◎本日のニュース

1)見出し
Retailers Join Payment Chase
【出典】
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2)要約
ウォルマート・ターゲットなど大手小売約24社が、
共同で携帯決済システムを開発し、グーグル社や
大手通信会社に対抗する。

小売企業が携帯決済システムの開発に着手するのは、
より手軽で素早く支払いを済ませたいという顧客ニーズを
満たすためである。これにより、
顧客ロイヤリティの向上を期待する。さらに、
決済だけにとどまらず、特定の顧客に限定した割引や
クーポンの発行など販促での利用もできる。また、
現在提供されているシステムに、セキュリティや
プライバシーの問題があることも、小売企業による
システム開発に起因している。

ただ、IT企業・通信企業・金融機関・クレジットカード企業・
小売企業が携帯決済市場の主導権を争うことで多くの仕様が乱立し


消費者が混乱するのではないかとの懸念もある。◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Wal-Mart Stores Inc. and Target Corp. are among
roughly two dozen retailers working together
to develop a mobile-payments system to compete with
similar products from Google Inc. and big cellphone companies,
according to people with direct knowledge of the project.

4)キーとなる英文の和訳
ウォルマート社やターゲットなど約24の小売企業が、
共同で携帯決済システムの開発を行なっている。
このシステムは、グーグル社や大手携帯電話企業が
開発する類似した商品と競合することになる。
ちなみにこれらは、この計画を直接知る
という人からの情報である。

5)気になる単語・表現
roughly副詞おおよそ、概略で;乱暴に;粗雑に
dozen形容詞1ダースの、12の
compete with自動詞句~と競争する;~に匹敵する

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
携帯決済システムについては、以前のメルマガでも紹介した。

【515号】携帯決済サービス・グーグルワレット利用を拒絶した
ベライゾンの目的とリスクとは?
http://goo.gl/SNHns
【464号】ベライゾン、ペイフォンとの新決済サービスは競争激化の証。
http://goo.gl/nPwFD

これまで携帯決済システムを開発してきたのが、
グーグル社(Google Inc.)が中心のグーグルワレット
(Google Wallet initiative)陣営と大手携帯電話キャリアが
中心のアイシス(ISIS venture)陣営。この競争に、
ウォルマートストアーズ社(Wal-Mart Stores Inc.)・
ターゲット社(Target Corp.)などの大手小売連合が参入してきた。
また、記事の終わりの方に少し触れられているが、
ペイパル(Paypal)も参戦している。参加企業をまとめてみると、
◯グーグルワレット陣営→グーグル社、
シティグループ社(Citigroup Inc.)、
マスターカード社(MasterCard Inc.)、
スプリント・ネクステル社(Sprint Nextel Corp.)
◯アイシス陣営→AT&T(AT&T Inc.)、
ベライゾン・ワイヤレス(Verizon Wireless)、
TモバイルUSA(T-Mobile USA)
◯大手小売陣営→ウォルマート社、ターゲット社、
アーロンブランズ社(Alon Brands Inc. セブンイレブンや
ガソリンスタンドを運営)など合計年商1兆3800億ドルの
量販店・ドラッグストア・自動販売機・ファストフード店を
運営する大手小売企業
◯ペイパル→ペイパル
になる。

これら多くの企業が携帯決済市場に参入するのは、
成長市場であるから。その成長市場で主導権を握れば、
大きな手数料収入を獲得することができる。そこで、
なぜこれらの企業が参入するのかを考えてみたい。
参入企業を分類すると、以下のようになる。
◯IT企業(グーグル、ペイパル)
◯通信企業(スプリント・ネクステル、AT&T、
ベライゾン・ワイヤレス、TモバイルUSAなど)
◯金融機関(シティグループ)
◯決済代行企業(マスターカード、ペイパル)
◯小売企業(ウォルマート、ターゲット、アーロンブランズなど)
携帯決済市場における各企業の強みを分析すると、
以下のようになるだろう。
◯IT企業→高度な技術を活用して、システム開発で
強みを発揮できる。
◯通信企業→携帯端末と契約者を活用して、
システム開発・ユーザー集客で強みを発揮できる。
◯金融機関→決済機能と口座を利用して、
決済開発・ユーザー集客で強みを発揮できる。
◯決済代行企業→決済機能と会員を利用して、
決済開発・ユーザー集客で強みを発揮できる。
◯小売企業→店舗数と顧客を利用して、
店舗集客・ユーザー集客で強みを発揮できる。

