ロフトのヒャックリが示す雑貨ビジネスの変質
by courtesy of ooh_food
前回に引き続き、雑貨ビジネスを取り上げたいと思います。個人的には、商材としてあまり魅力のない雑貨なのですが、ロフトのヒャックリという売場を見る限り、雑貨ビジネスに大きな変化が起こっているように思えてなりません。
実際、ヒャックリには行ったことはなく、日経MJやこちらのブログでしか知らないのですが、簡単に言えば、
ヒャックリ=割安なオシャレな雑貨売場
となるでしょうか。置いている商品は特に目新しいわけではないのですが、値札と一緒に見ると、驚くようです。そう、割安だからです。恐らく、フライングタイガーコペンハーゲンやASOKO(アソコ)に触発されて、ロフトが渋々始めたのだと思います。「触発されて」というよりも、「恐怖心から」という方が正確かもしれません。全く同じモノが販売されているわけではないですが、ロフトや東急ハンズなどの従来型雑貨店で販売されていたようなモノが、タイガーやアソコでは割安に手に入るのですから。何もしないと、顧客をまるごと奪われる恐れがあるのです。
「渋々」と表現したのは、ロフトは本心としてヒャックリを始めたくなかったと思うから。割安に雑貨を販売すれば、ロフト自身に首を締めることになるからです。自ら、値下げを行うということですね。500ミリのペットボトルの値段を下げた、かつてのセブン-イレブンのようです。値下げによる利益率低下というリスクを負わないと、顧客を奪われかねないからです。
雑貨ビジネスの一番の利点は、その高い利益率。一方、一番の欠点は、購入頻度の低さ。タイガーやアソコの人気により、一番の利点が薄まりそうです。割安感で購入頻度を高めようとするファストファッション同様、雑貨ビジネスもファスト化しているのかもしれません。
☆今日のまとめ☆
ロフトが、割安雑貨売場のヒャックリを作ったのは、タイガーやアソコなどの割安雑貨店に顧客を奪われかねないと恐れたからではないか。
雑貨ビジネスも、アパレル同様にファスト化しているのかもしれない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
雑貨ビジネスにあまり興味ないのは、来店は促せても、あまり売れないから。
実際、雑貨店にはよく入りますが、買ったことはほとんどありません。