HAT神戸にある関西スーパーでは、ワンワンセルフレジという仕組みで支払いを行うことができます。これは単なるセルフレジではなく、

特別な端末を使って、カゴに入れる際にスキャンをするセルフレジ

なのです。この仕組はたまたま店頭で見つけたのですが、端末を見て思い出したのが、アメリカのスーパー・アホールドUSA(Ahold USA)で試験的に使われているスキャンイット(ScanIt)。ウォール・ストリート・ジャーナルのメルマガで以前取り上げた端末です。元の記事を見ると、なんと全く同じ。モトローラ製の無線スキャナです。

使い方は、

  1. お店入口にある機械(タッチパネル)を操作して、スキャナを取り出す。
  2. 買い物カゴに入れる際に、スキャナでJANコード(バーコード)をスキャンする。
  3. 買い物が終わったら、ワンワンセルフレジという特別なセルフレジで支払い(Edyまたはクレジットカード)を行う。
  4. スキャナは、お店入口の元の場所に戻す。

となります。

ただ、実際にワンワンセルフレジを使っているお客さんは、ほとんどいません。実際に使ってみて、その理由がわかりました。理由として、

  1. スキャンしにくいから。
  2. エラーがよく起こり、その度に店員さんを呼ばなくてはならず、面倒だから。
  3. スキャナで取り消しがしにくく、ワンワンセルフレジ決済時に取り消しを行う時は、店員さんを呼ばなくてはならないから。
  4. カゴに入れる際に、一個ずつスキャンするのが面倒だから。
  5. カゴに入れて一遍にスキャンする場合、スキャナ上で一覧が見れないので、どこまでスキャンしたかわからないから。

が挙げられます。一言で言えば、面倒ということになるでしょうか。

一方で、通常のセルフレジ(自分でスキャンするレジ)もあります。通常レジで店員さんが行なっていることを自分で行うので、この方が単純。さらに、スキャンもしやすく、通常のセルフレジは4つあるので、混むことはほとんどないと思います。一つしかないワンワンセルフレジの方が、混み合う確率は高いでしょう。買い物の効率だけを考えれば、ワンワンセルフレジよりも通常のセルフレジを消費者は選択すると思います。

ちなみに、この無線スキャナを消費者が使うメリットは、

  1. 買い物中にスキャンができるので、レジの待ち時間を減らせる

ぐらいしか思いつきません。しかし、ワンワンセルフレジは一つしかないので、レジで順番を待つことは十分考えられます。よって、メリットはかなり小さく感じられるでしょう。

ワンワンセルフレジを関西スーパーで見つけた時、

日本にもスマートショッピングがついに到着したのか

と胸が躍ったことを覚えています。しかし、実際にはその期待は裏切られました。無線スキャナを使った買い物を普及させるには、端末をより使いやすくするのはもちろんですが、やはり

無線スキャナを使うメリットを消費者に提供する

ことがより重要になると思います。そのメリットで真っ先に思いつくのは、クーポン。

買い物中にスキャンする商品によって、より購入確率の高い商品のクーポンを提供できれば、そのクーポンは買い物客にとってより価値の高いものになります。また、無線スキャンを使うことで新たな商品と出会えれば、買い物が楽しくなります。一方で、小売店・メーカー側は購入確率の高いカテゴリーの新商品を提示することにより、新商品のトライアルを獲得することができます。うまく行けば、ブランドスイッチにつながるでしょう。さらに、買い物客全員が対象の特売価格ではないため、値崩れを招くリスクを回避できます。

モトローラや開発会社の協賛がある程度あったとはいえ、20個ほどの端末と特別なセルフレジを導入することは、関西スーパーにとって大きな設備投資になったことでしょう。現状は使い勝手・利用動機などの問題が山積していますが、思い切って投資したこのワンワンセルフレジを、消費者・企業双方にメリットのあるスマートショッピングにつなげて欲しいと切に思います。

☆今日のまとめ☆

関西スーパーのワンワンセルフレジは、使い勝手や利用動機などに問題があり、稼働率がかなり低い模様。

大きな投資をして実施しただけに、問題を改善し、消費者・企業双方にメリットのあるスマートショッピングにつなげて欲しい。

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☆ 今日のこぼれ話☆

その他関西スーパーで感じたことは、食品の価格が相当下がっていること。

期間限定価格でもいいような安い値段が、11月中に続いている商品が多々ありました。

この冬は、価格競争が相当強くなると予測しています。

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→☓

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯

◎腕立て・腹筋30回→☓

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯

◎部屋や家の掃除をする→◯