木のクリスマスツリーBy Our City Forest

◎本日のニュース

1)見出し
Fir Real? Christmas Trees in Crisis

【出典】
http://goo.gl/zX30P

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2)要約
アメリカのクリスマスツリー市場では、
人工ツリーの販売が上昇する一方で、
木のツリーの売上は減少傾向にある。
その原因として、消費者の嗜好の変化と
経済環境が挙げられる。

嗜好の変化とは、大きな消費者層である
ベビーブーマー世代の多くが、
年々木のツリー購入をやめているということである。
また、30代・40代の消費者には、
元々木のツリーを購入する習慣がなく、
人工ツリーを選好する人が多いことも、影響している。

厳しい経済環境も、木のツリー市場にとっては逆風で、
中国製の安価な人工ツリーに需要を奪われている。
また、木のツリーを購入したとしても、
小さな価格の低いタイプを購入する人が多く、
木のツリー生産者・販売者は売上・利益の減少に悩むことになる。
さらに、2000年代初めの好景気時に栽培を始めた
モミの木が過剰に供給されていることも、
価格下落の要因になっている。

これらの市場縮小に対して、
生産者はマーケティングや調査へ投資金額を増やしている。
また、研究者には、より早く発育し、
より綺麗な形にでき、さらに害虫に強く長持ちする
モミの木を開発する動きもある。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
While about 40% of U.S. households,
or about 37 million of 94 million homes,
bought live Christmas trees in 1991,
that percentage declined to 23%,
or 27 million of 118 million homes,
last year, according to
the National Christmas Tree Association,
a trade group.

4)キーとなる英文の和訳
市場団体の全国クリスマスツリー協会によると、
全米の全世帯の約40%、つまり9400万世帯のうち
約3700万世帯が、

1991年に木のクリスマスツリーを購入していた。
しかし、その割合が昨年には、23%、つまり1億1800万世帯のうち
約2700万世帯に下落している。5)気になる単語・表現
なし

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
今回は、クリスマスシーズンにぴったりな
クリスマスツリーに関した記事から。
日本とは違い、アメリカでのクリスマスツリーの主流は、
本物のモミの木を使ったツリー。しかし、その木のツリーが、
どんどん人工ツリーに侵蝕され、
クリスマスツリー市場のシェアを落としているという。

その理由として、2つ挙げられている。
1.人口動態に関連した消費者の嗜好の変化
2.経済状況の悪化
一つ目は、人口数の大きなベビーブーマー世代が、
木のツリーを購入しなくなったことが影響する。
記事には詳しく書かれてなかったが、
ベビーブーマー世代に多い離婚が大きく影響しているのだろう。
離婚すると、世帯数が多くなる一方で、世帯人数は減少する。
家族の人数が少ないのだから、大きくて高価な木のツリーではなく
人工ツリーで間に合わそうと考えるだろう。
友達の家族同士が集まって行うクリスマスパーティーで、
木のツリーが見られるならば、家で子供に見せることもない。
このように考えてもおかしくない。さらに、
この一人親の家庭で育った子供が大人になると、
これまで親しんできた人工ツリーを購入するようになるだろう。
このように、世帯数が増加する一方で、
木のツリーを購入する世帯数は減少している。
(全世帯数は、1999年の9400万世帯から2010年の1億1800万世帯に増えているが、
木のツリー購入世帯は3700万世帯から2700万世帯に減少している。)

二つ目は、特に詳しい説明は不要だろう。経済状況が厳しく、
失業率が高止まりしている環境では、消費者の財布の紐は固く、
木のツリーよりも安い人工ツリーを選ぶ消費者が増えている。

これらの結果、木のツリーの売上が減少しているのであるが、
それに追い打ちをかけるようにして、供給過剰が起こっている。
その要因は、木のツリーを生産するには約8年という長期間必要だから。
つまり、好景気に湧いていた2000年初めに、
強気の予測で植えられた多くのモミの木が、
今年出荷されている。売れ行きが悪い一方で、供給量が過剰なため、
価格は大きく下落。生産者・販売者にとっては、泣きっ面に蜂である。

この大逆風に、木のツリー業界は匙を投げているわけではない。
ここから、木のツリー業界による、反転攻勢策を紹介する。
まず、生産者は、
◯マーケティングや消費者調査に大きな投資
をしている。単に、モミの木を育てて売るのではない。
育てたモミの木を、消費者が欲しいと思うツリーに仕上げ、
消費者が買いたいと思う販売方法で販売する。
例えば、ある生産者は、木の状態ではなく、
モミの木を日本にあるような鉢に美しく植えつける方法を学んでいる。
また、ある生産者は、モミの木そのものではなく、
ツリーに合う形で販売している。このような付加価値を付けることで、
アップセル(既存顧客により上位のものを購入してもらうこと)
につなげている。

また、研究者によって
◯木のツリーのデメリットを改善する研究開発
が行われている。デメリットとは、
1.発育するのに長期間(8年ほど)かかる
2.綺麗な形にするのが難しい
3.長持ちしない
など。これらを裏返すと、人工ツリーの特徴になる。
これらのデメリットがないから、
売れ行き不振に陥っているとも言えるだろう。
木のツリーが売れない本当の理由は、
これらのデメリットかもしれない。
実際、今年は木のツリーの売上は好調なのだが、
その理由は、週末天候に恵まれたからだけでなく、
20代で木のツリーがブームになっているからでもある。
特に、テーブルの上に飾れる小型ツリーが売れているという。

このような生産者・研究者の努力、
そして20代で小型ツリーのブームを考えると、
木のツリーの売上減少は、単に人口動態による
嗜好の変化や経済環境ではなく、
変化する消費者ニーズに答えられなかったからではないか。
例えば、
1.大きさ→部屋の大きさに応じたサイズバリエーションの提案
2.デザイン→モミの木以外の植物を使った新しいツリー
(例えば色)の提案
3.販売手法→発育段階が楽しめるツリーの提案
など、まだまだ工夫は可能だ。
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《今回のヒントのまとめ》
1)クリスマスツリー市場では、人工ツリーの売上が
上昇する一方で、木のツリーはそのシェアを低下させている。

2)その要因は、ベビーブーマー世代が木のツリーを
購入しなくなったという人口動態上の嗜好の変化や、
経済環境の悪化とされる。

3)しかし、生産者のマーケティング・調査への投資や
研究者によるモミの木の品種改良を見ると、
消費者ニーズに合わなくなったことが、
木のツリー人気が低下している要因に思える。

4)大きさ・デザイン・販売手法など工夫を凝らせば、
反転攻勢は可能だろう。実際、20代で小型ツリーが
ブームになるなど、今年は売上が回復している。

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編集後記
クリスマスツリーと言えば、
昨日面白いツリーを目にしました。
そのツリーは、神戸のJR甲南山手駅近くのSCにあります。
お金を掛けなくても、工夫次第で楽しいツリーを
作ることはできるのですね。
気になる方は、こちらのページへ。
http://goo.gl/GiXUY

※個人的事情により、今年の年賀状送付は控えます。
ご了承願います。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!