ディチェコの低価格化と食品・飲食業界に与える影響とは?

ディチェコがいっぱい

 By cappellacci

※「アメリカ経済事情」に関しては、サイト「ウォール・ストリート・ジャーナルから見た起業のヒント」にて更新しております。今後、ryotarotakao.comでの更新は行いません。

 

ディチェコの低価格化が進んでいます。昨日、グルメシティ(ダイエーのスーパー業態)といかりスーパーで見たディチェコの価格にびっくりしました。

 

ダイエーでは先日、約1700品目が値下げされました。(この値下げについてもいろいろ発見がありました。後日お伝えします。)値下げリストには、ディチェコも含まれています。驚いたのはその価格。500gのロングパスタ各種が、198円の表示で販売されていました。198円という価格は、特に驚きの価格ではありません。グルメシティで以前、イタリアンフェアという企画で198円で販売されていたことを記憶しています。驚いたのは、

 

常時198円というEDLP(エブリデイロープライス)

 

に設定されていたからです。恐らく、ダイエーも同価格で販売しているのでしょう。ダイエー・グルメシティは、関西(特に阪神間)では店舗数の多い小売店。ダイエーの値下げで、「ディチェコ=198円」が定着すると予測します。

 

いかりスーパーでは、ロングパスタのうち1種類だけが特売されていました。これは期間限定の特売です。価格は、通常313円のところ198円、2つで330円。いかりスーパーは、高級業態のスーパーです。ほとんどすべてのNB商品は、ダイエーやイオンよりも高い価格で販売されています。それが、ダイエーと同じ198円、さらに2つ購入すればダイエーよりも安くなります。313円では売れないということなのでしょうか。ディチェコの値下がりが起こっていることを、物語っています。

 

ディチェコの低価格化の要因は、並行輸入品が増えたからです。以前は、正規代理店の日清フーズのみの取扱いでした。しかし今では、インポーターだけでなく、比較的販売力のある小売店(もともと輸入機能を持つ)までもが直輸入しています。さらに、ネットで常時低価格のディチェコを簡単に購入できるようになったことも、ディチェコ低価格化の要因の一つ。一部のDS(ディスカウントストア)や酒屋で低価格販売されていた時代は、欲しい時に低価格販売しているお店に行けず、定価(に近い)販売のスーパーで購入せざるをえませんでした。しかし、ネットで常時138円~178円で販売されるようになると、クリック数回で決済・配達まで手配できます。わざわざ、高い値段でディチェコを買い、重いパスタを持ち帰る人は、ほとんどいないでしょう。(急に食べたくなった場合は別として)この2つの要因で、ディチェコの低価格化は進みました。

 

消費者にとっては嬉しいことですが、企業にとっては一概に喜ばしいわけではありません。ディチェコ社(ディチェコブランドのメーカー)は、少々単価が下がっても売上数量が飛躍的に伸びて、ほくほく顔ではないでしょうか。NBメーカーのビジネスモデルは、装置産業型だからです。価格競争が気になるところですが、ディチェコのブランド力を考えると、他ブランドとの価格競争はさほど心配する必要はないかと思います。ブロンズタイプのパスタブランドで、有力な競合ブランドは、ほとんど見当たりません。

 

一方、急激な値下がり(ダイエーで313円から198円)は、正規代理店の日清フーズ・インポーターの利幅を毀損していることでしょう。販売者であるスーパーも同じ。実店舗・ネットでも200円以下で販売されているようになると、消費者は価格で購入店舗を選びます。これこそが価格競争。売上がある程度立つから売っているだけで、代理店・小売店とも本当はあまり扱いたくない商品なのかもしれません。

 

飲食店への影響は、価格下落というメリットがまず浮かびます。しかし、それ以上にイタリアン料理の内食化という逆風の方が、大きいのではないでしょうか。ディチェコのパスタを使えば、それなりのソースさえ作れば(手に入れば)、美味しいパスタが出来上がります。自分好みの味付けが出来る点を考えれば、飲食店で食べるよりも美味しいぐらいです。さらに、ディチェコの低価格化により、食材コストが低くなるので、自宅で食べるパスタのコスパが大きく上昇します。その結果、これまで飲食店でパスタを食べていた人が、自宅で調理して食べるように思われます。パスタメインのイタリアン料理店にとっては、思わぬ競合の出現となります。

 

☆今日のまとめ☆

ダイエーのEDLP販売や高級スーパーいかりの特売など、ディチェコの低価格化は進んでいる。

その企業への影響は、その役割によって異なる。

装置産業の製造者は、売上数量を大きく伸ばせることにより、売上・利益とも増加するだろう。

代理店・販売者は、価格競争に巻き込まれ、利益が毀損する。

イタリアン料理店は、パスタの内食化により、集客が伸び悩むだろう。

 

☆What to EAT Yesterday☆

昨日、三宮を歩いていると、タルトの均一価格店を見つけました。

 

タルト均一価格店

 

この分かりやすさがウケているのか、比較的お客さんが多いように感じました。

均一価格は、魅力なんですね。

カフェ・ド・タルト(食べログ)

 

 

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☆    今日のこぼれ話☆

金本引退試合が、10/9に決定したようです。

驚きましたよ、10/5と思っていただけに。

まだチケットは発売されていないので、早速購入したいと思います。

できるかどうかはわかりませんが。

 

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→☓

◎毎日情報を発信する→○

◎毎日仕事以外の人に話し掛ける→◯

◎腕立て・腹筋30回→◯

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯

◎部屋や家の掃除をする→☓

◎営業日誌を付ける→☓

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