ベトナム・サイゴンのスーパー

 By noodlepie

「しか」なんて言葉を使って、挑発的なタイトルを付けてしまいました。しかしながら、これは昔から感じていること。まぁ、そもそも標準小売価格から値引きして販売したことが、スーパーに人気が出た理由だから仕方ありません。他の業態に比べて、スーパーでは価格にウェートを置いて買い物をしている人が多いように思います。

 

この価格とスーパーとの関係について、昨日実感したことがあります。それは、節分の特設売り場でのこと。メイン商品は、もちろん節分豆。3種類ほど並んでいるのですが、どれも価格が異なります。そして、その違いが気になったので、パッケージに記載されている内容を見ると、

 

国産大豆100%使用

 

ぐらいしかありません。それも、3種類とも国産大豆100%使用なのです。外国産大豆の商品もあるのではないか、と思ってじっくり見たのですが、どれも国産大豆100%使用。原材料だけでは差別化されていないようです。

 

なら、煎り方なんかにこだわっているのかな、なんて思いましたが、煎り方に関する説明は特にありませんでした。もう少し詳しく述べると、商品の味についての尖った説明が皆無なのです。あるのは、節分に豆まきをする云々の話ばかり。これではどれを選んでいいかわかりません。

 

なら消費者はどうするか?そう、数字で選ぶのです。価格やグラムなど。つまり、ユニットプライス(ここでは100gあたりの単価)を見るのです。それで一番安いモノ=お得なモノを購入するに違いありません。

 

これが、季節商材ではなく通年商材ならば、リピート購入や口コミなども期待できますが、節分豆は今の時期だけの商品で、昨年食べて美味しかった銘柄を覚えている人は、ほとんどいないはず。(とびきり美味しかったなら覚えているかもしれないですが、それでも1年経過していることを考えると、それも考えづらいです。)だから、数字=価格で比べることになるのです。

 

では、他のカテゴリー・商品はどうか。たまに、「オススメ」というPOPがプライスカード近くに貼られていることがあります。しかし、これが効果的かどうかはかなり疑問。というのは、「誰にオススメ」なのか、わからないからです。消費が多様化していることは、小売店の業態が増えていることからして自明の事実。なら、「オススメ」も、ある人にとってはいい商品であっても、別の人にとってはそれほどでもないということが起きても、不思議ではありません。だから、単に「オススメ」では、心に響かず、スルーされてしまいます。

 

もう一つ、ワインなどでよくあるのが、ラベルに記載されている説明文をそのまま書いたPOP。ラベルの説明文は印刷されているだけあって、当たり障りの無い文章であることが多く、これをそのままPOPにしても、これまた響かないのではないでしょうか。ボトルを手にせずとも見てもらえるというメリットはあるものの、そのPOPのおかげで他の銘柄ではなく、その銘柄を選んでもらえるほどのメリットはないように思えます。

 

なら、どうするか。メーカーや卸から提案された数ある商品・銘柄から選んだ理由を、伝えればいいのでは、と思います。バイヤーがなぜその商品を選んだのか。利益率の高さという要素もありますが、それだけではないはず。3種類選んだのなら、違いがあるからこそ、3種類必要だったのではないでしょうか。それが、容量(グラム)なら、「何人前」とか「何人家族向け」とかの表示があれば、選びやすくなり、それが購入確率を高めてくれるのだと思います。

 

さらに、各店舗が、その客層を意識したPOPを付けたなら、さらに効果は高いでしょう。だって、消費者の多様化は、客層の多様化に他ならず、同じチェーンだからといって、店舗が違えば売れるモノも変わるはずだから。(ここにチェーン店の弱点があるとも言えますが。)

 

ただ、これらを実行に移そうとすると、コストが掛かるのは事実です。わざわざPOPを作らなければならないですし、それを確実に設置するのこそ一番難しいとも言えます。薄利の食品販売で、そんなことはできないと言われれば、それまでかもしれません。しかし、その面倒なことをしてこそ、価格競争から抜け出せるような気がしてなりません。面倒だからこそ、競合店が真似をする確率はかなり低いでしょう。だから、商圏内で一つ飛び抜ける事ができるのではないでしょうか。

 

☆  今日のまとめ☆

スーパーが価格競争に陥るのは、業態の特性だけではなく、価格以外の情報を来店客に提供していないからではないか。

選び易いような情報を提供すれば、価格に関わらず購入する確率は高くなるように思う。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

とは言っても、POPを付けたからって、1000円の卵が売れるわけではないですよ。

スーパーでの予算というものがあるので。

 

☆サムシンググッド創業者 坂本桂一さんの言葉☆

「戦略を練るというのは、暗黙の仮説だけでなく、ありとあらゆる仮説を考え、それらを横一列に並べて、そこから一番成功の確率が高そうなものを選ぶということだ。」

『頭の良い人が儲からない理由』より)

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