ルルレモンBy lululemon athletica

 

◎本日のニュース

1)見出し
Lululemon’s Secret Sauce
【出典】
http://goo.gl/Uqhxg

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2)要約
ヨガウェアなどを販売するルルレモン・アスレティカ社は、
業績の成長率が著しいため、ITスタートアップ企業並みの
株価を記録している。過去9四半期で売上は30%以上上昇し、
株価は過去1年で約2倍。1平方フィートあたりの売上金額は
約1800ドルで、高級百貨店のニーマン・

マーカスの3倍以上となる。

このような好業績・高成長の要因として、ルルレモンの特殊は
販売手法・店舗運営手法を挙げることができる。まず、
ルルレモンは、多店舗展開を急がず、在庫を多く持たないことによって、
商品に希少性を持たせている。これにより、定価販売を可能にし、
顧客にできるだけ早い購入を促す。値引きはほとんど行わない。

また、顧客データを収集するソフトウェアの利用や、
グループ調査の実施、その他ネット活用を行わない。その代わり、
来店した顧客の買物行動を観察し、不満・意見に耳を傾ける。
これを製品や店舗運営の改善に役立てている。

ただし、その成長率は鈍化しており、株価は高すぎという意見もある。
成長鈍化に対応するために、ルルレモンはオールシーズン商品の拡充に
力を入れている。一方、世界進出などの成長余地が大きいとする意見もある。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Lululemon Athletica Inc., the apparel chain with
a tech start-up’s valuation, as expected told investors
its sales grew strongly for the 12th consecutive quarter.

4)キーとなる英文の和訳
ルルレモン・アスレティカ社は、IT系スタートアップ企業並みの
株価を付けるアパレルチェーンであるが、
予想通り12四半期連続で売上が力強く増加したことを投資家に説明した。

5)気になる単語・表現
valuation 名詞評価、査定;評価額
as expected副詞案の定、予想通り
consecutive形容詞連続した

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
まずは、記事で紹介されたルルレモン・アスレティカ社
(Lululemon Athletica Inc. 以下ルルレモン )の業績を見てみる。

2011年度の売上金額 7億1200万ドル
2012年度第四四半期の売上金額 3億7150万ドル(昨年同期比51%上昇)
2012年度第四四半期の純利益 7350万ドル(昨年同期比34%上昇)
2012年度第四四半期の一株利益 51セント (昨年同期 38セント)
2012年度の売上金額 10億ドルを突破
2013年度の売上見込 13億~13億2500万ドル
2013年度の一株利益見込み 1.5~1.57ドル

直近の四半期決算で売上51%増・利益34%増を見ると、
業績の急拡大ぶりが理解できる。この急成長実績・
今後の急成長期待により、株式時価総額は104億ドルにも達し、
より規模の大きな小売企業であるJCペニー社(J.C. Penney Co.)と
比べても、時価総額は上回っている。

この急成長を可能にしたのが、ルルレモンの特殊な販売手法・
店舗運営手法である。まとめると、以下のようになる。

1.在庫を少なくして、商品に希少性を出す。
2.定価販売を原則とし、ほとんど値引きをしない。
3.顧客の声に素直に耳を傾け、顧客の意見・不満を製品開発・
店舗運営に取り入れる。

1については、店頭に在庫が置けるスペースがあっても、
意図的に在庫を置かない・持たないという徹底ぶり。
店頭での在庫の少なさにより、できるだけ早い購入を
来店客に駆り立てることができる。気に入ったウェアが見つかれば、
すぐに購入することになり、売上向上に結びつく。
これは販売戦略である。また、新しい色や季節商品は、
3・6・12週間のサイクルで変更する。これにより顧客は、
来店するごとに新鮮味を感じることができる。
毎回新しい商品が見つかるので、顧客は驚き、
店舗へのロイヤリティを感じるようになる。よって、顧客戦略でもある。

2については、1と関連しており、在庫の少なさにより
在庫処分の必要性が低くなり、定価販売が可能となる。
定価販売は全体の95%という高い割合で、特にメイン商品は
絶対に値引きしないという。この結果、利益率が高くなり、
さらに高株価につながる。これは、財務戦略である。

最後に3について。この顧客密着姿勢は、店舗運営でも徹底されている。
例えば、試着後の服を畳む作業は、通常バックヤードで行う
こととされている。しかし、ルルレモンでは、これを試着室の横で行う。
これにより、試着後の感想・不満など来店客の声を直接聞くことができる。
また、店頭に大きな黒板を設置し、来店客が自由に提案や不満を書ける
環境を整えている。集まった顧客の生の声は、本部に集められ、
商品開発や店舗運営の改善に活用される。現場を重視する姿勢は、
ソフトウェアを使って顧客データを収集することやグループ調査による
マーケティングリサーチなどをしない点でも見て取れる。
現場現実主義が徹底されているのである。これは、商品戦略と言えるだろう。
また、来店客との接点を増やすことにより、来店客とのコミュニケーションを
充実させることができる。この点に関して言えば、顧客戦略でもある。

これらをまとめると、以下のようになる。
1.在庫を少なくすることにより、商品に希少性を出す→販売戦略・顧客戦略
2.定価販売→財務戦略
3.顧客の声を重要視する現場現実主義→商品戦略・顧客戦略

ルルレモンの特徴は、一見アパレル小売業界の逆を行なっているようにも思える。

1.少ない在庫・希少性⇔在庫を積み上げて目立たせる・売上最大化のための大量販売
2.定価販売⇔大幅値引きによる集客
3.顧客の声重視⇔ロイヤリティカードによって集めた顧客データ
(今流行りのビッグデータ)を収集分析・グループ調査などの
マーケティングリサーチによる商品開発
(ルルレモンの特徴⇔アパレル小売業界全体の特徴)

しかし、その内容を吟味すれば、販売戦略・顧客戦略・財務戦略・
商品戦略などランチェスター戦略に沿った、オーソドックスな特徴
であることがわかる。JCペニーやニーマン・マーカス、
ギャップなど大手企業がひしめくアパレル小売業界。その中で、
ルルレモンは弱者にあたる。だからこそ、弱者のためのランチェスター戦略を
駆使することにより、高い成長率と高株価を実現するに至っただと理解できる。

Lululemon Athletica Inc. http://shop.lululemon.com/home.jsp

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《今回のヒントのまとめ》
1)ヨガウェアなどを販売するルルレモン・アスレティカ社は、
アパレル小売業界では弱者でありながら、業績が急拡大し、
高い株価を付けている。

2)その理由は、ルルレモンの特徴的な販売手法・店舗運営方法にあり、
これらは弱者のためのランチェスター戦略に沿っている。

3)在庫数を少なくして、商品の希少性を出すことにより、
売上の向上・ロイヤリティの確立を行なっている。これは、
販売戦略・顧客戦略である。

4)値引きをほとんどせず原則定価販売にするが、
高い利益率・高株価を可能にしている。
これは、財務戦略である。

5)顧客の声に素直に耳を傾けることにより、顧客ニーズに沿った
商品開発・店舗運営を行なっている。
これは、商品戦略・顧客戦略である。

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編集後記
ルルレモンは、まだ日本にはないみたいです。
ただし、輸入品を販売するネットショップはいくつかありました。
日本でもヨガブームがあると、上陸するかもしれないですね。
ちなみに、コナミをやめてからヨガはご無沙汰にしています。
久しぶりにしたいなぁ。

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