エキマルシェがベジフルステーションを入り口近くに導入した理由とは?
JR大阪駅にあるショッピングセンター(SC)・エキマルシェ。「市場」という意味の「マルシェ」という名の通り、総菜屋さんや飲食店が多いのですが、そのエキマルシェに新しいお店ができました。それは、VEGEFURU STATION(ベジフルステーション)という青果と野菜ジュースのお店です。SCは新鮮味が無くなれば集客力が落ちるので、店舗を定期的に変更するのですが、ベジフルステーションが新しく出来たことは、さほど驚くことではありません。しかし、その店舗の場所を考えると、とても戦略的な店舗導入のように感じるのです。
その場所とは、入り口すぐの好立地。さらに、横には今でも行列ができるプレッツェルのお店・Auntie Anne’s(アンティ・アンズ)があり、かなり立地がいいのです。どちらかというと、弁当や総菜などの中食に力を入れているエキマルシェだけに、青果を扱うベジフルステーションをこのような好立地に出店させるのは、かなり違和感があります。当初私もそう思っていましたが、ある光景を見て、違和感が納得に変わりました。その光景とは、
トマトを求めての行列
です。つまり、青果というありきたりの商品を扱いながら、行列ができていたのです。その理由は簡単。安さと新鮮さ。確か、4個入りの新鮮なトマトが190円ほどで販売されていたと、記憶しています。200円以下で大きな新鮮トマトが4つも買えるなんて、かなりお得。私も行列に並びそうになったほどです。このトマト目当てに並んだ人は、ベジフルステーションの存在を記憶に止め、JR大阪駅周辺に出かけた時には、必ず足を運ぶのではないでしょうか。トマトが、ベジフルステーションの集客に一役買っているのです。エキマルシェは、ベジフルステーションの青果を集客商品として位置づけて、ベジフルステーションを入り口すぐの目立つ場所に立地させることにより、エキマルシェ全体の集客力を高めようとしているのだと、思います。
野菜の集客力については、以前にも実感したことがあります。それは、大丸神戸店でのこと。平日の夕方頃に、入り口近くに野菜売り場が出現していたのです。もちろん、デパ地下ではなく、地上の入り口です。確か、「大丸マルシェ」という名前であったかと、思います。大丸も、野菜の集客力に着目して、平日の集客数を高めるために、入り口に野菜売場を開設したのだと思います。
野菜に注目するのは、SC・百貨店だけではありません。コンビニも然り。ローソンを筆頭に、ファミリーマート・セブン-イレブンのみならず、最近でもサンクスでも店頭で野菜を売る店舗を見つけました。いずれも、野菜が持つ集客力に期待した導入なのは、間違いありません。野菜を値頃感のある価格で売れば、購買力のあるシニア層を集客できる点も、野菜の大きな魅力なのでしょう。
☆今日のまとめ☆
エキマルシェが青果店のベジフルステーションを入口近くの好立地に導入したのは、野菜に大きな集客力があるからではないか。
SCだけでなく、百貨店・コンビニも野菜の集客力に期待している。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
そう言えば、JR元町駅前の居酒屋でも野菜を販売していたかと、思います。
これも集客を狙ったものなのでしょうね。