ベーカーズセレクトが値引きせずに売れた理由とは?
By timtak
※ベーカーズセレクトとは関係がありません
ベーカーズセレクトが実際にどの程度売れているかはわかりませんが、日経新聞ではそう報じられていました。そこで、ベーカーズセレクトが売れる理由を、私なりに考えてみました。
【ベーカーズセレクトが売れる理由】
[1] いつでも美味しいパンが食べられるから
[2] 賞味期限が長いから
[3] 簡単に調理できるから
[4] 手頃な価格だから
1に関して、賞味期限は最低でも12ヶ月あり、冷凍庫にベーカーズセレクトがあれば、1年間食べたい時に食べることができます。この「いつでも」という利便性が、消費者に受けたのだと思います。ちなみに、サイトには賞味期限は掲載されていません。テーブルマークに電話で聞いたところ、日本製の商品は12ヶ月、中国製は15ヶ月持つとのこと。製造国でこのような差が付く理由はわかりませんが、少なくとも1年持つということは、「いつでも」を満たしてくれる大きな要因です。
2に関して、賞味期限が長いことは、もうひとつ大きな効用があります。それは、気軽に購入できるということです。賞味期限の短い豆腐や納豆を買う時のことを考えると、わかるかと思います。いくら安くても、賞味期限が短いために大量に購入することができません。処分する羽目になり、結局高くつくからです。一方、12ヶ月以上持つベーカーズセレクトを買う時はどうでしょうか。1年持つなら、1個ではなく2個・3個と買う人は多いのではないでしょうか。その結果、ヒット商品になるのです。
3に関して、ベーカーズセレクトの利点として、サイトでも大きく掲載されています。焼きたてを冷凍しているから、簡単に美味しいパンが出来上がるそうです。使うのは、レンジかオーブン。レンジなら20秒、オーブンなら2分で出来上がります。この簡単さは、1と同じく利便性の高さに通じます。
4の、値ごろな価格設定も売れる商品に欠かせない要素です。日経の記事によると、価格は198円と298円があるそうです。ただ、これはパン1個の価格ではなく、パン5個と10個のセットの価格。どちらがどちらの価格なのかわかりません(サイトに価格の掲載なし)が、恐らく5個が198円、10個が298円なのでしょう。小さいとは言え、1個あたり30円~40円。値頃感のある価格なのです。
この売れる理由から、消費者ニーズを見出すことができます。
【ベーカーズセレクトが満たした消費者ニーズ】
[1] いつでも・どこでも(利便性)
[2] 簡単調理(簡便性)
[3] 値頃感
さらにもう一つ、ベーカーズセレクトの売れ行きからわかる消費者ニーズがあります。それは、
中国産でも安心できれば購入する
ということです。
ベーカーズセレクトは、クロワッサンなど中国のグループ会社の工場で生産しています。中国製というと、消費者は購入をためらうのではないか、と考えてしまいがちですが、実際にはそうではないのです。ちゃんと、安全性を担保できれば、安心と考えて購入してくれるのです。逆に言えば、日本製が必ずしも売れる条件にならないということでもあります。
☆今日のまとめ☆
ベーカーズセレクトの売れ行きからわかる消費者ニーズがある。
それは、「いつでもどこでも」という利便性、簡単調理という簡便性、値頃感である。
さらに、中国製でも安心できれば購入することもわかる。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
ベーカーズセレクト、電話で確認したところ、神戸市東灘区では御影のイズミヤと新在家のマルナカで売っているみたいです。