EatWith(イートウィズ)が教えてくれる新たなニーズ(その2)

ボリュームたっぷりのディナーby courtesy of Elvert Barnes

前回に引き続き、イートウィズから読み取れるニーズを取り上げたいと思います。イートウィズのサイトを見ると、ホスト役の多くがシェフまたはシェフの卵であることがわかります。つまり、イートウィズで提供される料理は、家庭料理というよりもプロの料理なのです。だから、4500円以上のチケットでも売れるのです。イートウィズの競合品は、フルサービスレストランでコース料理であり、それよりも割安だから購入されるのです。

では、なぜシェフやシェフの卵が自宅で料理を提供するのか。小遣い稼ぎという意味合いもありますが、自分の料理の感想を聞きたいというニーズの方が大きいのではないでしょうか。シェフも含めた商品開発者ならば、自分が開発した商品がどうなのか、他人の感想を聞きたいもの。だから、大企業は、お金を掛けて試食・インタビューなど消費者テストを行うのです。それが無料でできるイートウィズは、商品開発者にとって大きな魅力になります。

【ホストからみたイートウィズの魅力1】

無料で開発した商品の消費者テストができること

さらに、シェフやシェフの卵なら、将来自分のレストランを持ちたいという夢があるはず。実際、ホスト役を紹介するページでは、将来の開業について言及するシェフを多く見かけました。ならば、イートウィズを通して知り合いが増えれば、それは見込み客の獲得になります。開業後を意識して、イートウィズを見込み客獲得手段として利用しているホストは、多いのではないでしょうか。

【ホストから見たイートウィズの魅力2】

開業後の見込み客の獲得

さらに、イートウィズをうまく使えば、わざわざ高い家賃を支払ってまで開業しなくとも、自宅で料理を提供すればいいとも考えられます。つまり、イートウィズを食べログのようなレストランサイトとして利用し、自宅を飲食店舗として利用するのです。そうすれば、実店舗を構えるよりも、初期投資を小さく済ませることができ、廃業リスクを抑えることができます。居抜き店舗ならぬ、自宅店舗と言えましょうか。

【ホストから見たイートウィズの魅力3】

実店舗での開業よりも初期投資を抑えることができ、失敗リスクを最小化できること

これらの魅力は、ニーズとの裏返しとも言えます。まとめると、次のようになります。

【イートウィズからわかるホスト役の持つニーズ】

[1]開発した商品の消費者テストを行いたい

[2]見込み客を獲得したい

[3]初期投資を抑え、失敗リスクを最小化したい

極めて当たり前のことですが、これら3つのニーズを低コストで満たすことができるからこそ、イートウィズでホスト役を買って出ようという人が多いのです。別の方法でこのニーズを満たすことができれば、それは新たなビジネスに発展することでしょう。

☆今日のまとめ☆

イートウィズからわかるホスト役の持つニーズとは、開発商品の消費者テストや見込み客獲得・失敗リスクの最小化を低コストで行いたいということ。

 

 

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☆    今日のこぼれ話☆

自宅レストランが増えれば、食器レンタルのニーズが高まるかもしれませんね。

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