ダットジャパンのボノボ、外国人観光客の不満をビジネスチャンスに。

中国のデパートBy Kramchang

 

今日の日経産業新聞に、外国人観光客関連の記事がありました。日本の人口が今後減少することを考えると、その減った分を補ってくれる、いやいやそれ以上の需要をもたらしてくれる源として、外国人観光客には注目しています。

 

ソフト開発のダットジャパン(札幌市、犬丸澄夫社長)などは、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やタブレット(多機能情報端末)向けに中国語対応 の翻訳システムを開発した。クラウド方式で端末上の専用ソフトを随時更新し、よく使われる会話を画面の上位に表示するなどソフトが利用されるほど使い勝手 が向上するようにした。日本と中国の小売店や旅行会社、宿泊施設など企業向けに、2月中旬にも発売する。

 

ダットジャパンが開発したBONOBO(ボノボ)というソフトに関する記事です。このソフトについてまとめると、

 

【特徴】日本語・中国語を相互に翻訳するクラウド方式のソフト

【販売先ターゲット】日本と中国の小売店・旅行会社・宿泊施設

【価格】月額3500円

 

になります。具体的な使い方は、

お客さんが、店員さんに伝えたいこと・聞きたいことをタブレットの選択肢から選ぶ。(画面をタッチする)

→伝えたいセリフにたどり着く

→現地語で表示され、音声も出る。

→同じ様に、店員さんも、お客さんに応えたいことをタブレットの選択肢から選ぶ

になります。(線より下は、記事より推測。)

 

初期導入費がどの程度かかるのかわかりませんが、月3500円から使えることは、とても手頃。外国人観光客の来店がそれほどなく、外国語の話せる店員さんを雇うまでもないお店にとっては、このサービスを使うことで、外国人観光客の集客が可能になるかもしれません。

 

個人的に海外旅行に行って感じる不満は、

英語が通じない

ことです。レストランのメニューや看板の文字が現地語の場合、何が書いてあるのかさっぱりわかりません。そのようなお店の多くは、店員さんが英語を話せないので、どうしようもありません。そして、そのお店を去ることになります。(もちろん、英語表示がない、英語が話せないお店を選ばないことの方が多いです。)ネットで外国人観光客の不満を調べたところ、ほぼ私の不満とよく似ていました。

【1位】 37.3% 標識(案内板、道路標識、地図)での
外国語表示の不足

【2位】 28.9% 観光案内所の場所の不便さ

【3位】 20.0% 外国語(特に英語)の通じにくさ

※日本政府観光局(JNTO)『訪日外国人個人旅行者が日本旅行中に感じた不便・不満調査(平成21年)』報告書より

 

ボノボの登場で、このような不満を解消してくれるお店が増えることが期待できます。ボノボのいいところは、

l  クラウドを活用→ソフト利用が増えれば増えるほど、ソフトの精度が上がる。

l  ネットを活用→人手がかからず、24時間サービス可能。

の二点。特に、クラウドを利用することにより、

ボノボを利用する店舗・企業が増える→ボノボの性能が高まる→利用店舗・企業がさらに増える

という正のスパイラルが期待できます。楽天が成功した仕組みと似ています。利用が増えるトレンドさえ作れば、新規参入の脅威が著しく低下します。

 

ただし、課題がないわけではありません。

  1. 適当な選択肢を提示できるのか?
  2. 適当な選択肢にスムーズにたどり着けるのか?

この二点をクリアしないと、消費者が実際にサービスを利用してくれません。途中で離脱するかもしれません。使いにくいサービスと一度わかれば、二度と使ってくれないかもしれません。そうなると、お店にボノボがあることが、集客に繋がらなくなります。いかにストレス無く満足な選択肢に結びつけるか。ここに掛かっていると思います。

 

最後に。日本国内の店舗(特に食を売る企業)は、

日本人の減少→販売数量の減少

という課題を克服するために、

l  付加価値の付いた高単価商品の販売を増やして、客数減の中でも販売金額・利益金額を維持・微増させる。

l  利益率の高い店舗オリジナル商品(PB)の販売を増やして、売上金額の減少にはある程度目をつぶるものの、利益金額を維持・微増させる。

という方法を取っています。一方、外国人観光客を増やすことは、日本人を増やすことと比べてそれほど難しいことではありません。日本には伝統文化だけでなく、クールな新しい文化もあります。この可能性に賭けるためにも、外国人観光客の言葉の不満を解決しなければなりません。ここに大きなニーズ・チャンスを感じています。

 

☆今日のまとめ☆

ダットジャパンは、クラウド型の日本語中国語相互翻訳ソフト・ボノボを開発した。

ボノボを使えば、タッチパネル操作で、お客さんが店員さんとコミュニケーションが取れる。

クラウドを利用しているために、利用が増えれば増えるほど精度が高まるメリットもある。

人口減少のなか需要を高めるには、外国人観光客に期待がかかるので、外国人観光客が不満を感じる言葉の問題には、チャンスがある。

 

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☆ 今日のこぼれ話☆

今日は夜遅くまで、考えようと思います。

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→◯

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯

◎部屋や家の掃除をする→☓

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