ELECTION 2012

 League of Women Voters of…

次の参議院選挙が初のネット選挙になるので、日経新聞でもネット選挙関連の記事が増えたように思えます。

 参院選の公示が4日に迫った。インターネットの利用が解禁される新しい選挙。憲法改正の是非が現実的に議論されようとしている点も、従来の国政選挙とは 異なる局面だ。一方で参院の役割は見えづらく、有権者の関心は決して高くないように映る。新時代の一票をどう投じるか。考え、行動する市民を追った。(2013年7月2日付 日経新聞朝刊)

日経新聞では、「2013参院選新時代の一票」という連載記事が始まったようです。選挙期間中にネット利用が解禁されると、候補者から有権者へのコミュニケーション機会・量が格段と増加します。その結果、候補者をより比較しやすくなり、より自分の考えに近い候補に投票できるようになる。また、候補者にとっては、ネット選挙を使うことで、活動費用を削減できるというメリットがあります。ビラを作って配れば何十万と掛かりますが、メールなら無料です。

しかし、本当にそううまく行くのか、かなり疑問視しています。というのも、次のような課題が考えられるからです。

【ネット選挙解禁で考えられる課題】

[有権者]投票に行くとは限らないこと

[候補者]従来の活動をなかなか止められないこと

まずは有権者について。今の有権者は、相当忙しくしています。電車に乗っていても、ゆっくり景色を眺めている人は、ほとんどいません。多くの人が、スマホや携帯電話をいじっています。スキマ時間で、読書や勉強をしている人もいるでしょう。何せ、有権者のほとんどは、何かしら忙しいのです。

その忙しい有権者が、ネットで候補者の情報を見て、わざわざ投票に行くことを期待するのは、とても難しいのではないでしょうか。今回は初のネット選挙なので、物珍しさゆえにネットを通じた候補者の情報には目を通すかもしれません。しかし、いくら情報を入手して、気に入った候補者を見つけたからと言って、実際に投票に行ってもらわなくては、一票にはなりません。投票することのハードルが、かなり高いのではないか、と思うのです。

今までの話題性の高かった選挙を見ても、いずれも思ったほど投票率は伸びていません。郵政選挙しかり、政権交代選挙しかり、そして直近の民主サヨナラ選挙しかり。少なくとも、今回の参院選よりも話題性はあったはず。マスコミも、これらの話題性の高い選挙に関して、多く報じてきました。しかし、蓋を開けてみれば、投票率は意外に低かったのです。この要因として考えるのは、投票するハードルの高さであり、アクセスの悪さ。期日前投票の利便性が高まったとは言え、決まった場所に決まった時間行かなければなりません。投票日に投票しようとすれば、日曜という貴重な休みの一部を献上することになるのです。欲しいモノを欲しい時に調達することに慣れた今の有権者にとって、今の投票方法は、とてつもなくアクセスの悪いものに映るのではないでしょうか。

候補者に関しては、いくらメールやソーシャルメディアでの情報提供が可能になったとは言え、実際にそのメッセージが届いているかは不明です。また、選挙に興味を持ち必ず投票に行ってくれる“お得意先”が、ネット上で候補者からのメッセージを読んでくれるかは疑問。わざわざネットで情報を見るよりは、無意識に耳から入る声や目に入るビラの方が、利便性が高いと感じる人もいるかもしれません。そのような人がいるのに、情報提供をアナログからデジタルに完全にシフトすることは、できるのでしょうか。このような“英断(?)”をできる候補は、かなり少ないのではないでしょうか。ならば、ネットによる情報提供の分だけ、時間を含めたコストが余分に掛かることになります。ネット選挙は、選挙コスト削減を目指したものの、結局はコストアップになるのではないか、と思うのです。

このネット選挙の課題を販売に当てはめると、次のようになるでしょうか。

【企業がネット選挙の課題から学べること】

[1]      アクセスの良さが売上増につながる

[2]      ネットだけでなくアナログの営業活動も無視できない

この中でも1の重要性は、ひしひしと感じます。結局、ネット選挙も販売も、アクセスの良さが大きな影響を与えるのです。つまり消費者は、いくら商品が気に入ったとしても、近くに売っていなければ、買ってくれない確率が高いのです。アクセスの良さ、立地の良さこそが、商品販売を大きく左右するのではないでしょうか。

☆今日のまとめ☆

注目されるネット選挙だが、投票するハードルの高さ・アクセスの悪さがネット上の活動を台無しにするのではないか。

商品販売にも同じことが言える。

アクセスの良さが、商品販売に大きな影響を与える。

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☆    今日のこぼれ話☆

従来のアナログ選挙活動という基本をしっかりできるかどうかが、当落を決めるのではないか、と思います。

ネットだけに頼るのは、本当に恐いですよ。

ネット投票できれば、別ですが。