カンブリア宮殿ののざき牛から考えた、付加価値と仕事の関係

ビーフステーキ※のざき牛とは関係ありません

 

先日、カンブリア宮殿でのざき牛が取り上げられていました。のざき牛とは、黒毛和牛で、これまでにない三年連続で受賞したほどの高品質ビーフ。番組によると、イトーヨーカドーでは100gあたり1200円ほどで販売されており、松阪牛よりも割安とあって売れているようです。この割安の秘密は、その経営方針にあります。

 

こののざき牛を畜産する農業法人の方針が、とても興味深い。付加価値を生み出す作業には力を注ぐ一方で、付加価値に関係しない作業は外注するというもの。この場合、付加価値とは品質であり、美味しさ。例えば、畜産場の掃除は、付加価値を生み出さないので外部企業に委託。一方、従業員は、和牛の健康状態が維持・向上するよう、できるだけ付き添う時間を取るようです。付き添うことで、和牛の肉質を向上させることができ、より美味しい牛肉として出荷できるからです。付随作業を外注することで、少ない従業員での生産に成功。これが、割安な価格を生み出しています。

 

また、農業法人のざきは、今流行の6次産業化への進出を全く考えていないようです。というのも、1次産業は1次産業に特化する方がいいから。当たり前と言えば当たり前ですが、自分の得意とする分野に注力することで、より効率的に付加価値を高めることを狙っているのでしょう。比較優位の考えに合致します。

 

のざき牛が、1次産業(つまり畜産物の生産)に特化しても、価格競争に巻き込まれないのは、ブランド化に成功したから。ここで、3年連続の受賞という肩書が、大きく効果を発揮します。この肩書を引っさげて、全国区のヨーカドーへの採用に成功したことで、ブランド化に成功。そして、今では海外市場への進出が、一番の経営課題でしょうか。

 

付加価値の話に戻すと、外食企業の一番の付加価値は、接客サービス。中食・内食は、物販が中心で接客サービスは付録のようなもの。(ただし、付録で差別化するのも一つのやり方)それは、ファストフードも同じ。しかし、ファストフードチェーンの多くは、ファストに力点を置いているのか、サービスは二の次。だから、物販中心のコンビニと競合するようになったのではないでしょうか。総合居酒屋も然り。

 

なぜこのように考えたのかというと、日経ビジネスのすかいらーく創業者の横井さんの文章を読んだから。そこには、「外食デフレ(外食業界の価格競争)はデフレ経済によって起こったのではなく、新たな価値を提供できなかったから」という旨のことが、書かれてあります。接客サービスは決して「新たな価値」ではないですが、「既存の価値」すら提供できなくなったからこそ、価格に訴えるしかなかったのではないでしょうか。

 

このように考えると、飽和状態の外食産業ですが、まだまだ隙間は残っているようです。

 

☆今日のまとめ☆

農業法人のざきの優れたところは、付加価値を生み出す作業に力を注ぐ一方で、生み出さない作業は外注した点。

この結果、効率的に高品質の和牛を作り出すことに成功している。

外食産業は、その付加価値である接客サービスが劣化したから、デフレに陥ったのではないだろうか。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

何か日経グループのような内容になってしまいました。

失礼しました。

 

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