吉野家の牛すき定食by courtesy of amos1766

※吉野家の牛すき定食(牛すき鍋膳ではありません)

 

吉野家が牛すき鍋膳なる新メニューを発売することは、日経新聞にて知りました。

 

吉野家ホールディングスは牛丼店「吉野家」で5日から、牛すき鍋を提供する。価格は並盛りで580円と、これまでの定番品の最高価格に並ぶ。鍋関連品の発売は2010年2月以来約4年ぶり。通年販売で看板メニューにする。(2013年12月2日付 日経新聞朝刊)

 

単価の高いメニューを投入するのは以前にもあったわけで、今回の新メニューに対し特に驚きはなかったのですが、WBSによると鍋メニュー導入には別の理由もあるようです。

 

客の回転を早くして売り上げを伸ばす従来の戦略と180度違うサービスが、きょう2つの外食チェーンで発表されました。「うまい、やすい、はやい」でお馴 染みの吉野家は、「はやい」から「ごゆっくり」にしたコンセプトの新商品「牛すき鍋膳」を5日から販売すると発表しました。(2013年12月2日放送分 WBS

 

これらをまとめと、次のようになります。

 

【吉野家が牛すき鍋膳を投入した理由】

[1]客単価を引き上げにより売上拡大を目指すため

[2]「ゆっくり」食べたい新規顧客獲得のため

参考プレスリリースPDF

 

1について、吉野家は牛丼の値下げにより客数増は達成したわけで、今後目指すのは客単価の引き上げ。その目的のために導入したのが、牛すき鍋膳なのです。よって、牛すき鍋膳はこれまでの戦略の延長線上にある商品と言えます。

 

2について、しかし、吉野家の客単価引き上げは、これまで成功したとは言えません。客単価の前年割れは、4月の牛丼値下げ以降続いています。これが何を意味するかというと、

 

既存顧客はなかなか単価の高い商品に手を出してくれない

 

ということです。よって、従来の延長線上の商品を高い価格で導入しても、客単価が引き上がるほどの効果は期待できないのです。そこで、単価の高いメニューを注文してくれる新規顧客を獲得するために、「ゆっくり」食べられる機能を付加したのです。よって、この点に関しては、従来の戦略の延長線上にはありません。

 

「ゆっくり」食べられるメニューの導入は、回転率が利益の源泉となるファストフードにとって、減益に陥るリスクがあります。それでも、吉野家が「ゆっくり」食べられる牛すき鍋膳を導入したということは、それだけ新規顧客獲得が重要課題であることを物語っているのではないでしょうか。

 

☆今日のまとめ☆

「ゆっくり」食べられる牛すき鍋膳を導入することによって、従来の「はやさ」ではリーチできなかった新規顧客の獲得を目指す。

回転率の低下というリスクを負ってでも導入するということは、それだけ新規顧客獲得が重要課題であるということではないか。

 

アメリカビジネスの最新事情メルマガはこちら

ワインを知れば、おもしろい

WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません

日々気づいた雑感はTwitterで発信中

すいません、Facebookはほぼ引退しました

年5%で資産運用する方法はこちら

 

☆  今日のこぼれ話☆

WBSでも着目されていましたが、固形燃料を利用している点も面白い点。

この点については、次回取り上げたいと思います。