Welcome to McDonald's Japanマクドナルド公式ページより

 

客数減が止まれないマクドナルドが、セットメニューを大幅に値下げしました。

 

日本マクドナルドは8日、平日のランチ限定のセットメニュー「昼マック」を発売する。マックフライポテトとドリンクのそれぞれMサイズと、ハンバーガーを組み合わせた商品を350円、450円、550円で販売する。手ごろな価格の商品を用意して集客につなげる。(2014年10月3日付 日経MJ)

 

中国食材の偽装問題で激しく減った客数のテコ入れが、この値下げの目的。350円のMサイズセットは、かなりお得感があり、そりゃ客数は増えると思います。しかし、それが売上・利益の引き上げにつながるかは、かなり疑問。このように考える理由は、次の通りです。

 

【350円のランチセットがマクドナルドの収益引き上げにつながらないと考える理由】

  • 値下げで業績を引き上げた小売・飲食チェーンは少ないから
  • メイド・フォー・ユー導入により提供時間が長くなったので、販売機会を喪失する可能性が高いから

 

1について、上場企業の公開情報によると、値下げして業績を引き上げた小売・飲食企業は、ほとんどありません。激しく価格競争を仕掛けたゼンショーですら、牛丼を値上げすることで既存店売上を好転させています。ファミレスしかり。小売店に目を転じても、値下げに力を入れるイオンは業績低迷でもがいています。この要因は、出店コスト・原材料コスト・人材コストの上昇傾向が続いている一方で、値下げが大幅な客数増につながりにくいからです。同じことがマクドナルドでも起こる可能性があります。

 

2について、個人的な印象ですが、マクドナルドがメイド・フォー・ユーを導入してから、提供時間が遅くなったと感じます。その分美味しくなったらいいのですが、さほど美味しさが増したとも思えず、どちらかというと提供時間の遅さの方が印象に残ります。この遅いオペレーションのまま、値下げをすればどうなるでしょうか。来店客数が増えるものの、長い行列を嫌気して、何も買わずに退店する人が増えるということです。つまり、販売のチャンスロス。しかも、この特別価格を一番混み合うランチ時のみ適用するということは、短時間に来店客数が販売キャパ以上に達するということであり、チャンスロスの確率は大きく高まります。座席数の制限もあります。結局、値下げした割に売上は伸びず、利益も伸びずという結果になるのではないでしょうか。

 

2000年代初頭の原田改革のように、1(当時は100円マック)で元顧客を獲得し、今後開発する高単価バーガー(当時はえびフィレオ)で収益を獲得する予定なのかもしれません。となれば、えびフィレオのようなヒット商品が必須となります。

 

2については、ランチ時のみ提供時間を意識した特別なオペレーションを行うかもしれません。回転の速い商品は作り置く、また稼働レジ数を増やすという方法が考えられます。私としては、日替わりで特別価格のメニューを絞るという方法の方が、メイド・フォー・ユーと共存できると考えます。

 

いずれにしても、緊急事態に陥ったからこそ、マクドナルドは禁断の値下げに踏み切ったのでしょう。望み薄ですがこれで業績が回復するかには、注目です。

 

☆今日のまとめ☆

マクドナルドの350円セット導入は、失敗するのではないか。

その理由は、コストアップ要因目白押しの中で、値下げして業績を回復させた企業がほとんどなく、またメイド・フォー・ユーを使った時間の掛かるオペレーションの中、値下げしても販売チャンスロスが起こる可能性が高いから。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

食を扱うビジネスは、需要が一時に集中し、一方で時間あたりの販売数に限度があるという制約を受けます。

これをどうクリアするかで、収益力に差が付きます。