冷凍できれば、通販も可能でしょう。
子供連れの家族や高齢者でレストランに行きたくても行けない人に関して、価格よりも利便性を重視すると考えれば、高めの価格設定もできるのではないでしょうか。比較的利益率の低い飲食店にとっては、うれしい商品になるかもしれません。
人口の減少や増税・収入減による可処分所得源減少など、外食産業にとって今後も逆風が吹き荒れることでしょう。お店で食事とサービスを提供することは、今後もメイン商品であり続けると思いますが、店舗外で稼ぐことも食を提供する企業として重要になるように思えます。宅麺.comによって、認知度が広がり店舗売上は増えたのでしょうか。気になるところです。
☆ 今日のまとめ☆
グルメイノベーションの宅麺.comのターゲットは、小さな子供を持つ女性や高齢者など、外食したくてもできない消費者層。
これまで、外食産業は、この層を見逃していたのかもしれない。
この層をターゲットにしたサービスを提供すればどうか。
外食企業は、店舗内での食事・サービスの提供がメイン商品だが、今後は店舗外で稼ぐことも重要になるかもしれない。
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☆ 今日のこぼれ話☆
最近、やけに眠気に襲われることが多くて、困っています。
コーヒーを飲んでもダメ。
チョコレートも効きません。
何かいい方法はありませんか?
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→◯
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→☓