これら5つを比較すると、小売企業のみが
店舗集客という強みを持つことがわかる。

携帯決済システムとは、携帯電話を特別なリーダーにかざすことで、
支払いを行えるという仕組み。つまり、実店舗での利用を
想定している。よって、システムを利用できるようにするには、
ユーザーを集めるとともに、リーダーの設置店舗を増やす必要がある。

また、クレジットカードや小切手との違いは、
◯クレジットカード→与信を持つ人のみ利用可能、
サインまたはコード入力が必要
◯小切手→銀行と契約した人のみ利用可能、
金額とサインの記入が必要
◯携帯決済システム→携帯電話を持つ人のみ利用可能、
リーダーにかざす必要あり
である。携帯決済システムの利用可能母数は、
クレジットカード・小切手よりも大きく、
さらに利用の手間も小さいとなると、
普段の買い物がその主要な利用シーンと想定される。

このように考えると、大手小売連合は、ディスカウントストアや
コンビニ・ガソリンスタンドなど、普段利用する店舗を持つ
強みを発揮できる。さらに、実店舗で顧客と接触できることは、
携帯決済システムユーザー獲得をより容易にさせる。
一方で、普段利用する店舗を持たない他の4企業群は、
利用可能店舗を開拓する必要があり、さらに顧客とは
フェースツーフェースで会う機会が少ないので、
ユーザー獲得のハードルは大手小売連合よりも高くなる。
大雑把に言えば、大手小売連合は、システム開発さえできれば、
すぐにでも携帯決済システムを開始することができるほど、
優位に立つ。

販売で競合する企業が、共同で携帯決済システムを
開発することにより、決済機能での差別化が難しくなる
という問題は抱える。顧客ロイヤリティが相対的である
ことを考えると、ロイヤリティにどの程度役立つかのか
疑問がないわけではない。ただ、この問題は、
システムに自由度(例えば、決済機能の仕組みは統一し、
ロイヤリティ機能は各自追加できるようにする。)を
持たせることである程度の解決は可能だろう。

小売企業に、実店舗と顧客を持つという強みは無視できない。
特に、法人・個人を問わず集客にコストがかかることを考えると、
いずれかを内包、または双方と容易にアクセスできることは、
大きな競争力に直結する。

Google Wallet  http://www.google.com/wallet/
ISIS  http://www.paywithisis.com/
Paypal https://www.paypal.com/us

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《今回のヒントのまとめ》
1)携帯決済システム開発に、ウォルマート・ターゲットなど
大手小売企業が共同で参入しようとしている。

2)この小売連合には、ディスカウントストア・コンビニ・
ガソリンスタンドなど、携帯決済システムの利用に
適した実店舗を持つという強みがある。

3)さらに、実店舗で顧客に相対することが可能な点も強みで、
システムのユーザー獲得が容易になる。

4)一方、すでに参入を決めているIT企業・通信企業・
金融機関・決済代行企業は、利用可能店舗を開拓する
必要があり、さらに、顧客を持つものの相対しないために、
ユーザー獲得は小売連合よりも難しくなる。

5)小売企業が連合する場合、競合の問題が生じるが、
実店舗と顧客を持っている強みは大きい。特に、法人・
個人の集客にコストがかかることを考えると、
いずれかを内包または双方に容易にアクセスできることは、
大きな競争力に直結する。

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編集後記
日本で言えば、イオンやセブンによる
電子マネー参入ぐらいのインパクトがあるのでしょう。
みなさんは、電子マネーを使っていますか?
私はコンビニをほとんど利用しないうえ、
できるだけクレジットカード決済をしたいので、
殆ど使っていません。(とはいいつつ、
小額決済は現金で行います。)
以前、無料でANAEdyカードを作ったのですが
、一度入金して残高がゼロになったきりですね。
入金しようにも、店舗で行うのも手間ですし、
入金機能の付いた古いノートパソコンを開くのも手間。
人間がいかに面倒なことをしないか、
というのがよくわかります。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!