販売機会を逃さないカインズ

 

昨日に続いて、ホームセンターのカインズの話題。カインズのチラシが入るのは、毎週水曜日なのですが、同じ日にコーナンのチラシが入ることがあります。コーナンも、カインズと同じホームセンター。カインズを意識したチラシの折り込みなのかもしれません。

 

同じホームセンターという業態なのですが、チラシには様々な違いがあります。その違いをまとめてみました。

 

  1. 訴求しているもの:カインズ→価格よりも品質・特徴、コーナン→品質よりも価格・品数
  2. 目的:カインズ→店舗・通販(電話・ウェブ)での売上、コーナン→店舗での売上
  3. サイズと掲載商品:カインズ→約135品/B4X4枚、コーナン→約580品/B4X8枚
  4. 商品の掲載方法:カインズ→主にテーマごと、コーナン→主にジャンルごと
  5. 見やすさ・楽しさ:カインズ→有効期間を一覧表示、スマホ・動画活用、ゴシック体で統一、コーナン→開始と終了日だけ表示、検索ワードの表示のみ、複数の字体を採用
  6. 画像:カインズ→イメージ写真を活用、コーナン→商品画像を活用

 

まず、1について。ホームセンターという業態だけあって、両社とも安さを売りにしています。しかし、チラシを見る限り、モノに焦点を当てるカインズと価格に焦点を当てるコーナンという違いがあります。その違いが一番出ているのが、第一面。カインズは、梅雨関連商品を取り上げ、価格よりもその機能性の説明に重点を置いています。そのため、第一面の掲載商品数は、たったの8品。大きな画像を使い、商品の良さを伝えています。一方、コーナンチラシの第一面は、エコ商品を取り上げています。ただ、機能性よりも、その品数・価格を強調。掲載商品は約65品。コーナンチラシの大きさは、カインズチラシの2倍あるので、第一面のB4一枚あたりの掲載商品は、

 

カインズ→8品

コーナン→約33品

 

になり、コーナンはカインズの4倍以上の商品を掲載しています。価格表示でも、

 

カインズ→特価品は大きく表示

コーナン→特価品は大きく、黄色で強調表示

 

という違いがあります。これらを総合すると、モノの良さを訴えるカインズと、価格・品数で勝負するコーナンという違いがわかります。

 

2については、特にカインズのチラシに特徴があります。通常、小売店のチラシの目的は、店舗への来店を促すものです。来店できない消費者にウェブで注文をもらおうと、通販サイトのアドレスや検索ワードを掲載するチラシが増えていますが、アドレスや検索ワードはチラシの脇に添えられている程度にすぎません。コーナンの、この“常識”に則ったチラシ構成になっています。一方、カインズでは、「電話でも買える」「ネットで買える」という表示を、電話で注文可能商品・ネットで注文可能商品ごとに掲載しています。さらに、「電話でも買える」表示の下には、商品番号を添えており、電話で注文しやすい工夫がなされています。カインズが来店だけでなく電話・ウェブでの注文にも力を入れるのは、その店舗数の少なさにも拠るのでしょう。実際、チラシに掲載されている店舗は、深江浜にある1店舗のみ。来店での売上のみを期待すれば、どうしても来店できない人への販売機会を逃すことになります。そこで、電話やウェブでの販売にも力を入れているのだと思います。一方、コーナンのチラシに掲載されている店舗は、20店舗。阪神地区に多店舗展開しているので、このチラシを見て気になった商品を見つけた人が来店できる確率は高くなります。

 

3からは、1を導くことができます。カインズは、モノの良さで勝負する以上、一品一品を見やすく表示する必要があります。その結果、面積あたりの掲載商品が少なくなったのかもしれません。一方、コーナンは、取扱商品の多さをアピールするため、チラシに掲載できる最大限の商品数を掲載しています。取扱商品の多さがわかる反面、見にくいという欠点が伴ないます。

 

 

4について、カインズは、「梅雨」「節電」「父の日」「家庭菜園」「特価品」というテーマごとに商品を掲載しています。そのため、価格に頼らずとも、購入動機を高めることができます。一方、コーナンは、一部テーマごとの掲載があるものの、大部分は「カー用品」「ペット用品」「家電」などジャンルごとの掲載。欲しい商品がある人は、そのコーナーだけを見るだけでいいとう利便性がある反面、商品と価格しか見てもらえないという欠点があります。

 

5について、前回の記事でも取り上げましたが、カインズは、スマートフォン・動画を活用するなど、楽しめるチラシになっています。また、チラシの有効期間が一覧で表示されたり、文字がゴシック体に統一されたりするなど、とても見やすいという長所があります。一方、コーナンは、ウェブの活用は検索ワードからの誘導のみで、紙の情報で楽しむしかありません。また、チラシ有効期間が開始日と終了日の表示なので、期間内の日と曜日は自分で導き出す必要があります。掲載商品数を最大化するために、画像・文字も小さくなるだけでなく、価格の字体・色も、ゴシック・ポップな字体、赤・黄色と複数使用。ごちゃごちゃした見にくいチラシという印象が残ります。

 

最後は6について。カインズは、その商品を使っているイメージ写真を掲載することによって、モノの良さを伝えています。一方、コーナンは、商品の外見がわかるように商品画像を掲載していますが、外見が確認できる程度でしかありません。さらに、商品点数が多いので、画像が小さくなっており、商品の良さがなかなか伝えにくいように感じます。

 

以上をまとめれば、

 

カインズ→価格だけでなく、商品の特徴を伝えることに主体を置いたチラシ

コーナン→品数・低価格をアピールすることに主体を置いたチラシ

 

になります。これを他の企業と比較すると、

 

カインズ→ユニクロに似たチラシ

コーナン→ダイエーに似たチラシ

 

と言うこともできます。チラシを見れば、企業業績もある程度予測できるのかもしれません。

 

☆  今日のまとめ☆

カインズとコーナンは、どちらのホームセンターという業態なので、価格を売りにしているという共通点がある。

一方、チラシを見れば、その違いは一目瞭然である。

カインズは、価格よりも商品の特徴を伝えることに主体に置き、コーナンは取扱商品数・低価格をアピールすることに主体を置いている。

チラシを見れば、企業業績はある程度予測できるように思える。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

カインズとコーナン、店舗を見ても大きな違いがあります。

姫路にいるころは、よくコーナンに行ったのですが、最近は行く機会がめっきり減りました。

お目当ての商品がないことが一度あると、行く頻度が一気に減りますね。

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→◯

◎毎日情報を発信する→◯

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓

◎部屋や家の掃除をする→☓

◎営業日誌を付ける→☓