たねや・クラブハリエ、知らない間にファンになってしまった理由とは?
先週の金曜日に神戸商工会議所主催のセミナーがありました。セミナーと言うよりも講演会と呼ぶ方が正しいかもしれません。講師は、和菓子の株式会社たねや社長・山本昌仁さん。たねやは、バームクーヘンのクラブハリエもグループ企業として展開しています。
たねやの歴史・経営理念から従業員教育内容まで、盛りだくさんの内容でした。少し披露すると、
- 経営理念は、天平道・あきない・商魂。
- 朝の合言葉は「さぁ、始めましょう。」暗くなるので反省しない。
- マニュアル無し。今持っているものすべて出す。
- ONとOFFをきっちりわける。
- 「ありがとうございます」であり、「ありがとうございました」ではない。
- 地域ごと・店舗ごとに合うお菓子(商品)を作る。
- わからないように、味付けを時代に合わせる。
- リーダーは、人の話を聞く環境を作る。
15年で約50億の売上を4倍の約200億近くまで伸ばした企業なので、それはそれはすごい会社。製造・直売企業だけあって、和菓子・洋菓子での差別化以上に、人(従業員)で大きな差別化を行なっている印象を受けました。
そして、何よりも強く心に感じたのは、
まっとうな仕事をされている
という点。例えば、商品に使うあるべき姿でない原材料があれば、それを自分たちで作ってしまうところ。(よもぎなど)チョコレートに使うカカオも、女性・子供にやさしい労働環境の業者から仕入れているようです。さらに、給食は誰が作っているのか目に見えず、さらに地元の食材が使われていないことを疑問に感じたので、食育を中心に行う保育園まで作ってしまいました。この
まっとうな仕事を追求する
姿には、頭が下がります。そう思っても、なかなか自分が動くことで改善できないもの。財務上に余裕があっても、農園や保育園を作るだけでなく運営まで行うことは、とても難しいことです。
ただ、それをやるからこそ、
まっとうな仕事をするという姿が、カタチとして表れる
ことになり、顧客や従業員にその思想が理解されるのだと思います。そして、そういうまっとうな仕事をしたいという姿勢は、単に安全・安心な商品を世に提供する以上の魅力を持ちます。その結果、
その姿勢を見た消費者が知らない間にファンになってしまい、
好業績につながるのです。
これらをまとめると、
たねやの差別化要素=商品<従業員<<<<まっとうな仕事をしたいという思想
になるかと思います。企業が思想を持ち、それを目に見えるカタチとして表すことがいかに重要であるか、とても勉強になりました。
ちなみに、たねやの試みには、もちろん戦略的な部分があります。
- 従業員教育・家族のような関係→組織戦略
- 保育園でのたねやオリジナル教育、近江八幡日牟禮ヴィレッジ→顧客戦略
- 滋賀県での集中出店→地域戦略
単に思想を持つだけでは、思想を具現化できる財務体力を持てません。戦略あってこその、思想と言えます。
☆ 今日のまとめ☆
15年で売上を約4倍に急増させた和菓子のたねや。
その要因は、まっとうな仕事をしたいという強い思想を持つだけでなく、それを目に見えるカタチにしたからである。
この思想に賛同・感動した顧客・従業員は、知らない間にファンになってしまい、たねやの成長を支えることになる。
もちろん、その基盤に戦略があることを、忘れてはならない。
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☆ 今日のこぼれ話☆
講演会の後に名刺交換会があって、そこでクラブハリエのバームクーヘンを食べることができました。
ふんわりしたところが、その特徴。
以前食べたことがあったのですが、やっぱり美味しいですね。
この講演の後、次回手土産を買う時の第一候補に、たねやとクラブハリエがランクインしたことは言うまでもありません。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→☓
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→☓
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→◯
◎営業日誌を付ける→☓