阪急・MHDがスパークリングワインで応募が面倒なキャンペーンを行う理由とは?

阪食とMHDのワインフェアハガキ

 

※  「アメリカ経済事情」に関しては、サイト「ウォール・ストリート・ジャーナルから見た起業のヒント」にて更新しております。今後、ryotarotakao.comでは、メルマガには掲載しない内容を執筆する予定です。

 

先日、御影の阪急オアシスで、上の画像のような応募ハガキを見つけました。スーパーのサッカー台によくある、メーカーが企画するキャンペーンハガキです。この手のキャンペーンで一番多いのは、ビールや飲料(缶コーヒーやお茶など)。購入頻度の高い商品でキャンペーンが行われることが多いのですが、今回はワイン。ワインのハガキキャンペーンは、本当に珍しいのではないでしょうか。

 

これを企画したのは、阪急オアシス・阪急ファミリーストアとMHD(モエ・ヘネシー・ディアジオ)阪急百貨店のスーパーマーケットグループである阪食とMHDが、ワインの売上拡大を目指して、キャンペーンを実施したことは間違いありません。そこでなぜ、阪食とMHDがハガキキャンペーンという販促方法を使ったのかについて、考えてみました。

 

【阪食とMHDがワインの販促にハガキキャンペーンを採用した理由】

普段ワインを飲まない層をターゲットにしているため

 

このハガキキャンペーンを見て不思議に思ったのは、ワインユーザーがこの販促を見て商品選択を変えるか、という点です。ワインの知識を持ち、ワインに興味がある層ならば、キャンペーン内容よりもぶどう品種・産地・ブランド(シャンパンならモエなど)で選ぶかと思います。また、この企画で当たる商品は、ワインユーザーを刺激するようなものではありませんし、もちろん抽選をクリアする必要があります。さらに、必要事項を書いて、レシートと切手を貼り付けて、ポストに投函するという手間が掛かります。ワインユーザーの商品選びに影響を与えるほどの、魅力的な企画とは言いがたいかと思います。

 

ワインフェアの景品

 

ならば、ワインユーザーではなく普段ワインを飲まない層が、ターゲットということになります。さらに、ハガキで応募することを厭わないという特性も必要です。つまり、比較的余裕時間がある消費者でなければなりません。ということは、この企画の本当のターゲットは、シルバー層ということにならないでしょうか。

 

ワインを飲みたいけど、あまり良く知らない。でも、阪急が企画しているキャンペーン商品ならば、信頼できる。さらに応募すれば、商品が当たるという楽しみもある。比較的時間に余裕があるシルバー層が、こう感じても不思議ではありません。

 

実は、今年のボジョレーヌーボーで、サントリーが同様のハガキキャンペーンを行なっていました。昨年には、このようなボジョレーヌーボーを対象にした企画は無かったように思えます。チェーンスーパーが格安ボジョレーヌーボーの販売に力を入れる一方で、サントリーは、所得に余裕のあるシルバー層向けに、値段ではなくキャンペーンでボジョレーヌーボーの販促を行なっていたのではないでしょうか。

 

思えば、セブンイレブンやイオンが、今年になってワインの販売に力を入れました。ただ、百貨店やスーパー・コンビニで、ワインを買っている20代~40代をあまり見たことはありません。それは、わざわざ選択肢が少なく、持ち帰りが必要な実店舗ではなく、ネットで買う人がこの層には多いからではないか、と予測しています。ならば、なぜセブンやイオンがワイン販売に力を入れるのか。その答えは、シルバー層にあるのかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

阪食・MHDがワインのハガキキャンペーンを行ったのは、シルバー層をターゲットに設定したからではないか。

アメリカのビジネス最新事情メルマガ
今飲んでいるワインのこと知っていますか?

食以外のマーケティング・戦略に関するブログはこちら

WSJメルマガからスピンアウトした英単語サイトです。
Twitterやっています
FaceBookはほぼ引退しました
Tumblrで年率5%運用するための情報を発信しています。

 

☆  今日のこぼれ話☆

サッカー台にある応募ハガキですが、これに興味を示す人もあまり見かけません。

でも、無くならない。

ということは、販促効果があるということ?

 

☆日本マクドナルド創業者 藤田田の言葉☆

「人生に満塁ホームランはない。ゴロやバンドを狙え。」(『経営者100の言葉』より)

※創業者・経営者・商売人の心に残る言葉、元気になる言葉を紹介しています。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です